株式会社エイト日本技術開発(所在地:岡山市北区、代表取締役社長:金 声漢、以下「EJEC」)と株式会社FullDepth(所在地:東京都中央区、代表取締役社長:吉賀 智司、以下「FullDepth」)は、このたび、インフラ維持管理領域を主たる対象とする小型AUV(Autonomous Underwater Vehicle、自律型無人潜水機)の開発および国内生産に関する業務提携基本契約を締結しました。あわせて、EJECがFullDepthに出資する資本提携を行います。

本提携は、水中・水域の状態をデジタルデータとして継続的に取得・解析し、点検や維持管理の意思決定に活用する「海洋DX」の基盤を、国産機体によって国内に確立することを目的とするものです。

主要指標 — KEY FIGURES

2030
2030年まで

1.両社のこれまでの取り組み

EJECは2017年12月頃、国内他社に先駆けて海外製AUVを導入し、インフラ領域での活用に取り組んできました。河川、砂防、港湾、上下水道などを対象とする水管理インフラ事業(*1)を中核に運用実績を重ね、2026年6月には「水ソリューションワークス」を新設し、水中ロボティクスとAI・高度シミュレーション技術を融合した水域環境データの取得・解析ソリューションの実装を進めています。

FullDepthは、産業用水中ドローン(ROV)の開発および国内生産の実績を有し、インフラ領域を中心に、水中における機体制御技術と水中データの取得・解析基盤の構築に10年以上取り組んでいます。

両社は、内閣府総合海洋政策推進事務局による「令和6年度AUV利用実証事業」(*2)に共同で申請・採択され、成果報告まで完遂しました。以降、EJECが受注するインフラ構造物の維持管理業務におけるFullDepthの点検サービスの活用など、業務上の連携を重ねてきました。

一方で、海外製AUVは修理期間の長期化に伴う稼働率の低下に加え、円安により調達額が著しく増加する状況にあり、国内で開発・生産され、国内で保守できる機体への需要が高まっています。今回の提携では、これまでの協業関係をさらに発展させ、機体そのものの共同開発へと対象を広げるとともに、EJECからFullDepthへの出資を通じて、より強固なパートナーシップを構築します。

2.今後の主な取り組みと狙い

本提携において、FullDepthはAUVの技術面の開発を主導し、EJECはAUVの用途開発および事業化を主導します。EJECは、河川・砂防分野、港湾・海岸分野、上下水道・水防災分野にわたる水管理インフラ事業で培った知見を生かし、要求仕様の提示と試作品へのフィードバックを通じて開発に参画します。

(1)インフラ維持管理領域における国産AUVの開発

両社は、仕様決定から試作、製品化に至る各工程を通じて小型AUVの開発を進めます。EJECは、港湾・漁港の係留施設や外郭施設、海岸保全施設、河川・ダム施設などを対象に、AUV・UAV・ASV・ROV等の新技術を用いた施設点検で蓄積した要求を開発に反映させ、完成後は施設点検から維持管理計画・補修設計に至る一連の業務への導入を目指します。FullDepthは、設計・生産・保守を国内で完結できる体制の構築に取り組みます。

(2)AUVの国産化基盤の確立

政府は2023年12月に「自律型無人探査機(AUV)の社会実装に向けた戦略」(*3)を決定し、2030年までに我が国のAUV産業が育成され海外展開まで可能となるよう、必須技術の国産化を含む取り組みを官民連携で進めることとしています。同戦略の推進体制には、内閣府をはじめ国土交通省、経済産業省、防衛省など幅広い府省が名を連ねています。また2025年11月には、政府が掲げた戦略17分野に「海洋」が位置づけられ、その主要な製品・技術等として「海洋無人機(海洋ドローン)」が示され、2026年7月には「日本成長戦略」(*4)が閣議決定されました。

海域の状態を継続的に把握し、必要な海域へ迅速に展開できる無人機の基盤技術は、インフラ維持管理にとどまらず、海洋に関わる公共的な課題領域とも共通します。両社は、設計から生産、保守までを国内で完結できる体制を確立することにより、こうした将来の要請にも応え得る国産AUVの基盤づくりに取り組みます。

本提携における両社の主な役割

<参考:関連する各社の取り組み>

(1)EJEC

EJECは、E・Jホールディングス株式会社(東京証券取引所プライム市場)のグループ会社であり、社会インフラの調査・計画・設計から維持管理までを担う総合建設コンサルタントです。河川・砂防・港湾・上下水道を対象とする水管理インフラ分野において、水環境・水循環の保全と水災害対策の双方にわたるソリューションを提供しています。長期ビジョン「E・J-Vision2030」のもとDXを経営の柱に位置づけ、水ソリューションワークスを中核として、水域環境データの高精度な取得・解析による点検・調査業務の高度化を進めていきます。

(2)FullDepth

FullDepthは、遠隔操作型産業用水中ドローン(ROV)「DiveUnit」シリーズの開発・製造・販売と、水中データの取得・解析サービスを提供しています。本提携により、ROVで培った機体制御技術・水中計測技術をAUV領域へ展開し、インフラ維持管理に加え、洋上風力発電をはじめとする周辺領域における市場開拓と、水中データの取得・解析基盤の構築に取り組んでまいります。

<代表コメント>

株式会社エイト日本技術開発 代表取締役社長 金 声漢

当社は2017年、国内に先駆けてAUVを導入して以来、インフラの調査・点検の現場で実績を積み重ねてきました。その中で強く認識したのは、国内で開発・生産され、保守まで完結できる機体が不可欠であるということです。10年以上にわたり水中ロボットの開発・国内生産に挑み続けてこられたFullDepth社とのパートナーシップは、当社にとって大変心強く、国産AUVの社会実装に向けた大きな一歩になると確信しています。当社の現場知見を余すことなく開発に投入し、インフラ維持管理の高度化と海洋DXの実現に全力で取り組んでまいります。

株式会社FullDepth 代表取締役社長 吉賀 智司

私たちは創業以来、水中をデジタル化し、海の安全と資源を守ることをビジョンに掲げ、過酷な現場で活用できる産業用水中ドローンの国産化および社会実装に取り組んでまいりました。AUVについても本格的に国産技術開発および製品化を推進するフェーズにありますが、”現場で使える”製品を生み出すためには、インフラ維持管理における水中の課題を深く理解し、AUVを用いて解決するために試行錯誤して得られる運用知見が不可欠であります。このたび、豊富なAUV運用実績と水管理インフラ分野への深い知見を持つEJEC社を開発パートナーとしてお迎えすることは、この上なく大きな推進力となります。両社の力を結集し、新しい発想の国産AUVを日本の海から生み出し、世界へ発信してまいります。

*1:水管理インフラ事業の詳細はこちら(株式会社エイト日本技術開発)

*2:「自律型無人探査機(AUV)利用実証事業」について(内閣府総合海洋政策推進事務局)

*3:「自律型無人探査機(AUV)の社会実装に向けた戦略」(2023年12月22日 総合海洋政策本部決定)

*4:「日本成長戦略」(2026年7月21日 内閣官房)

以上

【株式会社エイト日本技術開発について】

本店:岡山県岡山市北区津島京町3-1-21/代表者:代表取締役社長 金 声漢/設立:1955年3月/事業内容:建設コンサルタント業(社会インフラの調査・計画・設計・維持管理等)/URL:https://www.ejec.ej-hds.co.jp/

【株式会社FullDepthについて】

本社:東京都中央区東日本橋2-8-4 東日本橋1stビル/代表者:代表取締役社長 吉賀 智司/設立:2014年6月/事業内容:産業用水中ドローン(ROV)「DiveUnit」シリーズの開発・製造・販売、水中データ取得・解析サービスの提供/URL:https://fulldepth.co.jp/

【本件に関するお問い合わせ先】

株式会社エイト日本技術開発 経営企画部 TEL:03-5341-5152/MAIL:[email protected]

株式会社FullDepth 管理部 TEL:03-5829-8045/MAIL:[email protected]

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:提携
  • 関連組織:株式会社エイト日本技術開発 / EJEC / E・Jホールディングス株式会社