Google AI Overview(以下AIO)への対応を検討するSEO・コンテンツ担当者の現場では、比較・おすすめ記事をめぐって次のような声がよく聞かれます。

「比較記事はもう飽和状態?」と悩む担当者

「AI検索の時代になって、比較・おすすめ記事はもうオワコンなのではないか」 「Q&A型のほうがAIに引用されやすそうな構造に見える」 「比較記事はすでに飽和していて、いまさら投資する意味は薄いのではないか」

株式会社EXIDEA(本社:東京都中央区、代表取締役:小川卓真)は、Google AI Overviewが引用した日本語URL 19,826件をコンテンツタイプ別に独自分析。その結果、これらの感覚とは異なる傾向が確認されました。

本リリースでは、SEO・コンテンツ担当者がAIO時代のコンテンツ設計を考えるうえで参考になる4つのファクトを共有します。

本調査結果の要点

AI検索時代でも、比較・おすすめ記事はAIOに引用されやすい有力なSEO資産になる

ただし、重要なのは「おすすめ〇選」という形式ではなく、数値根拠・比較軸・メリデメ・実践的アドバイスなどの中身。

これからのSEOでは、既存の比較記事を“AIが引用しやすい構造”に見直すことが重要。

調査の概要

項目: 内容 調査対象: Google検索でAI Overviewが表示された際に、回答中で引用対象となったURL 分析記事数: 19,826件 使用分類: 使用コンテンツタイプ10カテゴリ(LLMによる自動分類) 分析手法: ①カテゴリ別AIO引用率比較 ②比較記事の構造要素を含む40項目特徴量の多変量ロジスティック回帰(Elastic Net正則化) ③業界×コンテンツタイプのクロス集計 目的変数: 当該URLがAIOに引用されたか(二値分類) 業界分類: LLMによるクエリ分類(Informational/Commercial/Transactional/Navigational × 業界14分類)を記事URLに紐づけて集計 データ取得時期: 2026年2月〜3月 調査主体: 株式会社EXIDEA

① 9カテゴリ中、「比較・ランキング記事」がAIO引用率トップ(46.0%

コンテンツタイプ別にAIO引用率を見ると、「比較・ランキング」型が46.0%で1位、最下位の「Q&A・フォーラム」型(19.3%)の約2.4倍でした。

コンテンツタイプ別 AIO引用率(n=19,826記事)。「比較・ランキング」が46.0%で1位、「Q&A・フォーラム」(19.3%)の約2.4倍。「記事(一般)」は分類不能のデフォルト箱のため参考値。

順位: 1, コンテンツタイプ: 比較・ランキング, 記事数: 772, AIO引用率: 46.0% 順位: 2, コンテンツタイプ: 用語集・辞書, 記事数: 622, AIO引用率: 44.2% 順位: 3, コンテンツタイプ: ハウツー・チュートリアル, 記事数: 461, AIO引用率: 36.9% 順位: 4, コンテンツタイプ: 商品・サービス, 記事数: 1,956, AIO引用率: 33.4% 順位: 5, コンテンツタイプ: ニュース・プレス, 記事数: 529, AIO引用率: 29.7% 順位: 6, コンテンツタイプ: LP・コンバージョン, 記事数: 500, AIO引用率: 27.0% 順位: 7, コンテンツタイプ: 公的リファレンス, 記事数: 303, AIO引用率: 26.1% 順位: 8, コンテンツタイプ: 事例・インタビュー, 記事数: 136, AIO引用率: 25.0% 順位: 9, コンテンツタイプ: Q&A・フォーラム, 記事数: 616, AIO引用率: 19.3% 参考: 記事(一般), 記事数: 13,931, AIO引用率: 47.7%

なお「記事(一般)」は他カテゴリに明確に当てはまらないすべての記事が分類される“デフォルト箱”であり、意味のある比較対象ではないため参考値扱いとしています。

比較・ランキング記事が1位

AIOに引用されやすい有力なコンテンツタイプは「比較・ランキング記事」であり、Q&A型やLP型と比べて1.5倍2.4倍の引用効率が期待できます。「AIO時代に比較・おすすめ記事は弱くなる」という前提は、データの上では支持されません。

② 「比較記事」というラベルより、“中身の構造”が効く

重要なのは、「比較記事であること」だけではありません。 AIに引用されやすい記事には、比較の中身にも共通点がありました。

比較・ランキング記事関連の特徴量のAIO引用への効果(単変量差分 vs 40項目統制の多変量係数。ORは「あり vs なし」)。

順位: 1, 特徴量: 実践的アドバイス, 単変量差(pt): +16.5pt, OR(あり vs なし): 1.25 順位: 2, 特徴量: 数値的根拠, 単変量差(pt): +10.4pt, OR(あり vs なし): 1.13 順位: 3, 特徴量: メリデメ, 単変量差(pt): +12.1pt, OR(あり vs なし): 1.10 順位: 4, 特徴量: 両面言及, 単変量差(pt): +9.9pt, OR(あり vs なし): 1.07 順位: 5, 特徴量: 表形式データ, 単変量差(pt): +11.2pt, OR(あり vs なし): 1.07 順位: 6, 特徴量: 比較・ランキング構造, 単変量差(pt): +2.6pt, OR(あり vs なし): 1.03

興味深いのは、「比較・ランキング記事というラベル」よりも「比較の中身」(実践的アドバイス・数値根拠・メリデメ両面・表)のほうが、他の特徴量を統制した後も正方向の関連が大きいことです。最も説明力が高かったのは「実践的アドバイス」で、該当要素のある記事はない記事と比べてAIO引用のオッズが約1.25倍となりました。

単に「おすすめ〇選」と並べるだけでは不十分。数値付きで比較し、メリデメを両方書き、実践的なアドバイスを添える記事ほど、AIに引用されやすい傾向が見られます。

③ 教育・生活・ITでは、比較記事のAIO引用率が60%超え

業界別に見ると、比較・ランキング記事の効果が特に強く出る業界が明確に存在します。記事数5件以上の業界に絞って集計した、比較記事のAIO引用率Top 10は下記のとおりです。

業界 × コンテンツタイプ別のAIO引用率(左)とサンプル数(右)のヒートマップ。「比較・ランキング」×「教育・学習」「生活・暮らし」「IT・テクノロジー」で引用率60%超、金融・保険も58.4%と高水準。「記事(一般)」は参考値のため除外。

順位: 1, 業界: 教育・学習, 比較記事の数: 27, AIO引用率: 66.7% 順位: 2, 業界: 生活・暮らし, 比較記事の数: 69, AIO引用率: 65.2% 順位: 3, 業界: IT・テクノロジー, 比較記事の数: 186, AIO引用率: 62.4% 順位: 4, 業界: 金融・保険, 比較記事の数: 113, AIO引用率: 58.4% 順位: 5, 業界: マーケティング, 比較記事の数: 54, AIO引用率: 55.6% 順位: 6, 業界: 美容・ファッション, 比較記事の数: 31, AIO引用率: 54.8% 順位: 7, 業界: 旅行・観光, 比較記事の数: 11, AIO引用率: 54.5% 順位: 8, 業界: 飲食・グルメ, 比較記事の数: 21, AIO引用率: 52.4% 順位: 9, 業界: 住宅・リフォーム, 比較記事の数: 12, AIO引用率: 50.0% 順位: 10, 業界: 人事・キャリア, 比較記事の数: 37, AIO引用率: 45.9%

なお、旅行・観光、住宅・リフォームなど一部カテゴリはサンプル数が少ないため、数値は傾向把握の参考値としてご覧ください。

教育・学習(66.7%)、生活・暮らし(65.2%)、IT・テクノロジー(62.4%)の3業界では、比較・ランキング記事の6割超をAIOが引用しています。金融・保険も58.4%とこれに近い水準でした。これらの業界はユーザーが「複数の選択肢から選ぶ」文脈で検索する機会が多く、AIが比較情報を積極的に要約する傾向があると考えられます。

一方で、人事・キャリア(45.9%)など相談ベースで意思決定が進む業界では、比較記事の引用率が他業界より控えめです。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:調査
  • 原文内の日付2026年2月〜3月(データ取得時期)
  • 製品・サービス:Google AI Overview / SEOコンサルティング