(中央社ワシントン15日総合外電報道)米国のシンクタンク、ピュー・リサーチ・センター(Pew Research Center)が発表した最新の世論調査によると、各国の国民が中国よりも米国に好意を抱いていた状況が、今年初めて逆転した。その背景には、トランプ政権と米国の同盟国との間の緊張関係があるとされる。

アソシエーテッド・プレスの報道によれば、ピュー・リサーチ・センターは35の国と地域の国民を対象に調査を実施した結果、25カ国で中国に対する好意が米国を上回った。カナダやメキシコもこれに含まれる。この調査は2月から5月にかけて実施されたが、その期間中に米国とイスラエルがイランに対して軍事行動を起こしていたことも影響している可能性がある。

本日公表された調査結果によると、依然として米国に対する好意が中国を上回っているのは6カ国にとどまる。その中で最も高いのはイスラエルで、約80%が米国に対して肯定的な見方を示している。その他は日本、インド、韓国、フィリピン、ポーランドである。

中国の習近平国家主席に対する評価が、米国のトランプ大統領よりも高いと答えた国には、カナダ、メキシコのほか、フランス、ドイツ、英国といった欧州主要国が含まれる。ただし、多くの国で両指導者に対する信頼はいずれも低い水準にある。

ピュー・リサーチ・センターの「グローバル・アティテュード・リサーチ」副責任者であるシルバー氏(Laura Silver)は、「ピューが20年にわたり世界の世論を追跡してきた中で、中国に対する評価が米国を上回るのは初めてのことだ」と指摘した。過去には北京とワシントンに対する評価が拮抗したことはあったが、中国が明確に好感度でリードしたことはなかったという。

シルバー氏は、トランプ政権がグリーンランドの支配を求めたり、米軍がベネズエラの前大統領マドゥーロ氏を拘束しようとしたこと、またイスラエルとハマスの戦争における対応などが、多くの国で米国への支持を低下させた要因だと分析している。

また、多くの国民が米国が平和と安定に貢献していないと感じており、「ここ数カ月から数年にわたり、米国が国際社会で行った多くの行動は、国際的に好意的に受け止められていない」と述べた。

その一方で、「多くの地域で中国がより信頼できるパートナーと見なされており、世界の平和と安定に貢献する存在だと考えられている」と語った。

ホワイトハウスのウェールズ報道官(Olivia Wales)はこれに対し、「トランプ大統領が世界の安定に貢献した度合いは、誰よりも大きい」と反論。イランの核施設を破壊したことや、「数百人の麻薬テロリストを排除した」ことを挙げた。

中国のワシントン大使館は、「この最新の世論調査は、中国の統治の成果と発展の進展が広く認められていることを示している」との声明を出した。

注目すべきは、米国の同盟国であるカナダの国民の見方が近年劇的に変化していることだ。最新の調査では、カナダ人の33%しか米国に対して肯定的な見方を示しておらず、2023年57%から大幅に低下している。一方で、カナダ人の中国に対する好意は、2023年14%から44%へと上昇した。

トランプ氏は昨年、カナダ製品に一連の関税を課したほか、カナダが米国の「第51州」になる可能性に言及するなど、強硬な姿勢を見せていた。

フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、スウェーデン、オランダなど、欧州の主要国でも、米中両大国に対する評価が逆転している。

英国では、2023年約60%が米国に対して肯定的な見方を示していたが、現在では米中に対する評価がほぼ同等になっている。3年前には、米国への好意と中国への好意の差は32ポイントもあったが、その差はほとんどなくなっている。

ピューの報告書は、政府が個人の自由を尊重しているかどうかという点では、依然として米国が中国を上回っていると指摘しているが、その差は縮小傾向にあるとも述べている。

今回の調査は、35カ国に加え、ヨルダン川西岸と東エルサレム地区を含む約4万2000人を対象に実施された。各国の誤差範囲は±2.3~5.5ポイントの間にある。(編集:屈享平)1150716

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:調査
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