チェコのバビシュ首相が、中国とのビジネス上の利益に悪影響を及ぼす可能性があるとして、ビストルチル上院議長の台湾訪問に際して政府専用機の提供を拒否したことが、チェコ政界で大きな議論を呼んでいる。政府側は、この訪問が公式な承認と見なされ、中国との関係が悪化することを懸念している。バビシュ首相は「実利的な外交」を掲げ、中国市場の重要性を強調する一方、ビストルチル議長らの台湾訪問を「成果が乏しく企業に損害を与える」と批判した。
しかし、チェコ投資局(CzechInvest)のデータによれば、台湾による投資はチェコ国内で約2万4701人の雇用を創出しており、これは中国による投資が創出した約5694人を大幅に上回っている。チェコのメディア「Seznam Zprávy」は、台湾の投資がチェコのビジネスに損害を与えるどころか、雇用面で顕著なプラスの影響をもたらしていると報じた。また、チェコ工業運輸連盟の副会長ラデク・スピチャル氏は、台湾と中国の双方がチェコ企業にとって重要であるとし、ドイツの事例を参考に両市場の発展を促す戦略が必要だと指摘している。
チェコと台湾の経済関係は1990年代から続いており、特にIT産業での投資が盛んである。2020年にビストルチル議長が欧州連合(EU)加盟国の議長として初めて台湾を訪問して以来、両国の協力関係は急速に深化している。2024年の統計では、チェコの対台湾貿易額はEU内で7位となっており、電子部品やICT関連の輸入が中心である。一方で、対中貿易は依然として大幅な赤字が続いており、中国はチェコにとって重要な輸入相手国であるものの、輸出市場としては限定的であるという現状が浮き彫りになっている。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:中央社 CNA
- 分類:調査
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