(中央社 東京9日 記者 戴雅真)故安倍晋三元首相の妻、安倍昭恵氏は9日、安倍氏が生前、世界各地に多くの種をまき、その理念が今、芽吹き、花を咲かせつつあると述べ、この理念を引き継ぎ、研究や交流活動を通じてより多くの人々に安倍氏の思想と貢献を知ってもらいたいと期待を表明した。
台湾の国立政治大学安倍晋三研究センターが主催する「安倍晋三と現代日本研究国際フォーラム」が同日、東京で開催された。頼清徳総統は録画ビデオで挨拶し、総統府資政の邱義仁氏が基調講演を行った。安倍昭恵氏、駐日代表の李逸洋氏、国家基本問題研究所理事長の櫻井良子氏らも出席した。
安倍昭恵氏は挨拶で、昨年9月21日の安倍晋三氏の誕生日に安倍晋三研究センターが台湾に設立され、本日6月9日は二人の結婚39周年の記念日であることに触れ、このような意義深い日にフォーラムが開催されたことに特別な感動を覚えると述べた。
また、安倍氏が亡くなった年に台湾の高雄に銅像が建立され、先日4度目の訪問時に地元の人々から「ここはあなたの家です。いつでも帰ってきてください」と温かい歓迎を受けたことに深く感動したと振り返った。
安倍昭恵氏は、夫に同行して世界各地を訪れた際、夫の外交活動を完全には理解していなかったが、安倍氏の死後、世界各国を訪れて初めて、彼が国際社会からどれほど信頼され、期待されていたかを痛感したと語った。
「どこに行っても、皆さんは温かく迎えてくれ、『安倍さんが生きていたら、世界は今のような姿にはならなかったでしょう』と言ってくれます。このような温かい歓迎を受けられるのは、本当に夫のおかげです」と述べた。先日ブラジルで日系人コミュニティのイベントに参加した際にも、安倍政権による海外日系人コミュニティ支援政策への感謝の声が多く寄せられたという。
安倍昭恵氏は「私にはまだ知らないことがたくさんあり、日本のメディアがあまり報じない、夫が世界各地で行ったこともあります。今後は自分の方法で、これらのことを伝えていきたい」と語った。
彼女は、安倍氏が多くの種をまき、それらの種は芽吹き、花を咲かせ、実を結び、再び新しい種をまいていると述べ、「私は水をやり、肥料を与える役割を果たしたい。このフォーラムもそのような役割を果たすことを願っています」と語った。
駐日代表の李逸洋氏は挨拶で、安倍晋三元首相が国際社会に「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想を提唱し、インド太平洋地域の平和と安定に大きく貢献し、「台湾の有事は日本の有事であり、日米同盟の有事でもある」という重要な主張を行ったと述べた。
李氏は、台湾は世界の人工知能(AI)ハードウェア製造において最も重要なサプライチェーン拠点であるだけでなく、AI革命の中核でもあると指摘。台湾を守ることは地域の安全保障問題だけでなく、民主主義国家のAI・ハイテク分野における競争優位にも直結すると述べた。台湾海峡で紛争が発生すれば、世界経済とサプライチェーンに甚大な打撃を与えるため、台湾海峡の平和と安定を維持することが極めて重要だと強調した。
李氏は、中国が台湾への軍事圧力を強め続ける中、台湾は今年の国防予算をGDP比3.32%に引き上げ、自己防衛能力の向上への決意を示していると述べた。日本もFOIPを拡充し、国際法に基づき防衛力を強化し、理念を共有する国々との安全保障協力を深化させている。台湾、日本、米国およびその他の民主主義パートナーは、自由で開かれたインド太平洋秩序を共同で守るため、さらなる協力を強化すべきだと述べた。
櫻井良子氏は、台湾が安倍晋三研究センターを設立し、さらに安倍晋三図書館の設立を計画していることに深い敬意を表した。日本には安倍晋三氏の歴史的地位にふさわしい記念施設が未だにない一方、台湾が研究センターなどを通じて彼の思想と精神を保存していることに感慨を述べた。
政大安倍晋三研究センターの李世暉主任は取材に対し、センターは設立以来、日本で安倍晋三研究国際フォーラムを開催することを望んでおり、台湾の第三者としての研究成果を通じて、安倍氏の地域の平和と安定、台湾海峡の安全、そして台湾と日本の関係への重要な影響を客観的に示したいと述べた。今回のフォーラムは、安倍氏の最も代表的な「自由で開かれたインド太平洋」の理念を中核とし、インド太平洋戦略下の台湾と日本の関係に焦点を当て、台湾、米国、日本の三者の視点からインド太平洋戦略と台湾と日本の協力の重要性を探求した。
李氏は、今後センターは「安倍塾」を推進し、研究活動をさらに深化させるとともに、台湾と日本で関連コースを開設し、若手政治家、起業家、若い世代の参加を促し、安倍晋三氏の理念と戦略、そしてそれが台湾、地域の安全保障、台湾と日本の関係に与える重要な意義を理解してもらいたいと述べた。(編集:唐声揚)1150609
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