安全靴や作業着等を販売するミドリ安全株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:松村 乾作)は、重量物を扱う現場で足の甲を保護する安全靴向けに、足の屈曲に合わせて甲プロテクタが追従して可動する新構造について、特許を取得しました(2026年4月28日付/特許第7855540号)。

従来の甲プロテクタ付き安全靴は上部を固定する為、足を曲げる際にプロテクタが靴のアッパー部分と干渉し、しゃがむ・歩くといった動作を妨げやすいことが現場での課題でした。本技術は、甲プロテクタの裏面に設けたループに靴紐を通す構造により上部がスライドし、作業時の動きやすさに配慮したものです。

同技術を採用した「PRM212甲プロM2」シリーズは2023年6月より販売を開始し、製造・建設・運輸の現場をはじめ、重量物を扱う作業現場で採用実績を重ねてきました。その後、ラバーテック安全靴に同技術を展開した「RT912甲プロM2」シリーズもラインアップに加えています。

特許取得の背景:重量物の飛来・落下リスクと保護具の課題 重量物を扱う製造業·建設業などでは、取扱い中の物体の落下による労働災害が依然として発生しており、特に足の甲は負傷しやすい部位の一つです。一方で、甲プロテクタ付き安全靴は防護性に優れる反面、「動きにくい」「屈曲しづらい」といった課題があり、現場での使い勝手が普及のハードルとなっていました。

甲プロテクタとは、安全靴の甲部分に装着する保護部材で、JIS T8101の付加的性能Mでは、100J(20kgの物体が51cmの高さから落下する衝撃に相当)の衝撃エネルギーを与えても、プロテクタ下に25mm以上の空間が確保されることが要件として定められています。しかし、従来の甲プロテクタ付き安全靴は、甲プロテクタ上部が固定されているため屈曲動作がしにくく、作業者の動きを妨げることが現場での普及課題となっていました。

開発ストーリー 現場では、落下物から足の甲を保護するために甲プロテクタ付き安全靴が使用される一方で、「動きにくい」「屈曲しにくい」といった声がお客様から寄せられていました。こうした現場の声を受け、「保護性能を維持しながら、作業者の動きを妨げない構造は実現できないか」という視点から開発を開始しました。開発初期には、甲プロテクタ自体の形状を見直すことで屈曲性の向上を図る検討も行いましたが、十分な改善には至りませんでした。その中で、甲プロテクタ上部の固定が足の屈曲時の動きを妨げている点に着目し、固定方法そのものの見直しに至りました。従来のように上部一点で固定する構造ではなく、甲プロテクタ裏面全体に靴紐を通すループ構造を設けることで、足の動きに応じてスライドする構造を実現しました。

特許技術の概要:スライド式甲プロテクタの新構造 このたび特許を取得した技術は、甲プロテクタを足の動きに合わせてスライドさせる新構造を採用しています。甲プロテクタの裏面にループを設け、ここに靴紐を通すことで、足の屈曲に合わせてプロテクタが追従して可動する仕組みです。

この構造により、落下物から足の甲を守る保護性能を確保しながら、歩行時や屈曲時の動作性を高めることが可能となりました。本技術を採用した対象製品は、JIS T8101の付加的性能M(足甲プロテクタの耐衝撃性能)に適合する保護性能を備えており、安全性と動作性の両立を実現しています。

従来の甲プロテクタ付き安全靴は上部を固定するため、足を曲げる際にプロテクタが靴のアッパー部分と干渉し、動きにくさを感じる場面がありました。本技術では、プロテクタがスライドすることで足の自然な動きを妨げにくくし、歩行時や屈曲時の動きやすさに配慮しています。

本技術を採用した既製品2シリーズ 本特許技術は、すでに既存製品の「PRM212甲プロM2」シリーズ(2023年6月発売)および「RT912甲プロM2」シリーズ(2025年12月発売)に採用されています。製造業・建設業・運輸業をはじめ、重量物を扱う現場で採用いただいてきた技術が、このたび特許登録に至りました。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:ニュース
  • 関連組織:ミドリ安全株式会社
  • 製品・サービス:PRM212甲プロM2 / RT912甲プロM2