(中央社ブリュッセル15日総合外電)ある文書草案によると、EUは電力税の引き下げとクリーンエネルギー技術の導入加速を計画している。これは消費者が原油価格高騰の脅威にさらされるのを減らすためだ。イラン戦争によるエネルギーへの衝撃を相殺するためにEUが打ち出す対応策の一環となる。

現在、欧州の多くの家庭の暖房や産業は依然として天然ガスや石油に依存しており、電化(electrification)はエネルギー転換の大きな鍵となっている。電力税率を引き下げ、化石燃料を使用するよりも電気の相対価格を安くすることでインセンティブを生み出し、再生可能エネルギーやスマートグリッドと組み合わせることで、化石燃料からの脱却の可能性を高める。

ロイター通信の報道によると、世界的に重要な石油・天然ガスの輸送航路であるホルムズ海峡(Strait of Hormuz)が事実上閉鎖され、さらにイランが中東のエネルギーインフラを攻撃したことで、輸入石油・天然ガスへの依存度が高い欧州は、エネルギー価格が高騰し続けるリスクに陥っている。

4月22日に公表予定のこの欧州委員会の草案は、エネルギー価格の高騰を抑制するための短期的な措置をいくつか提案するとともに、欧州の化石燃料からの脱却を加速させ、将来的に石油や天然ガスの供給が途絶える事態から欧州大陸を守る計画を示している。

草案は「この転換がもたらす利益は、明らかに代償を上回る。ますます頻繁になるエネルギーショックに何度も直面することは、欧州にとって耐え難い重荷である。エネルギー転換を遅らせるいかなるやり方も、将来的に社会により高い代償を払わせることになる」と述べている。

草案によると、EUの行政部門は5月にEU税制の改正を提案し、電力関連の税率が化石燃料の税率よりも低くなるようにすること、そして各国政府が高エネルギー消費産業の電力税をゼロに引き下げるための基準を緩和することを確実にする。

草案はまた、EUが5月に、石油と天然ガスの代替となる省エネ投資と低炭素技術のリストを各加盟国のエネルギー担当大臣に提示すること、そしてより多くのクリーンエネルギーを発電構成に組み込めるように、各国にスマートグリッド技術への投資を奨励することを求める法案を提出することを示している。

米国とイスラエルが2月28日にイランに対して開戦してから3週間以内に、欧州の天然ガス価格は2倍になった。その後、多少は値を戻したものの、14日時点では依然として戦前より約35%高い水準にある。

このEU草案には、EUが今月から各国の天然ガス貯蔵の補充作業の調整に介入し、企業が天然ガスを買い急いで価格が急騰するのを回避することも盛り込まれている。

草案は、EUが今夏までに各産業の電化を推進する目標を打ち出し、化石燃料の使用を削減する意向であることも指摘している。

EU税制規則の改正には全加盟国の一致した承認が必要だが、近年の数回にわたる関連の試みはいずれも成功していない。欧州委員会は2021年に、化石燃料からの転換を促すことを同様の出発点とする電力税率改革案を提出したが、現在に至るまで進展はない。(翻訳:陳亦偉)1150416

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  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:調査
  • 製品・サービス:再生可能エネルギー / スマートグリッド