プレミアムオフィススペースへの需要拡大により、日本全域でフィットアウトコスト(内装工事費)の上昇が加速

グローバル・プログラム・マネジメント企業であるターナー&タウンゼント(Turner & Townsend)が発表したレポートによると、高い付加価値を備えたプレミアム グレードAオフィスへの需要増加と供給不足により、アジア15都市中10都市で過去一年間のフィットアウトコスト(内装工事費)が上昇しました。

### 世界市場における東京・大阪の立ち位置 東京と大阪は世界でそれぞれ7番目、8番目に費用の高い市場となっています。アジアでトップ10入りしたのはこの2都市のみで、香港は16位、シンガポールは26位でした。大阪と東京の費用はそれぞれ5%4%上昇した一方、香港では11%、シンガポールでは3%低下しており、日本市場の上昇が際立っています。

### 費用上昇の背景:オフィスの役割変化とデジタル化 費用上昇の主な要因は、より高品質でサステナブルなワークスペースを求める需要の拡大です。フレキシブルワークが定着する中、オフィスは「従業員が集まりたくなる環境」としての価値が求められています。また、AI技術をワークスペースの構造そのものに組み込むための基盤整備もコストを押し上げています。

### 日本固有の課題:グレードAスペースの不足とコスト増 日本ではグレードAスペースへの需要が供給を大幅に上回っており、これが内装コストを以下の水準まで押し上げています: - **東京:** 1㎡当たり729,406円(約4,665米ドル) - **大阪:** 1㎡当たり706,834円

加えて、以下の要因がデベロッパーの負担となっています: - 高齢化に伴う労務費・資材費の上昇 - インフラ工事優先によるサプライチェーンの滞留 - サプライヤーの地域外業務への消極姿勢

### 企業の直面するジレンマ 市場がピークにある今、企業は「残るか、移転するか」という判断を迫られています。 1. 高品質な新規スペースに高い賃料を支払って移転する 2. 既存施設を改修して長期利用に投資する 3. ニーズに合わなくなりつつある現状のスペースに有利な賃料条件で留まる

### 地域別主要結果 - **東京:** 国際投資の増加により、世界トップ10のコスト圏に突入。 - **香港:** 政治的不安定性を背景に市場は低調だが、対面スペース重視のためプレミアム仕様は低仕様の2倍のコスト。 - **シンガポール:** 地理的制約でスペース不足は続くが、前年比で費用は3%低下(1㎡当たり約57.2万円)。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:調査
  • 関連組織:Turner & Townsend
  • 製品・サービス:インターナショナル・フィットアウト・インデックス / プロジェクトマネジメント