「コンタクトセンター・アワード2026」(主催:株式会社リックテレコム「月刊コールセンタージャパン」、共催:イー・パートナーズ有限会社)の最終審査会が9月16日に開催され、最優秀部門賞および部門賞、審査員特別賞が決定しました。
本アワードは、企業で運営されているコールセンター(コンタクトセンター)における業務改善の取り組みを応募し、参加者同士が相互に評価しあうオープン形式の表彰制度です。
主要指標 — KEY FIGURES
申請部門は、「ピープル」「オペレーション」「ストラテジー」「テクノロジー」の4部門で、23社・32申請の申し込みがありました。参加企業のみで行われた一次発表会、参加企業による投票、審査員審査を経て部門賞9申請が決定。9月16日、東京都のKFCホール(両国)で最終審査会が開催され、最優秀部門賞4申請が決定しました。また、審査員特別賞および個人賞の発表と表彰も同日、行われました。
なお、ご支援いただいたスポンサー各社は次の通りです。
ゴールドスポンサー:
株式会社コムデザイン、株式会社RightTouch、株式会社アドバンスト・メディア、
ZVC JAPAN株式会社、NTT東日本株式会社
シルバースポンサー:
株式会社NTTマーケティングアクトProCX、株式会社セールスフォース・ジャパン、モビルス株式会社、Twilio Japan合同会社、GNオーディオジャパン株式会社、ジェネシスクラウドサービス株式会社、株式会社Algoage、株式会社Zendesk
<受賞企業 -センター表彰部門->
最優秀部門賞は次の4申請が受賞しました。
最優秀テクノロジー部門賞
●株式会社NTTマーケティングアクトProCX/ブラザー販売株式会社
「人×AI 効果最大化に資する「AIオンボーディング」の秘訣 ~人がなじみやすいAI利用環境を整え、現場の対応を支える取り組み~」
センター運営に携わる”人“を支えるAIの適用領域と、人それぞれの個性・素養を理解した上でのAIとの共生の重要性を紹介した事例です。あらゆるセンターに適用できるAIとの共生指針です。
<谷口審査員コメント> まずは「人を支えるAI」という考え方を具現化した点を高く評価します。日本人の国民性、個々人の個性に合わせたAI活用支援は、今後の企業活動、CSの活動において大きなポイントになると思います。さまざまな企業に取り組んでほしい事例です。
最優秀ピープル部門賞
●株式会社生活総合サービス/情報工房株式会社
「アフィニティマップが目指す コンタクトセンターの新しい目的地」
顧客との関係性を科学し、顧客応対の行動指針として実践的な手法を開発した発表内容です。顧客志向の会社は等しく共有することが有益です。 <逸見審査員コメント> アフィニティマップは、売上だけを追うのではなく、「顧客に長く支持され、百年語り継がれるサービス」を目指す姿勢だと捉えました。中長期的なアクションプランを定量化・可視化する取り組みは、多くの企業のロールモデルになり得ると考えます。
最優秀オペレーション部門賞
●KDDI株式会社/アルティウスリンク株式会社
「~誰もデジタルから取り残さない!~豊かな暮らしの実現と事業拡大につなげるスマートサポートの挑戦」
他社商品にまたがる顧客からの問い合わせにどのように向き合うべきか、有償サービスであるauスマートサポートの卓越した顧客対応の実際が紹介されました。複雑かつ高度な業務に向かう組織のガバナンスを参考にする必要があります。
<山田審査員コメント> 徹底的な顧客理解と信頼関係の構築にフォーカスしている点を高く評価いたしました。単なる問題解決だけではない高度なコミュニケーションを現場に浸透させるには、かなり大きな苦労があったかと推察します。その施策を継承性の高いパッケージ的な取り組みに昇華させた点はお見事です。
最優秀ストラテジー部門賞
●NTT ME株式会社/NTTテクノクロス株式会社
「生成AIを活用した自動受付 ~お客様を待たせない次世代コンタクトセンターへ~」
24時間365日の緊急対応要請を受けるセンターでの正確・確実・迅速なAI受付を実現した事例です。適用領域の選び方、導入展開の方法、社会貢献の実現とプロセス・成果共に申し分ない事例です。
<矢島審査員コメント>
生成AIの活用事例の中でも、社会インフラを支える第一線で活用され有効に機能していること、そしてあえて自然言語に対応する最新の生成AIではなく、シナリオ型とRPAを組み合わせたエフォートレス体験の強化という視点を評価しました。(他社の)応用性の高さもあると思います。
部門賞は、以下の5申請が受賞しました。
テクノロジー部門賞
●株式会社NTT東日本サービス
「コンタクトセンターの"答える力"を育て続けるAIエージェント型チャットボット」
ピープル部門賞
●株式会社NTTフィールドテクノ
「生成AIでロープレからメンタルケアまで 平均年齢55歳のセンターが現場内製でCX・EX向上した軌跡」
オペレーション部門賞
●トレンドマイクロ株式会社
「なぜ9年間、満足度90%を割らないのか?~365日・80種類以上のデバイス・サービスに寄り添い続ける仕組みの全貌~」
ストラテジー部門賞
●株式会社カウネット
「現場力×デジタルの融合 呼量爆発に対する即応の軌跡」
●楽天証券株式会社
「お問い合わせは増やさない!全社員で挑むお客様立場からの先回り戦略」
また、審査員特別賞には以下の4社が選ばれました。
●株式会社 バッファロー
「AIは敵か、味方か? ~ AI検索時代における問い合わせ導線の再設計 ~」
●NTT ME株式会社
「AIロープレで実現した育成オペレーション改革 ~人に依存する応対演習から、自律的な成長サイクルへ~」
●株式会社LIXIL
「「AIだけでは、人は動かない。」 ~オペレーターの不安を自信に変えたコンタクトセンター改革~」
●トランスコスモス株式会社
「AI時代に、なぜ人か ? 顧客接点価値の再定義」
【コンタクトセンター・アワード2026を振り返って】
審査員 事務局代表 谷口 修
2023年のChatGPT出現以降、コンタクトセンターでも従来から利用しているRPAやローコード、ノーコードのアプリケーション・ツール活用のいわゆるDX(デジタルトランスフォーメーション)の導入展開に拍車がかかり、いわゆるAIブームを起こしてきました。ただ、3年を経過しコンタクトセンター組織の中でAIを適用できる領域が特定され、期待成果の水準が共通理解となってきたように感じます。アワードに参加されている申請内容からそれが明らかに分かります。
”人“を支えるAIであるべきで、”人“を代替するAIにはまだ至ってはいません。
顧客のリアクションに多大な影響を与えるコンタクトセンターの顧客対応は、そこに心理や感情という要素がある限り、安心感のある”人“の出番がなくなることはありません。
難易度の高い応対を人がこなすためにどのような教育をするか、どのような組織体制が望ましいか、AIと共生するためにどのような制度やガバナンスの仕組みを整えなければならないか等が業界の直面している課題です。
コンタクトセンター・アワード事務局では、それらの課題に向き合っている企業への訪問を2回(神戸のネスレ日本様、札幌のジャパネットコミュニケーションズ様/アルティウスリンク様)開催し、勉強会も福岡で1回開催し活発な議論と意見交換を行ってきました。
表彰制度に応募された申請内容は参加者が自由に閲覧でき、それぞれのコンタクトセンターの取り組みの実際と成果にたどり着いたプロセスが学べるため業界が直面している課題や傾向が把握でき生きた教科書として自身のセンター運営に反映させることができます。
毎年30を超える申請を頂いているのも、各社が世の中の傾向を知り、何に注力する必要があるかの確証を得て、更に他社と切磋琢磨しようとアワードに集って頂いているのだと思います。
AIの進化も世の中の環境変化も益々早く激しさを増す中で知識の集約の場としてのアワードへの期待値に応えること、マネジメント同士のネットワーキングの場を痛切に求められていることへの解決策の提供ができていることに喜びを感じています。
とはいえ進化変化のスピードを勘案すると今まで以上にマネジメントスキルを高める目的での業界内部への働きかけは続けつつ、コンタクトセンターの現在地と重要性を業界の外に向けての情報発信にも注力すべきだと感じています。
● 選考過程について
本アワードは、コンタクトセンター現場運営者の意識高揚と相互研鑽の場を提供することを目的に、Webによる公募・レポートの相互評価など、国内初のオープンな表彰制度を目指し、2004年から開催されています。今回は、製造業、金融、販売・サービス業、IT企業など23社(32申請)が参加しました。全申請内容を発表する申請発表会を経て、参加企業による投票および審査員審査によって得票数上位9社の部門賞受賞企業を選出。最終審査会では、その受賞企業が改めて申請内容のプレゼンテーションを行い、審査員による審査によって各部門における最優秀部門賞を決定しました。
なお、審査員は次の通りです(敬称略)。
和泉 祐子(カルディアクロス 代表)
山田 和弘(株式会社メルカリ JapanBusiness CS/TnS Operations , Director)
逸見 光次郎(株式会社CaTラボ 代表取締役)
上島 千鶴(株式会社Nexal 代表取締役)
渡部 弘毅(ISラボ 代表)
小栗 伸(一般社団法人AICX協会 代表理事)
矢島 竜児(株式会社リックテレコム コールセンタージャパン・ドットコム プロデューサー)
谷口 修(イー・パートナーズ有限会社 代表取締役、アワード事務局代表)
<受賞企業 -個人表彰部門->
個人表彰部門は、”人“が資産のコンタクトセンターにあって、”このセンターにこの人あり“という個人にスポットライトを当てる表彰制度です。チームの責任者であるスーパーバイザーやトレーニング、品質管理等のスペシャリストを対象とする「リーダー・オブ・ザ・イヤー」と、上位マネジメントであるマネジャー、センター長、役員等を対象とする「マネジメント・オブ・ザ・イヤー」の2部門があり、書類審査および審査員の面談による選考が行われました。
なお、今年度は「マネジメント・オブ・ザ・イヤー」部門の受賞該当者はありませんでした。
<リーダー・オブ・ザ・イヤー受賞者(敬称略)>(4名)
DHLジャパン株式会社
カスタマーサービス本部 カスタマーケア
シニアCSアドバイザー(トレーシング)
佐藤 周平
株式会社NTT東日本サービス
営業推進本部 デジタルマーケティング部 インサイドセールス部門
関信越統括グループ 高崎Webセンタ
スーパーバイザー
武井 真奈美
株式会社LIXIL Advanced Showroom
広域エリア オンラインサービス部
サブディビジョンリーダー
奥永 雅子
株式会社NTTマーケティングアクトProCX
CXソリューション部 センタオペレーション担当 松山センタ(新三番町)
JOBマネージャー
池田 津夕美
※個人賞は、コンタクトセンターの改善/改革に傑出したリーダーシップを発揮した現場のリーダー/マネジメントを自薦・他薦で募集、書類および面談審査を経て表彰する制度です。
なお、審査員は次の通りです(敬称略)。
和泉 祐子(カルディアクロス 代表)
寺下 薫(クリエイトキャリア 代表)
浮島 由美子(ワイズアップ 代表)
山下 美紗(chotto 代表)
大松 祐子(COCOコンサルティング 代表取締役)
谷口 修(イー・パートナーズ有限会社 代表取締役、アワード事務局代表)
両国のKFCホールで開催された最終審査会各社が熱のこもったプレゼンテーションを展開
コンタクトセンター・アワード事務局
リックテレコム/コールセンタージャパン編集部とイー・パートナーズの共催によるコンタクトセンター/コールセンターの表彰制度を展開。
▼ 公式ホームページ: https://www.cc-award.com/ ▼ お問い合わせ先 : award.info@cc-award.com ※写真をご希望の報道機関の方は、上記までご連絡ください。
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FACT BOX ・ 要点整理
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