株式会社NTTアグリテクノロジー(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:酒井 大雅、以下「NTTアグリテクノロジー」)は、國立宜蘭大學(所在地:台湾宜蘭県、学長:Wei-Jung Chen、以下「宜蘭大學」)およびThroughTek Co., Ltd.(本社:台湾台北市、CEO:Patrick Kuo、以下「TUTK」)と連携し、台湾・南澳にある宜蘭大學保有の温室において生育状況の遠隔把握を実施し、栽培指導の高度化に向けた成果を確認いたしました。
【背景・経緯】
NTTアグリテクノロジーは、2024年9月に宜蘭大學およびTUTKと三者間でMOU(基本合意書)を締結し、農業課題の解決に向け、栽培の専門家が遠隔から指導を行う遠隔営農支援の実証を進めています。これまで、主に新規就農者を対象に、遠隔営農支援システムを活用したネギやメロンなどの栽培を行い、以下の成果を確認しています。
2024年12月~ 対象作物:三星ネギ 効果:生育異変の早期発見、収穫時期判断の高度化、指導者の移動時間削減など
2025年4月~ 対象作物:メロン 効果:遠隔営農支援による指導を行った実証区において、収穫重量が非実証区の約150%となるなど
2025年12月~ 対象作物:三星ネギ・イチゴ 効果:対面指導が困難な地域において、宜蘭県平均と同等以上の収量を確保など
これまでの成果を記載した報道発表:https://www.ntt-agritechnology.com/news/20260320-release-3/
実証を通じて、新規就農者に対する指導の効率化や収量向上などの効果が確認され、遠隔営農支援の有効性を確認してきました。
一方で、より適切なタイミングで栽培指導を行うためには、生育状況を遠隔から定量データとして把握する手段が求められていました。特に今回対象としたメロン栽培では、株高の推移が生育状況を把握するうえで重要な指標の一つですが、その計測は現地での確認が必要であり、効率的な把握方法が課題となっていました。
このような背景を踏まえ、宜蘭大學、TUTKおよびNTTアグリテクノロジーは、台湾・南澳にある宜蘭大學保有の温室に定点カメラを設置し、クラウド経由で取得した画像にAI画像解析を適用することで、生育状況の遠隔把握に取り組みました。
【概要】
項目
内容
実証場所
台湾宜蘭県南澳圃場
実証期間
2026年7月~9月(観測期間:2026年7月30日から8月18日)
対象作物
メロン
【主な役割】
宜蘭大學 農業従事者の選定・栽培の専門家の派遣・遠隔栽培指導・温室の提供
TUTK カメラの設置・運用・IT技術支援
【結果】
AI画像解析による株高の推定値と実測値を比較した結果、株高を有効な精度で推定できることを確認しました。特に、生育調査の重要性が高まる生育中期以降では、より高い精度での推定が可能であることが示されました。
これにより、現地に赴くことなく株高の推移を把握できる可能性が示され、生育状況の遠隔把握を通じた栽培管理や栽培指導への活用が期待されます。
【今後の展望】
宜蘭大學、TUTKおよびNTTアグリテクノロジーは、蓄積した画像・生育データと栽培に関する知見を活用し、AIが生育状況に応じた栽培管理を支援する情報を提示する仕組みの整備を進めています。
こうした取り組みを通じて、栽培の専門家による指導の効率化や、より多くの農業従事者への支援につながる可能性を検証するとともに、国内外での活用について検討してまいります。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
- 分類:press_release
- 関連組織:株式会社NTTアグリテクノロジー / ThroughTek Co., Ltd. / TUTK