ジャパンシステム株式会社(本社:東京都渋谷区、代表執行役社長:松野 克哉)は、15自治体を対象とした「社会福祉施設等に対する指導監査業務の実態と課題に関する調査」を実施し、その結果を公開いたしました。
今回の調査により、指導監査業務の逼迫は一過性の問題ではなく、対象事業所数の増加や制度強化の流れ、限られた人員・予算などにより、構造的かつ継続的に深刻化していく課題であることが確認されました。
調査の背景 2026年3月の大阪市での給付金不正受給(約110億円の返還請求)や、2022年の名古屋市での不正受給事案以降、国は監査の厳格化を進めています。一方で自治体の現場では、施設数の増加やアナログな業務運用、人員不足により、指導監査の実施が難しい状況です。特に障害福祉分野の監査実施率は16.5%にとどまっており、国が求める運用強化と現場の実態には大きな乖離があります。 当社は2025年に宮崎県と実施した実証事業(約2,050時間の業務削減効果を確認)の結果から、他団体にも同様の課題があると考え、本調査を実施しました。
調査概要 目的:現場の視点からの「業務の現状」と「共通化に対する期待・懸念」の把握、および自治体ごとの実態の整理。 対象:都道府県6団体、政令指定都市7団体、中核市1団体、その他市町村1団体の合計15団体。 実施期間:2025年12月1日~2026年4月30日。 実施方法:指導監査業務を担当する課への対面ヒアリング。
調査結果サマリー・現場の声 ヒアリングを通じ、以下の7領域で複合的な課題が確認されました。 ①事前準備:施設情報・監査情報の収集とデータ突合の負荷が高い。 ②現地監査:監査項目の増加により事業者・自治体双方の負担が増加。PC操作に不慣れな事業者も存在。 ③調書作成・記録:手書きメモからのExcel転記作業が多く、非効率でミスが発生しやすい。 ④職員間での情報連携・管理:情報が電話やメールなど複数チャネルに分散し、把握が困難。 ⑤知見の蓄積・共有環境:属人的な対応が多く、背景や判断理由が共有されていない。 ⑥体制・リソース:外部委託(事務受託法人など)を活用できるのは予算が潤沢な大規模自治体のみ。 ⑦システム導入に向けた制約:効率化を図りたいが、予算不足でシステム導入が実現しづらい。
今後の改善の方向性について ジャパンシステム総合研究所の樋口航大フェローは、法令対応やアナログ運用により事務処理に多大な時間を取られている現状を指摘。指導監査の実施率向上と実効性の確保に向けて、業務の共通化とシステム導入による効率化が急務であると示唆しています。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
- 分類:調査
- 関連組織:ジャパンシステム株式会社 / 絆ホールディングス
- 製品・サービス:指導監査システム