企業のSNSリスク対策やリテラシー教育を提供する株式会社エルプランニングは、全国の20代〜30代の会社員601名を対象に、「SNSリスク意識調査」を実施した。

近年、個人のSNSでの不用意な発信がスクリーンショット(スクショ)等で外部に拡散され、企業の信頼を揺るがす炎上や情報漏洩に繋がるケースが後を絶たない。特に、非公開アカウント(鍵垢)や親しい友達限定など、本人が安全だと思い込んでいる“閉鎖的な空間”での油断が、トラブルの大きな引き金となっている。

本調査では、ビジネスパーソンのSNSの閉鎖空間に対する意識と、情報拡散のリスクをはらんだ行動実態を深堀りし、その傾向をまとめた。

### 主な調査結果

- **スクショによる拡散・監視の常態化**: 会社員の約6割57.6%)が友人のSNS投稿をスクショ保存した経験あり。そのうち約4割が「第三者への転送」を目的とし、約1割が「不適切投稿の証拠」として保存している。 - **「鍵垢なら大丈夫」という油断が顕著**: 社員証の写り込みや社内の愚痴などを投稿する割合は、公開アカウントよりも非公開アカウント(鍵垢)の方が高く、閉鎖空間からの情報漏洩リスクが確認された。 - **社内に潜む認識のギャップと求められる対策**: 約8割が「炎上は企業にダメージを与える」と認識する一方、約5人1人が「影響は限定的」と甘く見積もるなど、従業員間に温度差が存在。SNSトラブルを防ぐ有効な対策として、約半数が企業に対し明確なガイドラインを求めている。

### 調査詳細

**1. 約6割が他人の投稿をスクショ保存。「BeReal」利用者は97%超え**

友人のSNS投稿をスクリーンショット等で保存したことがあるかという質問に対し、57.6%が「ある」と回答。特に、SNS「BeReal」の利用者に限定すると、スクショ経験の割合は97.6%にまで上昇した。

スクショ経験者に対して目的を尋ねると、44.2%が「他の友人やグループチャットに転送・共有するため」と回答。また、「内容が不適切だと思ったので、証拠として残しておくため」という回答も約1割9.8%)存在した。この傾向もBeReal利用者でより顕著だった。

これにより、限定公開の投稿であっても、転送・共有されたり、証拠として保存されたりすることで、半永久的に拡散されるリスクが常態化していることがわかる。

**2. 情報漏洩の温床は「鍵垢」にあり**

仕事関連の情報をSNSに投稿した経験について、全体の30.8%が「自ら投稿したことがある」と回答。一方、「友人の投稿で見たことがある」は34.9%とそれを上回った。

さらに、投稿したアカウントの内訳では、「非公開アカウント・鍵垢等」が26.6%と、「公開アカウント」(20.8%)を上回った。具体的な項目でも、「社員証や社名ロゴが入った備品の投稿」や「社内の特定個人に対する不満や愚痴」は非公開アカウントでの投稿率が高く、「身内しか見ていないから安全」という油断がリスクを高めている実態が確認された。

**3. 承認欲求が引き金に**

仕事での成功を「誰かに自慢したい・認められたい」と思う層のうち、32.4%が「非公開アカウントで投稿した」と回答。「非公開アカウントへの油断」と「承認欲求」の組み合わせが、情報流出に繋がる典型的なメカニズムであることがデータから裏付けられた。

**4. 炎上の企業への影響、認識にギャップ**

同僚の炎上が会社に与える影響について、全体の約8割81.4%)がブランドイメージ低下など深刻なダメージを危惧。その一方で、18.6%は「個人の問題なので、会社全体への影響は限定的」と回答し、当事者意識の薄い層が一定数存在することが示された。

**5. 求められるのは「明確なガイドライン」**

SNS炎上を防ぐための対策として、約半数(49.9%)が「『どこまでがOKか』がわかるガイドラインの策定」を求めた。企業には、実態に即した具体的なガイドラインの提示や定期的な研修を通じて、従業員の意識を継続的に高めていくことが求められる。

### 総括

本調査は、SNS上の閉鎖空間に対する油断が不用意な発信を生み、企業が把握しきれないリスクを増幅させていることを明らかにした。自己申告による調査であるため、実際の危険行動は調査数値を上回る可能性があると推測される。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:調査
  • 製品・サービス:SNSリスク対策サービス / リテラシー教育