国際高等教育評価機関QSは7月21日、「2027年世界のベスト留学都市ランキング」を最新発表した。1位はソウル、2位は東京、3位はロンドンとなった。アジア地域のランキングを総観すると、香港は世界150都市中、総合順位17位(アジア8位)を維持。台北はアジア5位に位置している。

報告によると、香港の強みはトップレベルの教育資源が集中している点と、多様な職業選択肢があることだ。しかし一方で、留学生は高い生活費と深刻な学生寮の不足に直面しており、これらが海外学生の誘致における最大の制約要因となっている。

多指標で留学体験を評価

2027年版ランキングの評価対象都市は、人口25万人以上かつ、QS世界大学ランキングに2校以上がランクインしている都市に限定されている。評価は「大学ランキング」「雇用活動」「学生評価」「人気度」「学生構成」「費用負担性」の6項目を総合的に勘案し、都市の留学魅力と生活体験を多角的に評価している。

2027年 世界のベスト留学都市TOP10

1位:ソウル(100点) 2位:東京(98.0点) 3位:ロンドン(97.3点) 4位:メルボルン(94.8点) 5位:ミュンヘン(94.1点) 5位:シドニー(94.1点) 7位:パリ(92.5点) 8位:ベルリン(91.8点) 9位:ウィーン(90.9点) 10位:チューリッヒ(90.6点)

世界トップ3都市の強み

1位:ソウル 大学ランキングで満点、雇用活動は94.1点と高く、優れた学術水準と就職競争力で首位を獲得。

2位:東京 雇用活動が満点、人気度は94点。豊富な企業採用リソースと独自の都市魅力で2位にランクイン。

3位:ロンドン 学生評価は99点の高満足度、学生構成は94.6点。長年の優れた留学評判と国際的な雰囲気が評価された。

アジア留学都市TOP10

1位:ソウル 2位:東京 3位:シンガポール 4位:北京 5位:台北 6位:クアラルンプール 7位:京都 8位:香港 9位:上海 10位:大阪

百強大学が集中 卒業後の香港就職に有利

香港は人気のアジア留学都市として、質の高い教育資源と卒業後のキャリア展開の可能性が魅力だ。評価項目のうち、「大学ランキング」では世界6位とさらに順位を上げた。

2027年QS世界大学ランキングによると、香港には10の高等教育機関がランクインしている。香港大学は世界11位を維持、香港中文大学は18位に上昇し、いずれも世界トップ20入り。その他の大学も多くの順位を上げており、約半数が世界トップ100に位置している。高等教育資源が集中していることが特徴だ。

また、雇用環境では「雇用活動」指標で世界32位と、地元市場が留学生に一定の需要を持っていることを示している。非本地生(海外学生)は卒業後、条件なしで24か月の香港滞在ビザ(IANG)を取得可能。さらに、粤港澳大湾区への地理的近接性も相まって、学生には多様なキャリアのスタートが用意されている。

生活費の高さと寮不足が課題

一方で、日常生活や居住環境において、高い生活費が香港の留学生誘致における最大の課題となっている。「費用負担性」指標では世界86位まで順位を落とした。報告書は、香港の国際学生向け年間授業料が約18,900ドルと、アメリカに比べれば中程度だが、フランスやドイツなどの西欧諸国より高く、物価も高いため、総合的な留学費用が膨らんでいると指摘している。

もう一つの深刻な問題は「寮の不足」だ。2024/25年度の学生寮の総数は約4.4万室。一方、全日制の本地および非本地の学部・大学院生は19.2万人に達し、非本地生は約7.9~8万人いる。供給が需要に追いつかず、多くの海外学生が民間の賃貸住宅に頼らざるを得ない状況だ。このことが、「人気度」(36位)や「学生構成」(49位)といった生活体験指標の評価にも影響を与えている。

費用の負担はあるが、報告書は香港独自の都市的魅力と国際的な雰囲気が依然として非常に魅力的だと評価している。香港は壮麗な山々に囲まれており、週末にはハイキングで自然を楽しめる。東洋と西洋の文化が融合し、伝統と現代が共存している。全学生89,600人のうち、国際学生の割合は38%と非常に高く、キャンパス環境も高度に国際化されている。

※本記事は香港01の許可を得て転載(原文タイトル:qs最佳留學城市2027排名出爐-亞洲2大城市佔冠亞軍-香港入20強)

責任編集/林俐

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
  • 分類:調査
  • 関連組織:QS (Quacquarelli Symonds)
  • 製品・サービス:QS世界大学ランキング