食感がなめらかで口の中でとろける蒸し卵は、家庭料理の定番です。良質なたんぱく質を豊富に含むため、子どもや歯の弱い高齢者にもおすすめです。しかし、表面がでこぼこしたり、スポンジ状になったり、下層で水と卵が分離してしまうという失敗は多く見られます。実は、成功の鍵は卵液と水分の体積比にあります。
蒸し卵が蜂の巣状になるのはなぜ? 名シェフ・アキシが完璧な黄金比を公開
名シェフのアキシ氏は、過去の料理番組で、完璧な蒸し卵を作るための黄金比を「1:2」と明かしました。つまり、卵液1に対して水または出汁を2の割合で加えるということです。一般的に、中サイズの卵1個から得られる卵液は約50ミリリットルなので、それに合わせた水分量は約100ミリリットルが目安です。水分が少なすぎると、蒸し上がった卵はかたくなってしまいます。逆に、水分が多すぎると、たんぱく質の構造が支えきれず、結果として水と卵が分離してしまいます。
蒸し卵には冷水? それともお湯? 水温と液体の選び方を完全ガイド
料理の専門家は、約35~40°Cの「ぬるま湯」を使うことを推奨しています。卵のたんぱく質は約60°Cで凝固し始めるため、ぬるま湯を使うことで鍋内の加熱ムラを減らし、均一に加熱できます。冷水を使うと、加熱ムラが生じて水分が底にたまり、分離の原因になります。一方、熱すぎるお湯を加えると、卵液がその場で固まってしまい、結果として卵花スープのような仕上がりになってしまいます。
液体の選択肢としては、水の代わりに同じ量の鰹節と昆布の出汁、または鶏ガラスープを使うことで、簡単に和風の茶碗蒸し風の風味にアップグレードできます。牛乳蒸し卵を作りたい場合は、牛乳とぬるま湯を1:1で混ぜた液体を卵液に加えます。ただし、牛乳には固形物が多く含まれるため、全体の液体量は依然として卵液の2倍に保つ必要があります。
プリンのようななめらかな蒸し卵を作るには? 3つの物理法則で気泡を完全回避
プリンのようになめらかで、気泡ゼロの蒸し卵を作るには、3つの物理的なポイントを押さえることが重要です。
第一に「卵液をこす」ことです。卵をかき混ぜる過程で空気が混入します。卵液とぬるま湯をよく混ぜた後、細かい網目のストレーナーで1~2回こすことで、溶けきらない卵黄のひも状の部分や表面のあわをしっかり除去できます。これにより、固まったときに穴が空くのを防ぎます。
第二に「容器にふたをする」ことです。蒸している間に、鍋のふたに付いた水蒸気が高温の水滴となって落ちてきて、蒸し卵の表面を破壊することがあります。これを防ぐため、容器の上に小さな皿をのせるか、耐熱性のラップをかけて、爪楊枝で3~5か所穴をあけておきます。こうすることで、水滴の落下を防ぎつつ、蒸気の逃げ道を確保できます。
第三に「ふたの間に箸をはさむ」ことです。たんぱく質は70~80°Cの間で最も細かく凝固します。鍋内が密閉され、100°Cを超えると、卵液の中の水分が蒸気となって急激に膨張します。電気炊飯器でもガスコンロでも、鍋のふたの端に木の箸をはさんで小さなすき間を作ることで、余分な蒸気を逃がし、鍋内を弱く沸騰した状態に保つことができます。
100グラムあたり64キロカロリー! 栄養士が注目するダイエット向き食品
蒸し卵はおいしさだけでなく、健康面でも高い価値があります。中医の観点では、卵には肺を潤し、のどを整え、熱を冷まし、解毒し、陰を養い、脾胃を補う効能があるとされています。また、蒸し卵は水蒸気で調理するため、油で焼いた目玉焼きや炒め卵、醤油で煮た茶葉卵と比べて、カロリーが低い調理法です。
管理栄養士の高敏銘氏がまとめた卵料理のカロリーランキングによると、100グラムあたりの蒸し卵のカロリーは64キロカロリーで、水煮卵の79キロカロリーよりも低い数値です。栄養士の林宸安氏は、同じ重量で比べた場合、蒸し卵は水分含有率が高く、消化・吸収がよく、カロリーが低いことから、ダイエット中の人に非常に適していると説明しています。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
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