こまつ座第161回公演『兄おとうと』

図版公演ロゴ

作:井上ひさし 演出:鵜山 仁

兄は民本主義を唱えた大正デモクラシーの旗手・吉野作造。弟は高級官僚の吉野信次。

立場も信条も正反対の二人が繰り広げる痛快な兄弟喧嘩は、現代日本を見据えていた!!

「国も一つのおにぎりと似ている!」

と説く吉野作造のむずかしいことをやさしく描いた、歌あり踊りありの評伝劇。

『兄おとうと』出演者

【公演日程】

<東京公演> 2026年10月11日(日)~11月1日(日) 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

<大阪公演> 2026年11月3日(火・祝) 茨木市文化・子育て複合施設おにクル ゴウダホール

◆作品紹介◆

大正デモクラシーを代表する有名な政治学者で、民本主義を唱えた兄・吉野作造と、農商務省の高級官僚、戦前の商工大臣を務めた弟・吉野信次の兄弟を描く音楽劇スタイルの評伝劇です。

2003年に初演し、演出の鵜山仁さんが読売演劇大賞最優秀演出家賞に、ピアノ演奏の朴勝哲さんが読売演劇大賞優秀スタッフ賞に輝くなど、高い評価を受けました。2006年には作者が大幅に加筆をし、二幕構成に仕立て直して、東京だけでなく全国を巡演、さらに圧倒的な好評を得ました。2009年、宮本裕子さんと高橋紀恵さんを加えた新たなキャストでの再々演では、剣幸さんが読売演劇大賞優秀女優賞に輝き、引き続き高い評価を受けました。

今回はキャストを刷新し、名実ともに個性豊かな俳優陣を迎え、こまつ座評伝劇の決定版ともいえる本作を、満を持してお届けします。

★受賞歴

2003年(初演時)

読売演劇大賞最優秀演出家賞 <鵜山仁> 読売演劇大賞優秀スタッフ賞 <朴勝哲>

2009年(再々演時)

読売演劇大賞優秀女優賞 <剣幸>

◆あらすじ◆

図版2014年公演舞台写真(撮影:谷古宇正彦).jpg

民本主義を唱えた吉野作造(横田栄司)の実弟吉野信次(岡本圭人)は兄とは正反対の道を歩み農商務省の官僚からついには商工省の大臣にまでのぼりつめた人物。作造、信次の兄弟は、それぞれ玉乃(彩吹真央)、君代(霧矢大夢)という姉妹と結婚した。つまり二組の兄弟姉妹が、二組の夫婦となったのです。右翼などの攻撃を受けながら言論の自由のために闘った作造と、有能な官僚として国家のために仕事をし、兄を「非国民」と批判する信次との対立、そんな顔を合わせれば必ず対立する二人の夫の関係をよくしようと姉妹は懸命になる。この四人を軸に、ときに右翼の男(松角洋平)が作造の暗殺をはかり、またときに説教強盗の女(平体まひろ)が信次を縛り上げ説教する……。こうして各場で上を下への騒動が巻き起こります。

◆みどころ◆

図版2014年公演舞台写真(撮影:谷古宇正彦).jpg

「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめにかくこと」(井上ひさし『ゆれる自戒』の一部)を主義としていた井上ひさしが、今の時代に「なぜ?」と立ち止まり問いかけ続けることの大切さを織り込んだ本作。待望の5度目の上演です。宇野誠一郎さんの音楽と、謝珠栄さんの振付が加わり、吉野作造の「歌い踊り、憲法を考える」芝居になっています。

◆こまつ座とは

1983年、作家・劇作家の井上ひさしが座付作家として立ち上げ、翌年『頭痛肩こり樋口一葉』で旗揚げ。以降、井上ひさしに関わる舞台を専門に作り続けています。近年の受賞作に2003年読売演劇大賞最優秀作品賞(『太鼓たたいて笛ふいて』)、2010年読売演劇大賞芸術栄誉賞(井上ひさし)、2012年紀伊國屋演劇賞団体賞 (「井上ひさし生誕77フェスティバル2012」の舞台成果)、2012年第37回菊田一夫演劇賞特別賞(井上ひさしの優れた演劇世界を、演劇人の良心を注いで作り上げた永年の舞台製作における功績に対して)、2016年読売演劇大賞優秀作品賞(『マンザナ、わが町』)、2017年文化庁芸術祭賞の演劇部門において関東参加公演の部で大賞を受賞。2020年第5回『澄和Futurist賞』(顕彰事業)受賞。その他にも受賞歴多数。

「むずかしいことをやさしく やさしいことをふかく

ふかいことをゆかいに ゆかいなことをまじめに 書くこと」 ― 井上ひさし

◆スタッフ

[作] 井上ひさし

<プロフィール>

1934年山形県生まれ。69年『日本人のへそ』で演劇界へ本格的にデビュー。72年『道元の冒険』で岸田國士戯曲賞受賞。以降、戯曲、小説など幅広く活躍する。81年、小説『吉里吉里人』で日本SF大賞受賞。翌年、読売文学賞小説賞を受賞。84年には『頭痛肩こり樋口一葉』で自作のみを上演する「こまつ座」を旗揚げ。また、新国立劇場の柿落とし公演『紙屋町さくらホテル』を書き下ろす。 そのほか、『化粧』『父と暮せば』『ムサシ』などは海外で上演され高い評価を得ている。遺作『組曲虐殺』まで七十近い戯曲を書き下ろした。直木賞、紀伊國屋演劇賞、読売文学賞(戯曲部門・小説部門)、吉川英治文学賞、菊池寛賞、朝日賞など受賞歴も数多い。2004年には文化功労者に選ばれ、09年には、戯曲を中心とする広い領域における長年の業績で恩賜賞日本藝術院賞を受賞した。 2010年4月9日逝去。

こまつ座の事務所には井上ひさし直筆の色紙を飾り、その思いを受け継いでいる

[演出]鵜山 仁

<コメント>

「人間らしい生き方」とか、「よりよい社会のあり方」とか、「国のもとになるのは何か」とか、誰もそんなことを話さなくなったこの乱世。その混乱の先に、どんな未来を描けばいいのか、もう一度しっかりと考える時なんだろうという気がします。

普通の生活をどうやって守るのか、まずそこに軸足を置かないと、僕らは肥大化した欲望という、とんでもない怪物に引きずり回されてしまう。

『兄おとうと』は、作者・井上ひさしの、現代への警鐘だと思います。

[統括]井上麻矢(こまつ座代表)

<コメント>

吉野作造先生が説いたこの言葉はいつも私たちを励ましました。

そして、今こそこの言葉の意味を深く考える時代はないと思います。

「私たちが最も心がけるべきことは、今現在正しいとされることを守り続けることよりも、常により正しいことを追求する向上的な態度をもつことでなければなりません。」

実行の人であり続けた姿は、時代が変わりゆく清々しい勇気を与えてくれます。

その弟である、信次さんも、ある意味実行の人でした。過剰になりすぎた現代に、演出家の鵜山仁さんが、素晴らしいキャストをお迎えして、おしゃれに真面目に、そして過激に挑む新しい『兄おとうと』です。

◆出演者

吉野作造 役 : 横田栄司(よこた・えいじ)

<コメント>

吉野作造役の横田栄司と申します。

作造さんはとんでもないインテリです。知のお化けです。でもどこかチャーミングなお方で、井上ひさしさんのモットーに服を着せたような人です。

「むずかしいことをやさしく やさしいことを深く 深いことをおもしろく」

たくさん稽古をして皆さまのご来場をお待ちしております。どうぞお楽しみに。

吉野玉乃 役 : 彩吹真央(あやぶき・まお)

<コメント>

横田栄司さん演じる吉野作造の妻・玉乃役を務めます。

「三度のごはんをきちんと食べて元気で生きる」という小さな幸せを散りばめ、様々な「なぜ?」を楽しい芝居や歌、踊りで綴る物語。

作中で描かれる“姉いもうと”を、宝塚の同期である霧矢大夢と演じられることも楽しみです!

井上ひさし先生が紡ぐ明治・大正・昭和に生きる人びとの“生きた言葉”に触れ、笑顔と明日への元気をお持ち帰りください。

劇場でお待ちしております!

吉野信次 役 : 岡本圭人 (おかもと・けいと)

<コメント>

『兄おとうと』の台本を読み、僕は改めて、「疑問を持つ」ということの素晴らしさを感じるようになりました。「なぜ?」と問いかけることによって、世界に色が付いていく感覚が好きなんです。なぜ空は青くて、綺麗なのだろう?なぜ自分は当たり前の日常や、平和な生活をおくることが出来ているのだろう?なぜ舞台に立つことが出来るのだろう?明確な答えはまだ分かりませんが、きっとこの舞台をお客様に届ける頃には答えが出ているかもしれません。僕はこの作品を読み、なんだか世界が少しだけ変わったような気がしています。きっと皆様にもそんなきっかけになるかもしれない……そんな想いを胸に、精一杯稽古を重ねて、井上ひさし先生の言葉を届けたいと思っています。よろしくお願いします。

吉野君代 役 : 霧矢大夢 (きりや・ひろむ)

<コメント>

『兄おとうと』のおとうと、吉野信次の妻、君代を演じさせて頂きます。私にとっては2023年『連鎖街のひとびと』以来のこまつ座参加です。鵜山仁さん演出、井上ひさし先生の織りなす世界の住人に、またなれる事が大変待ち遠しく、とても楽しみにしています。宝塚時代の同期である彩吹真央の妹役というのも、何という妙縁でしょうか。

出演者がたった6人と、朴さんのピアノで、エネルギッシュな昭和の物語をご堪能頂きたいと思います。

青木存義 役 : 松角洋平 (まつかど・ようへい)

<コメント>

戯曲の中の井上先生の言葉に、「ここでともによりよい生活をめざそうという願いが国のもとになる。」という一文がある。これは全ての組織でいえることであり、さらに言えば、主語を我々「地球人」として考えられるようにこの『兄おとうと』という戯曲は書かれているのではないか。今だけ金だけ自分だけという考えの地球人が少しでも減ることを願うばかりである。

愛 だろっ、愛。

大川勝江 役 : 平体まひろ (ひらたい・まひろ)

<コメント>

戯曲をはじめて読んだ時、「この作品に出会うために演劇を続けていたんだ」と身体の奥底から血がたぎりました。歴史は繰り返すとは言いますが、あんまりに繰り返しすぎだろ!な世の中で、この作品に携われることを、光栄にも、おそろしくも、感じています。

にんげんと、くにと、むかしと、いまに、「なぜ?」と問い続けながら、素敵な先輩方と精一杯創作に励みます。劇場でお待ちしております!

演奏 : 朴 勝哲 (ぱく・すんちょる)

<コメント>

もう12年ぶりですか?前回は息子が一歳の時の長い旅公演で、メールで送られてくる写真が楽しみだった記憶があります。その息子も中学生になり公演を楽しみにしてくれています!『兄おとうと』も素敵な歌がたくさんあります。今回、新たな出演者たちと素敵な時間を作れたらいいなと思います。楽しみにしてください!

公演情報■

主要指標 — KEY FIGURES

161
こまつ座第161回公演

こまつ座第161回公演 『兄おとうと』

作 : 井上ひさし 演出 : 鵜山 仁

キャスト

横田栄司 彩吹真央 岡本圭人 霧矢大夢 松角洋平 平体まひろ 朴 勝哲(演奏)

スタッフ

音楽 宇野誠一郎 美術 乘峯雅寛 照明 服部 基

音響 秦 大介 振付 謝 珠栄 衣裳 前田文子

歌唱指導 満田恵子 宣伝美術 チャーハン・ラモーン アクション 渥美 博

演出助手 中嶋彩乃 舞台監督 森 和貴 統括 井上麻矢

【東京公演】

公演日程

2026年10月11日(日)~11月1日(日)

こまつ座第161回公演『兄おとうと』 東京公演日程

※上演時間:3時間00分予定(休憩含む)。

※当日券:開演1時間前より劇場入り口にて販売。 ※開場:開演の30分前。

※10月22日(木)・23日(金)は貸切公演。

※11月1日(日)の東京公演千穐楽のみ12:00開演。

★スペシャルトークショー : 10月18日(日)・20日(火)・27日(火)・29日(木)各公演、終演後に開催。

登壇者: 10月18日(日) 鵜山 仁(演出)

10月20日(火) 横田栄司 彩吹真央 岡本圭人 霧矢大夢

10月27日(火) 彩吹真央 霧矢大夢 平体まひろ

10月29日(木) 横田栄司 松角洋平 平体まひろ

※トークショーは開催日以外のチケットをお持ちの方でもご入場いただけます。

ただし、満席になり次第締め切らせていただくことがございます。

※登壇者は都合により変更の可能がございます。

会場

紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA

(東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 タカシマヤタイムズスクエア 南館7F)

料金

入場料 : 9,500円 (全席指定・税込み)

夜公演 : 8,500円 (全席指定・税込み)

U-30 : 7,000円 (観劇時30歳以下)

高校生以下 : 3,000円 (こまつ座のみ取り扱い)

チケット取り扱い

[こまつ座] 03-3862-5941

[こまつ座オンラインチケット] https://www.komatsuza.co.jp/

[MITT TICKET] 03-6265-3201 (平日12:00~17:00)

[チケットスペース] 03-3234-9999 (10:00~15:00 ※休業日除く)

[チケットぴあ] https://w.pia.jp/t/aniotouto/ ※セブン-イレブン店内端末にて直接ご購入いただけます。

[ローソンチケット] https://l-tike.com/aniotouto/ (Lコード:35308)

※ローソン・ミニストップ店内Loppiにて直接ご購入いただけます。

[イープラス] https://eplus.jp/aniotouto/ ※ファミリーマート店内端末にて直接ご購入いただけます。

[カンフェティ] 050-3092-0051(平日10:00~17:00)

https://confetti-web.com/@/komatsuza

[キノチケットカウンター] 新宿東口・紀伊國屋書店新宿本店1階インフォメーションカウンター内

(店頭販売 10:00~18:30)

[キノチケオンライン] https://store.kinokuniya.co.jp/ticket/

鑑賞サポート : 10月11日(日)・11月1日(日)を除く全公演で聴覚サポート用の台本タブレットの貸し出しあり。

こまつ座第161回公演『兄おとうと』本チラシ表面こまつ座第161回公演『兄おとうと』本チラシ裏面

こまつ座2026年5作品観劇特典キャンペーン 対象作品

こまつ座が2026年に上演する5作品「国語事件殺人辞典」「花よりタンゴ」「マンザナ、わが町」「頭痛肩こり樋口一葉」「兄おとうと」すべてにご来場のお客様にオリジナルグッズをプレゼントいたします。

【大阪公演】

主催 茨木市文化・子育て複合施設おにクル

公演日程 2026年11月3日(火・祝) 16:00開演

会場 茨木市文化・子育て複合施設おにクル ゴウダホール

料金 (いずれも全席指定・税込み)

A席5,000円 / B席3,500円 / U25割2,000円(観劇時25歳以下)

チケット取り扱い

おにクルチケットセンター

インターネット https://piagettii.s2.e-get.jp/onikuru/howto/buy/buy_top.html

電話 0570-02-9696

窓口 M2階 おにクルオフィス

こまつ座オフィシャルスポンサー

長谷川芳博(長谷川トラストグループ株式会社代表取締役会長兼社長)

取材・宣伝などお問合せ

こまつ座 制作部

〒111-0052東京都台東区柳橋1-30-5-503

TEL 03-3851-5165/FAX 03-3865-9196

Mail:[email protected]

d39827-24-c238f9686047457b21dcdf8a991327f7.pdf

株式会社こまつ座

◆こまつ座とは 1983年、作家・劇作家の井上ひさしが座付作家として立ち上げ、翌年『頭痛肩こり樋口一葉』で旗揚げ。以降、井上ひさしに関わる舞台を専門に作り続けています。近年の受賞作に2003年読売演劇大賞最優秀作品賞(『太鼓たたいて笛ふいて』)、2010年読売演劇大賞芸術栄誉賞(井上ひさし)、2012年紀伊國屋演劇賞団体賞 (「井上ひさし生誕77フェスティバル2012」の舞台成果)、2012年第37回菊田一夫演劇賞特別賞(井上ひさしの優れた演劇世界を、演劇人の良心を注いで作り上げた永年の舞台製作における功績に対して)、2016年読売演劇大賞優秀作品賞(『マンザナ、わが町』)、2017年文化庁芸術祭賞の演劇部門において関東参加公演の部で大賞を受賞。2020年第5回『澄和Futurist賞』(顕彰事業)受賞。その他にも受賞歴多数。 「むずかしいことをやさしく やさしいことをふかく ふかいことをゆかいに ゆかいなことをまじめに 書くこと」―井上ひさし

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:公演
  • 関連組織:こまつ座 / 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA / 茨木市文化・子育て複合施設おにクル ゴウダホール