(中央社記者 盧太城 台東県11日)台湾・台東県蘭嶼のタオ(ヤミ)族が建造した、近代最大級となる20人乗りの拼板舟「黄金の友好号」が、15日に岸を離れ、黒潮に乗りながらフィリピンのバタン諸島へと向かう。300年前に存在した蘭嶼とバタンの交流の道、「海の古道」を再現する試みだ。

行政院原住民族委員会、財団法人原住民族文化事業基金会、そして蘭嶼島の6つの集落のタオ族が協力して建造したこの20人乗りの拼板舟は、3月に完成し、4月28日に試験航行を行った。6月9日には伝統的な進水式が行われ、15日に蘭嶼からバタンへ向けて出発する予定だ。

原民会のLjaucu・Zingrur(曾智勇)主任委員は進水式の挨拶で、「台湾はオーストロネシア語族が世界へ広がった重要な拠点であり、先住民族の海洋に関する知恵は集落の重要な資産であるだけでなく、国家の文化的な力でもある。今回の航海は文化交流にとどまらず、文化外交と教育の実践であり、今後も言語の振興、工芸品の交流、青年の相互訪問を推進し、オーストロネシア文化を海を越えた交流の中で継承していく」と述べた。

事業を担当する原住民族文化事業基金会によると、今回の「蘭嶼-バタン三百年初航海」計画は準備に3年を要した。航海に使用される「Ovayan黄金の友好号」は、近代の大型タオ族伝統拼板舟の一つで、全長約12メートル20人が乗船可能。「Ovayan」はタオ族の言葉で男性用の黄金の胸飾りを意味し、かつて蘭嶼とバタン諸島が海上貿易を通じて交流した重要な文化的記憶を象徴している。

同基金会のMaraos(瑪拉歐斯)董事長は本日、中央社の電話取材に対し、「黄金の友好号は15日に出航予定で、60人が交代で全力で漕ぎ、蘭嶼の龍門港からフィリピン・バタン諸島のMahatao港まで2日1晩で到着する見込みだ」と語った。

ゼロカーボン船「Porrima P111」が率いる7隻の伴走船団が支援と護衛任務にあたり、現代の持続可能な技術と伝統的な海洋の知恵を融合させる。これにより、台湾の深いオーストロネシア文化の力を世界に示し、伝統文化と現代技術の世代を超えた対話を象徴する。

瑪拉歐斯氏は、「この航海を通じて、タオ族の海洋文化精神と航海の知恵を世界に再び示し、また、太平洋諸国に台湾の先住民族が海洋を守り、オーストロネシア文化を継承し続ける力を見てもらいたい」と述べた。船団がバタン諸島に到着後、双方の部族民は入港式、歌の交流、文化共有イベントを開催し、海を通じて互いの歴史的記憶と文化的な感情を再び結びつける。(編集:呉素柔)1150611

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  • 出典:中央社 CNA
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