【中央社】中国の地図アプリ「高徳地図(AutoNavi)」にセキュリティ上の懸念が浮上しています。台湾のデジタル発展部は、同アプリが収集したデータを通じて、社会全体のみならず個々のユーザーの生活様態まで分析される恐れがあるとし、政府機関での使用を禁止しました。また、5月中にも詳細なセキュリティ評価結果を公表する予定です。
高徳地図のストリートビュー機能は3D表示に加え、信号機のカウントダウン機能などを備えています。デジタル発展部は「情報通信安全管理法」に基づき、同アプリを国家安全を脅かす製品として指定し、政府機関での使用を禁じた上で調査を進めています。
立法院(国会)で29日に行われた報告会において、与党・民進党の呉沛憶議員は、高徳地図が中国の「北斗衛星測位システム」を利用している点や、中国の法律に基づき民間企業が政府のデータ収集に協力する義務を負っている点を指摘。「台湾にとって重大なリスクである」として、政府の対応を評価しました。また、多くのユーザーが同アプリを使用することで、個人の移動履歴が蓄積・分析される危険性を指摘しました。
これに対し、デジタル発展部の侯宜秀次長は、同アプリが取得するデータを通じて、個別のユーザーの生活パターンまで分析されるリスクは否定できないと回答しました。
現在、デジタル発展部傘下の国家資通安全研究院が同アプリの詳細な調査を行っています。報告書は5月に公表される見通しで、主な調査項目には「どのようなデータがリアルタイムで読み取られているか」「ユーザーの許可範囲を超えて健康データや通話履歴にアクセスしていないか」「承認なしにデータが国外へ送信されていないか」などが含まれます。また、端末の識別子(ID)に紐づいた追跡行為の有無などについても検証が行われ、個人が不当にモニタリングされる可能性について厳格な審査が進められる予定です。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:中央社 CNA
- 分類:調査
- 製品・サービス:情報セキュリティ評測