◆ 調査のファインディングス(要点まとめ)
◆60〜75歳の56.6%が「スマホを使いこなせていない」と回答。
それでも「ガラケーに戻りたくない」は82.0%にのぼり、“使いこなせなくても手放せない”という実態が明らかに
◆60〜75歳がスマホ操作で困った時に頼る相手は「インターネットで調べる」43.2%が「家族(子ども・孫)」39.8%を上回る。
特に70〜75歳では49.3%対41.8%とその差が拡大
◆60〜75歳におけるスマホ決済の利用率は75.4%。
PayPayは60〜75歳全体で51.4%、70〜75歳でも43.2%が利用し、“現金世代”のキャッシュレス化が着実に進行
◆今後のスマホ利用意向、「もっと色々な機能を覚えて活用したい」+「今の機能で十分だが、時々新しいことも試したい」は60〜75歳全体で66.4。
使いこなせていないという自己評価とは裏腹に、新しい機能への関心が高い結果に
◆60〜75歳のYouTube利用率は70.2%、70〜75歳でも65.8%が視聴。
“若者のコンテンツ”はシニアの日常にも
【調査概要】
調査の対象:全国60歳~75歳の男女(スマートフォン(以下「スマホ」)を所有している方)
有効回答数:500人
調査方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査実施日:2026年4月14日(火)~2026年4月15日(水)
調査実施機関:株式会社ネオマーケティング(東証スタンダード上場)
加盟団体:一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(会員社No:20220)
スマホ所有状況:所有率は年代を問わず95%超え
スマートフォン所有状況
※回答者=全員(n=1,197)
全員
(n=1197)
60歳~64歳
(n=468)
65歳~69歳
(n=392)
70歳~75歳
(n=337)
所有している
95.1%
95.1%
94.1%
96.1%
所有していない
4.9%
4.9%
5.9%
3.9%
60〜75歳全体でのスマホ所有率は95.1%との結果に。年代別に見ても60〜64歳95.1%、65〜69歳94.1%、70〜75歳96.1%とほぼ差がなく、70代がむしろ最も高い結果です。60〜75歳の範囲では、所有率は年代によってほとんど変動しておらず、70代でもスマホを持つことはすでに“当たり前”になっていると言えます。
スマホ利用頻度:ほぼ毎日利用は95.8%、70代でも9割超の高水準
スマホの利用頻度
※回答者:スマホを所有している方(n=1,138)
全員
(n=1138)
60歳~64歳
(n=445)
60歳~64歳
(n=369)
70歳~75歳
(n=324)
ほぼ毎日
95.8%
96.9%
97.0%
92.9%
週に4~5日程度
1.6%
0.9%
1.4%
2.8%
週に2~3日程度
1.2%
0.9%
0.5%
2.5%
週に1日程度
0.7%
0.9%
0.5%
0.6%
ほとんど利用していない
0.7%
0.4%
0.5%
1.2%
スマホ所有者のうち、ほぼ毎日利用している人は95.8%にのぼりました。年代別でも60〜64歳96.9%、65〜69歳97.0%、70〜75歳92.9%といずれも9割を超えています。所有率だけでなく利用頻度でも年代による差はほとんど見られず、スマホは60〜75歳にとって日常的に触れる生活インフラとして定着していることがうかがえます。
スマホ決済サービス利用状況:利用者は75.4%、PayPayは70代でも43.2%が利用
スマホ決済サービスの利用状況(スマホ決済を利用していない+利用サービスのTOP3)
※回答者:全員(n=500)
全員
(n=500)
60歳~64歳
(n=193)
65歳~69歳
(n=161)
70歳~75歳
(n=146)
PayPay
51.4%
53.9%
55.9%
43.2%
楽天ペイ
26.2%
28.5%
28.6%
20.5%
d払い
24.2%
26.9%
22.4%
22.6%
スマホ決済を
利用していない
24.6%
21.2%
26.1%
27.4%
スマホ決済の状況では、PayPayが60〜75歳全体で51.4%ともっとも高い利用率となりました。年代別では60〜64歳53.9%、65〜69歳55.9%、70〜75歳43.2%となっており、70〜75歳がもっとも低い結果です。次いで楽天ペイ26.2%、d払い24.2%と続きます。70〜75歳でも半数近くがPayPayを利用している実態からは、キャッシュレス化は若者に限られたものではなく、シニアにとっても生活の一部として着実に浸透していることが読み取れます。
スマホ決済頻度:70代だけ「月に数回程度」が最多、利用頻度には年代差
スマホ決済サービスの利用頻度
※回答者:スマホ決済サービスを利用している方(n=377)
全員
(n=377)
60歳~64歳
(n=152)
65歳~69歳
(n=119)
70歳~75歳
(n=106)
ほぼ毎日
8.2%
9.9%
9.2%
4.7%
週に3~4回程度
19.1%
18.4%
21.0%
17.9%
週に1~2回程度
28.1%
28.3%
30.3%
25.5%
月に数回程度
26.8%
26.3%
26.1%
28.3%
月に1回程度
8.5%
7.2%
6.7%
12.3%
数ヶ月に1回程度
9.3%
9.9%
6.7%
11.3%
スマホ決済を利用している人の中では、全体で「週に1〜2回程度」が28.1%で最多となりました。60〜64歳、65〜69歳ではいずれも「週に1〜2回程度」が最多である一方、70〜75歳だけは「月に数回程度」28.3%が「週に1〜2回程度」25.5%を上回っています。決済サービスを使っているかどうかでは年代差がほとんどなかったのに対し、使う頻度は70代では利用頻度がやや低い傾向が見られました。スマホ決済サービス自体はすでに年代を問わず受け入れられつつありますが、70代においては、利用頻度をどう伸ばしていくかが次の焦点になると考えられます。
行政デジタルサービス:マイナポイントが入り口も、未利用層は3割前後残る
利用したことのある行政のデジタルサービス (「利用していない」+上位4項目)
※回答者:全員(n=500)
行政サービスのデジタル利用では、「マイナポイントの申込み・利用」が55.0%で最多となり、70〜75歳でも50.7%と半数が経験しています。一方で、「行政サービスはデジタルで利用していない」も全体で31.0%存在し、70〜75歳では33.6%とやや高めです。行政のデジタル化はマイナポイントという入り口をきっかけに着実に広がっている一方、一定数の未利用者にどうデジタル活用のきっかけをつくるかが今後の課題だと考えられます。
スマホを使いこなせていると思うか:6割近くが「思わない」も、70代が最も自己評価が高い結果に
全員
(n=500)
60歳~64歳
(n=193)
65歳~69歳
(n=161)
70歳~75歳
(n=146)
とてもそう思う
4.4%
6.2%
3.7%
2.7%
ややそう思う
39.0%
38.3%
35.4%
43.8%
あまりそう思わない
44.8%
42.5%
48.4%
43.8%
全くそう思わない
11.8%
13.0%
12.4%
9.6%
「あまりそう思わない」44.8%、「全くそう思わない」11.8%を合わせた「思わない」計は56.6%にのぼりました。60〜75歳の6割近くが、日常的にスマホを使っていながらも「使いこなせている」という自信は持てていないことが分かります。前掲の「スマホ決済」や「行政のデジタルサービス」の利用率からわかるように、シニア層にもPayPayやマイナポイントなどを活用している人は一定数存在しますが、それでもスマホ自体を「使いこなせている」と感じている人は4割程度にとどまりました。個別のサービスを使いこなせていても、スマホ利用全般においては自信を持ちきれていない人が年代を問わず多いことが分かります。
スマホ利用における困りごと:最多は「バッテリーの減りが早い」で41.0%、「操作がわからない」は17.0%にとどまる
スマホを利用していて困った経験があるもの(上位10項目)
※回答者:全員(n=500)
バッテリーの減りが早い
41.0%
詐欺メールやフィッシングサイトが心配
32.6%
文字が小さくて見えにくい
27.6%
通信料金が高い
27.4%
個人情報の管理が不安
26.6%
パスワード管理が難しい
25.8%
新しい機能についていけない
25.0%
アプリの設定が複雑
18.8%
故障時の対応方法がわからない
18.6%
操作方法がわからない
17.0%
スマホ利用における困りごとでは、「バッテリーの減りが早い」が41.0%で、性能に関する困りごとが最多となりました。他、「文字が小さくて見えにくい」27.6%、「通信料金が高い」27.4%と、端末の使い勝手に関わる項目が上位に並ぶ一方、「詐欺メールやフィッシングサイトが心配」32.6%、「個人情報の管理が不安」26.6%、「パスワード管理が難しい」25.8%と、セキュリティに関わる項目も上位にあがっています。
一方、「新しい機能についていけない」25.0%、「アプリの設定が複雑」18.8%、「故障時の対応方法がわからない」18.6%、「操作方法がわからない」17.0%は、いずれも他の2つのカテゴリーより低い水準にとどまりました。
この並びから見えてくるのは、シニア層の困りごとの中心が“操作が難しい”という課題ではなく、端末の使い勝手とセキュリティへの不安であるという実態です。シニア層のスマホ利用がすでに“慣れた後の段階”に入っていることを裏付けています。
スマホ利用による生活変化:情報収集は70代で最高値、一方「外出先での調べ物」は年代別で最も低い結果に
スマホ利用による日常生活の変化(上位10項目)
※回答者:全員(n=500)
スマホ利用による生活の変化では、「ニュースや情報をすぐに確認できるようになった」が53.2%で最多となりました。年代別では70〜75歳で58.2%と最も高くなっています。また、「外出先で調べ物ができるようになった」は70〜75歳で39.0%と他の年代より低い一方、「家族や知人と気軽に連絡が取れるようになった」は70〜75歳で50.0%と最も高くなりました。この対比からは、70代にとってのスマホの価値が、外出先での能動的な情報収集よりも、情報を“受け取る”こと、家族との“つながりを保つ”ことに寄っていることが分かります。
SNS利用:LINE90.0%に次ぎYouTube70.2%、70代でも動画視聴は6割超
SNS利用状況(「閲覧と投稿の両方をしている」+「閲覧のみをしている」の合計)
※回答者:全員(n=500)
全員
(n=500)
60歳~64歳
(n=193)
65歳~69歳
(n=161)
70歳~75歳
(n=146)
LINE
90.0%
88.1%
93.2%
89.0%
YouTube
70.2%
71.5%
72.7%
65.8%
37.2%
40.4%
39.8%
30.1%
X(旧Twitter)
34.2%
42.0%
35.4%
22.6%
27.2%
25.9%
28.6%
27.4%
TikTok
18.8%
21.2%
15.5%
19.2%
SNS利用状況では、LINEが90.0%で圧倒的に多く、連絡手段として定着していることが確認されました。注目すべきは、動画サービスのYouTubeが70.2%とLINEに次ぐ高水準にのぼっている点です。70〜75歳でも65.8%が閲覧または投稿で利用しており、動画コンテンツは若年層に限定されたものではなく、シニア層の日常にも組み込まれています。一方、X(旧Twitter)は34.2%、TikTokは18.8%にとどまり、SNSの中でも「連絡」と「動画視聴」に用途が集中していることが分かります。
困った時の相談先:「ネット検索」が「家族」を逆転、70代ではその差が最大に
スマホの操作・使い方で悩んだ際の相談先(上位5項目)
※回答者:全員(n=500)
スマホ操作で困った時の相談先は、「インターネットで調べる」が43.2%で最多となり、「家族(子ども・孫)」39.8%を上回りました。年代別に見ると、65〜69歳のみ「家族(子ども・孫)」42.9%が「インターネットで調べる」39.8%を上回っており、この年代だけは家族への相談がなお優勢です。一方、70〜75歳では「インターネットで調べる」49.3%と最も高く、家族41.8%との差も広がっています。シニアのスマホ利用において、周りに頼る前にまず自分で調べてみる、という動きが広がっていると言えます。
今後の利用意向:新しいことに前向きな層は66.4%、「これ以上覚えたくない」を大きく上回る
今後のスマホ利用意向では、「今使っている機能で十分だが、時々新しいことも試したい」が50.2%で最多となりました。「もっと色々な機能を覚えて活用したい」16.2%と合わせると、何らかの形で新しいことに前向きな層は66.4%にのぼり、「これ以上覚えたくない」23.6%を大きく上回っています。年代別でも70〜75歳の「時々新しいことも試したい」は54.8%と最も高く、70代でも今のままで満足するのではなく、新しいことを試してみたいと考えている人が多いことが分かります。前掲の【スマホを使いこなせていると思うか】では6割近くが「使いこなせていない」と回答していましたが、新しい機能への関心はむしろ高い結果となりました。“使いこなせていない”という自己評価は、新しい機能への関心が低いことに直結するわけではなく、内容や訴求次第では、より多くのシニア層に、様々な機能を取り入れてもらえる余地があると考えられます。
ガラケー回帰意向:「戻りたくない」は82.0%、年齢が上がるほど強まるスマホへの定着感
全員
(n=500)
60歳~64歳
(n=193)
65歳~69歳
(n=161)
70歳~75歳
(n=146)
とてもそう思う
2.4%
2.1%
3.1%
2.1%
ややそう思う
4.0%
4.7%
5.6%
1.4%
どちらとも言えない
11.6%
19.2%
6.8%
6.8%
あまりそう思わない
23.2%
20.7%
26.7%
22.6%
全くそう思わない
58.8%
53.4%
57.8%
67.1%
「思わない」計(「あまりそう思わない」+「全くそう思わない」)は60〜75歳全体で82.0%にのぼりました。年代別では60〜64歳74.1%、65〜69歳84.5%、70〜75歳89.7%と、年齢が上がるほど“戻りたくない”という回答が増えています。前掲の【スマホを使いこなせていると思うか】で自己評価がもっとも高かったのも70〜75歳であり、ガラケーへの回帰意向がもっとも低いのも70〜75歳です。使いこなせていないと感じる人が一定数いる一方、スマホはすでに生活の一部として組み込まれ、手放せないものになっていることが分かります。
総括:シニアのスマホ利用は所有から生活定着の段階へ
本調査から導かれる現代のシニアのスマホ利用に関する特徴:
所有・利用の定着
所有率95.1%、ほぼ毎日利用95.8%と、年齢による差はほぼ見られず、70代でもスマホは生活基盤として定着している。
自己評価と利用サービスの実態のギャップ
「使いこなせている」と感じている人は43.4%にとどまる一方、決済・行政・SNSといった個別サービスの利用は年代を問わず一定数いることが分かった。
相談先の変化
困った時の相談先は「インターネットで調べる」が「家族」を上回り、特に70〜75歳でその差が拡大。家族依存から自己解決型へのシフトが進んでいる。
キャッシュレス化の進行
スマホ決済利用者は75.4%、PayPay利用は51.4%と、キャッシュレス化は若者に限られたものではなく、シニアにとっても生活の一部として着実に浸透している。
スマホへの定着感
ガラケーに「戻りたくない」は82.0%、年齢が上がるほど高まる。使いこなせていないという自覚を抱えながらも、スマホは生活から切り離せない存在になっている。
<調査背景>
スマートフォンは、連絡、情報収集、決済、行政手続き、動画視聴など、日常生活のさまざまな場面で利用される端末となっています。若年層を中心に普及してきた印象が強い一方で、近年はシニア層でもスマートフォンを利用する人が増え、生活に欠かせない端末として定着しつつあります。
一方で、シニア層のスマートフォン利用については、所有率や利用頻度だけでは実態を十分に捉えられません。実際にどのようなサービスを利用しているのか、スマートフォン決済やSNSをどの程度使っているのか、操作に困った際に誰を頼るのか、ガラケーに戻したい意向があるのかなど、生活の中での使われ方を多面的に把握する必要があります。
そこで今回は、全国の60歳~75歳の男女を対象に、スマートフォンの所有状況や利用頻度に加え、決済サービス、行政サービス、SNS利用、困りごと、今後の利用意向などを幅広く聴取しました。
本調査では、シニア層におけるスマートフォン利用がどの程度日常生活に定着しているのかを明らかにするとともに、今後のサービス設計やマーケティング活動における示唆を得ることを目的としています。ぜひ今後のマーケティング活動の一資料としてご活用ください。
この調査で使用した調査サービスはコチラ
主要指標 — KEY FIGURES
ネットリサーチ:https://corp.neo-m.jp/service/research/quantitation/netresearch-domestic/
引用・転載時のクレジット表記のお願い
※本リリースの引用・転載は、必ずクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
<例>「生活者を中心にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティングが実施した調査結果によると……」
引用元:https://corp.neo-m.jp/report/investigation/itmedia_059_senior-smartphone-usage
株式会社ネオマーケティングについて
会社名:株式会社ネオマーケティング
所在地:東京都渋谷区南平台町16-25 養命酒ビル11F
代表者:代表取締役 橋本光伸
資本金:8,654万円(2025年12月末時点)
事業内容:マーケティング支援事業
URL:https://corp.neo-m.jp/
※ネオマーケティングは、一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(会員社No:20220)に加盟しております。
【本リリースに関するお問合せ先】
株式会社ネオマーケティング 広報事務局 担当:今泉
Tel:03-6328-2881
E-Mail:[email protected]
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
- 分類:調査結果
- 関連組織:PayPay / 楽天ペイ / d払い