Googleの脅威インテリジェンス部門バイスプレジデントであるサンドラ・ジョイス氏は、ラスベガスで開催された「Google Cloud Next」にてインタビューに応じ、AIがサイバー攻撃の規模、速度、複雑さを一変させている現状について語りました。同氏は、ロシアの軍事情報機関がAI駆動型のマルウェアを使用し、中国のLLM(大規模言語モデル)を通じて命令を生成している事例を確認したと報告しました。現在はまだ人間が介在していますが、AIが自律的に攻撃を仕掛ける段階に急速に近づいていると指摘しています。

ジョイス氏は、システムの更新やパッチ管理を怠っている組織は、AIの脆弱性スキャン能力向上により深刻なリスクにさらされると警告しました。「AIの進化は非常に速く、90日後や半年後には状況が全く別物になっている可能性がある」と述べています。

また、量子コンピュータによる暗号解読の予測時期についても言及し、技術研究の加速を背景に、従来の予測である2036年から2029年へと大幅に前倒ししたことを明らかにしました。同氏は、誰よりも早くこの技術を確立した者が大量のデータを解読できる優位性を持つため、競合他社との開発競争が激化していると指摘しています。

これに対抗するため、Googleは今回、3つの防御的AIエージェントツールを発表しました。ジョイス氏は、脅威の拡大と並行して防御能力の向上を図っており、今後は複数のAIエージェントを統合管理し、脅威環境を包括的に把握・対応する体制を目指すと語りました。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:中央社 CNA
  • 分類:調査
  • 関連組織:Google
  • 製品・サービス:Google Cloud / Mandiant