crack代表・大野陣
crack株式会社(本社:東京都中央区)の代表取締役・⼤野陣は2026年8⽉22⽇、自身が参与を務めるシンクタンク『100年経営研究機構』の懇談会にて、「社会課題から紐解く『AIの今後』」をテーマに講演いたしました。
主要指標 — KEY FIGURES
⽇本は、100年以上続く企業数が世界で最も多く、世界の⻑寿企業のおよそ4割が集中する国です。
『100年経営研究機構』は、こうした⽇本の⻑寿企業が持つ叡智を「視覚化し、共有する」ことを目標に掲げ、データベース運営や研究会、視察会などを通じて、その価値を社会へ発信しています。
同機構の参与も務める⼤野は、今回の講演で「⻑寿企業が次の100年へ向かう上で避けて通れない課題」として、ベテラン社員の経験に宿る“暗黙知”の⾵化に懸念を示しました。
「先⼈の知恵を、無かったことにするか、経営資産にするか。その分岐点に、⼈類は⽴っています」
つまり、AIを「単なる業務効率化の⼿段」として導⼊するのではなく、ベテラン社員の判断、禁忌、顧客との向き合い⽅、現場で培われた勘といった「まだ⾔葉になっていない知恵」を抽出し、AIが実⾏できる構造へ変換することの重要性でした。
100年経営の盲点──継承すべきものは、看板や制度だけではない
「100年経営」という⾔葉から、多くの⼈が思い浮かべるのは、財務基盤、事業承継、顧客との信頼、そして⻑く受け継がれてきた理念かもしれません。しかし、現場で企業を⽀えてきたベテラン社員の価値は、マニュアルや組織図に残るものだけではありません。
たとえば、異常の前兆を察知する感覚、トラブル時に最初に確認すべきこと、顧客との距離を縮めるタイミング、品質を守るために「あえてやらないこと」。それらは、本⼈にとっては当たり前すぎて説明されず、次世代へと⼗分に引き継がれないまま、異動や退職とともに失われやすい知恵です。
「ベテラン社員の価値は、作業量ではありません。迷ったときに何を⾒て、何を捨て、どこで踏みとどまるかという“判断の質”に宿っています。100年経営を⽬指す企業が次世代へ渡すべきものは、歴史の年数だけではない。現場で積み上げられた“判断の回路”こそ重要なのです」(大野)
退職者のノウハウが失われるリスクについて説明
⽇本の⻑寿企業が培ってきた叡智を可視化・共有することを⽬的とする『100年経営研究機構』の活動は、まさにこの課題と重なります。一企業の歴史を保存するだけでは、未来の競争⼒にはなりません。現場で働く⼈が、その叡智を再現し、新しい状況で使える状態にして、はじめてそれは経営資産になるのです。
「マニュアル化したのに継承できない」 そこには何が⾜りないのか
多くの企業が、こうしたベテラン社員のノウハウの継承に向けて、マニュアルや研修、動画、データベースなどの整備に取り組んでいます。これらは不可⽋です。その⼀⽅で、形式知にできるのは、ベテラン社員が持つ知恵の⼀部にとどまります。
⼈間同⼠であれば、「こういう傾向がある」「これは避けた⽅がいい」といったメモの⾏間を、経験や⽂脈から読み取ることができます。しかし、AIがその知恵を実務で扱うには、さらに⼀段深い変換が必要です。
どの条件で何を判断するのか。
何を絶対に出⼒してはいけないのか。
どの品質基準を満たして、はじめて次の⼯程へ進むのか。
crackは、こうした“暗黙知”を単に聞き取り、記録するだけでは終わらせません。
専⾨家の判断が⽣まれた場⾯を丁寧に掘り起こし、AIが実⾏できる「条件分岐」「禁⽌事項」「品質ゲート」へと構造化します。
⼈間向けの「ノウハウ共有」を、AIと次世代⼈材が現場で使える「判断の仕組み」に変えること。それが、crackが取り組む「暗黙知のAI実装」です。
「引き出す技術」と「AIを動かす技術」の間をつなぐ、crack の役割
暗黙知の継承には、⼆つの技術が必要です。
第⼀に、ベテラン社員本⼈も無⾃覚な「判断」や「美意識」を引き出す技術。
第⼆に、その知恵をAIが扱える仕様へ変換する技術です。
⽚⽅だけでは、実装は成⽴しません。
crackは、企業の「⾔葉になっていない価値」を掘り起こし、ARTや⾳楽、⾔葉へと転写してきたブランディング会社です。その蓄積を、AI時代の知識継承にも応⽤しています。
認知タスク分析や動機づけ⾯接などの知⾒を⼟台に、専⾨家の成果物を読み解き、本⼈との対話を通じて判断の空⽩を掘り下げ、AI実装可能な形に整理します。
このプロセスは、AIが⼈を⼀⽅的に代替することではありません。⼈間が、相⼿の感情、⽭盾、美意識まで含めた“知恵の核”を掘り起こし、AIがその前後の分析・構造化を⽀援。技術だけでも、インタビューだけでも届かなかった場所に橋をかけることで、ベテラン社員の「属⼈的な神業」を、組織全体が使える経営資産へ変換するのです。
今回の講演では、専⾨家やトップパフォーマーの暗黙知をAIに転写し、実務で活⽤していく取り組みの実例も紹介。また、『⽇⽐⾕花壇』様のフラワーコーディネーターが持つ現場感覚を、後世へ残すべき資産として抽出する取り組みなども紹介させていただきました。
暗黙知の⾵化は、⼀社の⼈材課題ではなく、社会課題である
ベテラン社員が現場を離れるとき、失われるのは「⼀⼈分の労働⼒」ではありません。その⼈が⻑年の失敗と成功を通じて獲得した、判断の積み重ねです。それは、企業が提供する商品の品質、顧客との関係、若⼿の成⻑速度、そして地域産業が守ってきた仕事の誇りにまで影響を及ぼします。
だからこそ、暗黙知の⾵化は⼈材育成部⾨だけの問題ではありません。
⻑寿企業が受け継いできた知恵を失えば、次世代は同じ失敗を繰り返し、地域や業界に根差した仕事の価値そのものが薄れていく可能性すらあります。
⽇本の⻑寿企業が持つ叡智を社会に共有するという『100年経営研究機構』の使命は、AI時代において、より切実な意味を持ちはじめています。
『100年経営研究機構』の懇談会で、大野の問題提議に熱心に耳を傾けてくださったメンバーの方々
crackは、AIを「⼈に置き換える道具」としてではなく、⼈が残してきた知恵を、次世代の⼈と組織へ渡すための媒介として捉えます。
100年経営を志す企業が、先⼈の知恵を「過去の美談」で終わらせず、「未来を動かす経営資産」へ変えるために。
crackは、暗黙知の抽出、構造化、AI実装を通じて、その継承の仕組みに伴⾛していきます。
講演・暗黙知のAI実装に関するお問い合わせ
crack株式会社では、企業・団体・業界団体・商⼯会議所等を対象に、AIと暗黙知継承に関する講演、ベテラン社員の経験知を活かすAI実装、企業の独⾃性を可視化するブランディング⽀援を⾏っています。
ベテラン社員の退職・事業承継・技能継承・顧客対応品質の再現性に課題をお持ちの企業のご担当者様は、下記よりお問い合わせください。
お問い合わせ
crack株式会社 大野 陣
1986年7月30日 生まれ
東京都練馬区出身
青山学院大学卒
世界最大手の製薬会社に就職し、8年間勤務するも、論文や数値で表現される世界とは別の場所に行きたくなり、crackの前身となる会社を設立。
crackでは、企業理念をART化するプロジェクトを推進し、上場企業からベンチャーまで幅広い顧客を獲得。近年は、AIに“暗黙知”を実装する開発現場のプレーヤーとしても幅広い活動を展開。
一連の取り組みは、森ビルや総務省、同志社大学など産・官・学からも注目されている。
【crack株式会社】
「誰も喜んでいない常識に、ヒビを」をコンセプトに、新しい価値観を駆使して既存の概念にヒビ(crack)を入れるブランディング会社です。企業の独自性や素晴らしき理念を、言葉の表現だけにとどまらず、ARTや音楽で表現します。
・社名:crack株式会社
・代表者:代表取締役 大野 陣
・設立:2020年
・所在地:〒104-0061 東京都中央区銀座1-12-4 N&E BLD.7階
・事業内容:採用ブランディング、ARTブランディング、社歌・楽曲制作、PR(マスコミ取材誘致)、AIコンサルティングおよびAI開発・導入に関する講演、助成金活用 教育事業
提携アーティスト数:200名以上
・URL:https://www.crack-inc.co.jp/
・メール:[email protected]
・お問い合わせフォーム:https://www.crack-inc.co.jp/contact/
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
- 分類:講演