つながりAI株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:駒崎弘樹、以下「つながりAI」)は、奈良市が実施する「奈良市女性問題相談AI活用支援サービス業務」において、24時間365日LINEから相談できる「わたしのミカタAI(あい)ちゃん」を、2026年9月1日より本格稼働します。
「家族とうまくいかない」 「パートナーとの関係に悩んでいる」 「これからの人生をどうしたらいいかわからない」 「性に関する悩みを誰にも話せない」 「なんとなくつらいけれど、相談するほどのことなのかわからない」
主要指標 — KEY FIGURES
女性が日々の暮らしや人生の中で感じるさまざまな悩みを、生成AI「AI(あい)ちゃん」がいつでも受け止めます。
家庭のこと、家族やパートナーとの関係性、生き方、性に関することをはじめ、生活や仕事、人間関係、孤独など、相談内容を限定せず幅広く利用できます。
また、女性問題相談で取り扱う相談の一つとして、DVなどに関する悩みについても相談できます。
本事業は奈良市の「女性問題相談」の一環として実施されますが、相談者の性別は問いません。男性を含め、奈良市内に在住・在勤・在学する方が利用できます。
自治体の男女共同参画・女性支援部門が所管する相談事業において、24時間365日の自由対話型生成AIによる相談、高リスク相談の検知、対話履歴を引き継いだ相談員による有人対応までを一体的に提供する取り組みは、全国初※となります。
「これくらいで相談していいのかな」が、相談への大きな壁になる
女性が抱える悩みは、一つの言葉では分類できないことが少なくありません。
家庭のこと。 夫婦やパートナーとの関係。 親や子どもとの関係。 仕事と家庭の両立。 自分自身の生き方。 性に関すること。 経済的な不安や、周囲には言いづらい孤独。
いくつもの悩みが重なっていたり、本人自身も「何に困っているのか」を整理できていなかったりすることがあります。
実際、厚生労働省の補助事業として全国の女性1,000人を対象に行われた調査では、何らかの困難を経験した女性のうち、78.2%が専門の相談機関に「相談したことはない」と回答しています。
また、困難を経験しても身近な人に相談したことがない女性も52.2%にのぼりました。
専門機関に相談しなかった理由では、「相談しても解決しないと思った」が43.8%、「どこに相談してよいかわからなかった」が28.3%となっています。
つまり、支援制度や相談窓口が存在していても、困っている人がそこまでたどり着けているとは限りません。
「どこに相談すればいいのかわからない」
「相談窓口に行くほど深刻ではない気がする」
「うまく説明できない」
こうした心理的なハードルによって、悩みが本人の中に抱え込まれている実態があります。
行政にはさまざまな専門相談がありますが、相談する側があらかじめ自分の悩みを分類し、適切な窓口を選ぶことは簡単ではありません。
だからこそ必要なのは、相談者が自分の悩みをあらかじめ分類しなくても、まず話してみることができる入口です。
「わたしのミカタAI(あい)ちゃん」は、その最初の一歩のハードルを下げることを目指します。
女性相談のニーズが広がる一方、それを支える現場にも大きな負担
2024年4月には「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」が施行されました。
女性への支援は、特定の問題だけを対象にするのではなく、家庭、生活、性、人間関係、経済的な問題、孤独・孤立など、本人が抱えるさまざまな困難を包括的に受け止める方向へと大きく変わっています。
一方で、こうした幅広い相談を支える相談現場には、高い専門性が求められます。
相談者の話を丁寧に聞き、本人も整理できていない課題を一緒に整理し、必要に応じて福祉、医療、法律、就労などさまざまな支援につなげていく。
相談内容によっては、安全性や緊急性について慎重な判断が必要になる場合もあります。
しかし全国の女性相談の現場では、相談員の確保や業務負担も課題となっています。
厚生労働省の有識者会議では、女性相談支援員について約4割が一人で相談業務を担う「一人相談員」で、3年未満で離職する人が約3割とされています。
また、相談内容の複雑化や支援対象の広がり、人員不足、長時間の電話相談への対応、相談員自身のバーンアウトなども課題として指摘されています。
相談できる場所をもっと増やしたい。
一方で、人の相談員を無限に増やすことはできない。
この課題に対し、奈良市が新たに導入するのが、AIと人によるハイブリッド型の相談支援です。
AIだから、「まだ相談するほどじゃない」段階から話せる
「わたしのミカタAI(あい)ちゃん」は、相談員の代わりになることを目指すAIではありません。
役割の一つは、人への相談の一歩手前にある、大きなハードルを下げることです。
人を相手にすると、
「こんなことを相談していいのだろうか」
「ちゃんと説明しなければ」
「大した悩みではないと思われないだろうか」
と考えてしまうことがあります。
AIであれば、まだ悩みとしてまとまっていなくても、
「夫との会話が最近しんどい」
「家族のことを考えるとモヤモヤする」
「自分がどうしたいのかわからない」
といったところから話し始めることができます。
AI(あい)ちゃんとの対話を通じて、相談者自身が気持ちや状況を少しずつ言葉にし、整理していくことを支援します。
「相談窓口の時間」ではなく、「話したくなった時間」に
もう一つの特徴が、24時間365日いつでも相談できることです。
行政の有人相談には、どうしても対応できる曜日や時間に限りがあります。
しかし、人間関係に悩んだり、将来が不安になったり、「誰かに話したい」と感じたりする時間を、人は選ぶことができません。
子どもが寝た後に、一人でこれからの人生について考えてしまったとき。
家族やパートナーとのやり取りの後、気持ちを整理したくなったとき。
夜中に突然、孤独を感じたとき。
「今、少し誰かに聞いてほしい」
その瞬間にLINEを開けば、AI(あい)ちゃんに話すことができます。
相談する時間を行政側の都合ではなく、相談する人の時間に合わせる。
それも、「わたしのミカタAI(あい)ちゃん」が目指す相談の形です。
AIだけで終わらせない。必要なときには「人」へ
「わたしのミカタAI(あい)ちゃん」は、すべての相談をAIだけで完結させるサービスではありません。
相談内容から、相談員による支援が必要なケースについては、人による相談へつなぐことができます。
また、自殺念慮やDV、虐待など、緊急性やリスクが高い可能性のある内容をAIが検知した場合には、担当者にアラートを発出します。
有人相談につながる際には、相談者の同意のもと、それまでAI(あい)ちゃんに話した内容を相談員に引き継ぐことができます。
「人に相談することになったら、最初から全部話し直さなければならない」
という心理的な負担を減らします。
AIが相談の入口を広げ、人は専門的な判断や継続的な支援、必要な制度・機関への接続など、人だからこそできる支援に力を注ぐ。
AIか、人かではなく、「AIと人」双方の強みを組み合わせる相談支援を目指します。
サービス概要
サービス名 わたしのミカタAI(あい)ちゃん
本格稼働日 2026年9月1日
対象 奈良市内に在住・在勤・在学する方 ※性別を問わず利用できます
相談方法 LINE
AIへの相談時間 24時間365日
相談できる内容の例
家庭のこと
家族やパートナーとの関係
自分自身の生き方
性に関すること
仕事や生活について
人間関係
孤独や不安
DVなどに関する悩み
その他、誰かに話したいさまざまな悩み
つながりAI株式会社 代表取締役 駒崎弘樹 コメント
「何に困っているのか、自分でもうまく説明できない。」
そんな状態のときほど、人に相談することには大きなハードルがあります。
でも、本来相談というものは、困りごとがきれいに整理されてから行く場所ではないはずです。
家族のこと、パートナーとのこと、仕事のこと、自分の生き方のこと。
「なんだかつらい」「誰かに聞いてほしい」という段階から、気軽に話せる場所が必要です。
AI(あい)ちゃんは、人間の相談員を置き換える存在ではありません。
まずAIがいつでも話を受け止める。
そこで気持ちや状況を少しずつ整理して、必要なときには人につなぐ。
そして相談員の皆さんには、専門的な判断や継続的な支援など、人にしかできない仕事に力を注いでもらう。
AIと人の力を組み合わせれば、これまで相談につながらなかった人にも支援を届けられるのではないか。
奈良市とともに、新しい相談の形をつくっていきたいと思っています。
「こんなこと相談していいのかな」
そう思ったときこそ、「わたしのミカタAI(あい)ちゃん」に話しかけてもらえたらと思います。
奈良市とつながりAIの取り組み
奈良市とつながりAIは、これまでも生成AIと専門職相談員を組み合わせた「AIと人のハイブリッド相談」に取り組んできました。
今回、その知見を、家庭、家族やパートナーとの関係、生き方、性に関することなど、幅広い悩みを受け止める女性問題相談の領域へと展開します。
つながりAIは今後も、AIを「人の代わり」にするのではなく、人の支援を必要な人に、より早く、より多く届けるためのテクノロジーとして活用し、全国の自治体と新しい相談インフラを構築してまいります。
※全国初について
国内自治体の男女共同参画・女性支援部門が所管する相談事業において、
・24時間365日の自由対話型生成AIによる相談
・AIによる高リスク相談の検知およびアラート
・対話履歴を保持した相談員への引継ぎ
の3つを一体的に導入する事例として全国初(つながりAI株式会社調べ)。
FAQ・相談窓口案内型チャットボット、一般福祉相談、期間限定の実証事業、有人のみのSNS相談は除きます。
つながりAI株式会社について
つながりAI株式会社は、相談AI(AIパートナー)と専門職相談員によるハイブリッドな相談サービスを、自治体をはじめとする相談事業者に提供する企業です。子ども向けの「友達AI」、親子向けの「こどもと親のミカタAI」、公営住宅の居住者向けの「居住者サポートAI」など、対象に応じたパッケージを展開し、行政や学校現場の相談を支えています。
会社名:つながりAI株式会社
所在地:東京都港区六本木6丁目10−1 六本木ヒルズ森タワー15F CIRCLE by ANRI
代表者:代表取締役 駒崎弘樹
事業内容:AIパートナーと専門職によるハイブリッド相談サービスの提供
URL: http://www.tsunagari-ai.com
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
- 分類:サービス開始
- 関連組織:つながりAI株式会社