台湾の公共テレビ(公視)が制作した台仏共同制作の科学ドキュメンタリー「重返月球:太空新世紀(月への回帰:宇宙の新世紀)」において、台湾・国立中央大学の張起維教授と許藝瓊副教授の研究成果が、物語の鍵となる2つの技術的・科学的裏付けとして採用された。

本作はNASAが推進する「アルテミス計画」を軸に、初の女性月面着陸者アマンダの視点を通じて、ロケット打ち上げから月面南極到達までの過程を描く。ストーリーは、将来の月面基地建設や火星探査の足がかりとなる月面の水資源探索を核心に据えている。

ドラマチックな演出と厳格な科学検証を融合させた本作において、張起維教授(宇宙科学・工学科主任)のチームが開発した「深宇宙放射線探査装置」が、太陽フレアのリスクに対する宇宙飛行士の安全確保技術として紹介された。また、許藝瓊副教授(生医科学・工学科)のチームが主導した「月面塵が生命に与える生物医学的影響」の研究は、月面微粒子による細胞損傷リスクを明らかにし、宇宙服や月面基地の設計に不可欠な科学的知見を提供している。

欧米視点が主体のこのドキュメンタリーにおいて、この2名の台湾人学者が唯一のアジア人科学者として選出されたことは、台湾の学術界が国際的な存在感を示したと言える。

全2話(各60分)の本作は、米AMC、スウェーデンSVT、スイスSRF、ドイツZDFなど世界主要局での放送が決定している。台湾では4月23日および30日の木曜午後9時より公視チャンネルで放送され、公視+でも配信される。英語字幕版はTaiwanPlusでも視聴可能である。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:イベント
  • 関連組織:NASA / AMC / SVT
  • 製品・サービス:ドキュメンタリー「重返月球:太空新世紀」