【中央社】プラハ国際ブックフェアが今週開催され、台湾文学の普及に努める「麋鹿出版社(Mi:Lu Publishing)」が出展した。同社は台湾の作家、呉明益氏と廖鴻基氏を招待し、それぞれのチェコ語翻訳作品『複眼人』と『魚夢魚』を題材に、創作の道のりや台湾の海洋文化について語り、読者との交流を行った。

第31回プラハ国際ブックフェアは14日から17日まで開催された。文化部が推進する「2026欧州台湾文化年」および「台湾文化スポットライト計画」の支援を受け、駐チェコ台北経済文化代表処文化組と麋鹿出版社が協力して出展。台湾の優れた文学作品をチェコの読者に紹介し、中欧における台湾文学の認知度向上を図った。

呉明益氏の『複眼人』と廖鴻基氏の『魚夢魚』のチェコ語版は、いずれも麋鹿出版社から刊行されている。呉氏はインタビューに対し、台湾文学がチェコ市場に進出するきっかけについて「欧州は数多くの小さな市場の集合体であり、それぞれの市場特性が異なるため、文学を愛する翻訳者や出版社の存在が重要な鍵となる」と語った。

翻訳を通じて、現地の読者が抱いていた「台湾は中国文化の一部」という固定観念が、先住民の描写や自然風景を通じて変化しつつあると呉氏は分析する。また、北欧などの海洋国家との比較を通じ、戒厳令時代の海禁政策により台湾人が海洋と深い関係を築くことに制約を受けてきた歴史背景を指摘。「北欧の読者にとって、台湾の作品は海洋国家のようでいて、どこかそうではない不思議な側面がある」と語った。

『魚夢魚』の著者である廖鴻基氏は、魚を深く愛するあまり夢にまで魚が現れることから、この作品の着想を得たと明かした。漁師兼作家である同氏は、揺れる甲板ではなく陸地に戻ってから執筆を行うとし、「海に出られる限り、観察と創作を続けていきたい」と情熱を語った。また、海に囲まれた台湾において、社会が海洋に対してより深い理解と敬意を持つ必要性を訴えた。

現地の読者であるテレザさんは、作品を通じて描かれる海と漁民の生活に触れ、人間と海の関係性や、自由と開放性を象徴する海洋描写の魅力について語った。内陸国であるチェコの読者にとって、海は童話のように特別な存在として受け止められている。

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  • 出典:中央社 CNA
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