日本で唯一の総務専門誌『月刊総務』を発行する株式会社月刊総務(所在地:東京都千代田区、代表取締役:薄井 浩子)は、全国の総務担当者を対象に「総務業務のアウトソース・BPOについての調査」を実施し、132名から回答を得ました。

【調査結果 概要】

・総務業務の一部を外部委託している企業は47.0%。委託経験なしは48.5%で拮抗

・委託内容は「給与・勤怠管理」が最多。今後は「システム運用」「業務改善・プロセス設計」に期待

・アウトソーシング先の6割が「指示された業務のみ」対応、共同での業務設計はまだ少数派

・アウトソーシングの目的は「業務負担の軽減」が突出してトップ

約7割がアウトソーシングにより「考える業務」の時間が増加

・アウトソーシング導入の課題、1位「業務整理不足」2位「合意形成不足」3位「コミュニケーションの難しさ」

・AI・SaaSを活用する総務担当者は約6割、委託のあり方に「特に変化はない」

※BPO(Business Process Outsourcing):企業の業務プロセスの一部または一連の業務を、企画・運用・改善まで含めて外部に委託すること。単なる業務代行ではなく、業務設計や運用改善まで含めて委託するケースもある。

※アウトソーシング:自社業務の一部を外部に委託することの総称。特定業務の代行から業務プロセス単位の委託まで幅広く含む概念で、BPOはその一類型にあたる。

【調査結果 詳細】

◼️「BPO」をよく理解している総務は約2割、認知の浸透はいまだ道半ば

「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」という言葉の理解度を尋ねたところ、「よく理解している」と回答したのは2割程度にとどまり、BPOという概念の輪郭はつかめていても、その具体的な中身まで理解が及んでいる総務担当者はまだ少数派であることがうかがえます。

◼️総務業務の一部を外部委託している企業は47.0%。委託経験なしは48.5%で拮抗

現在、総務業務の一部を外部に委託しているかを尋ねたところ、何らかの形でアウトソーシングを行っている企業は合計47.0%にのぼる一方、48.5%が「アウトソーシングしたことはない」と回答しました(n=132)。

◼️委託割合は「1~3割程度」が51.6%で最多、本格活用はまだこれから

現在アウトソーシング(BPO含む)を行っていると回答した方に、総務業務全体のうちアウトソーシングしている割合を尋ねたところ、「1~3割程度」が51.6%で最多となりました(n=62/現在アウトソーシングを行っている企業)。委託を行っている企業でも、その多くは業務全体の一部にとどまっており、総務業務の大半を外部に委ねる企業はごく限られていることがわかりました。

1割未満:38.7%

1~3割程度:51.6%

3~5割程度:8.1%

5割以上:1.6%

◼️委託内容は「給与・勤怠管理」が最多。今後は「システム運用」「業務改善・プロセス設計」に期待

外部委託している業務を尋ねたところ、「給与・勤怠管理」が54.8%で最も多く、次いで「システム運用・ITサポート」が32.3%、「受付・ファシリティ管理」が29.0%となりました(n=62/現在アウトソーシングを行っている企業)。

一方、今後アウトソーシングを推進したいと回答した方に、委託したい業務を尋ねたところ、「システム運用・ITサポート」が36.7%で最多となり、「業務改善・プロセス設計」が35.6%、「AI・SaaSの導入・運用支援」が33.3%と続きました(n=90/今後、アウトソーシングを推進したい企業)。

現在の委託内容は「給与・勤怠管理」など定型業務が中心である一方、今後の意向では「システム運用」「業務改善」「AI・SaaS活用支援」といった、より専門性の高い領域への期待が上位を占めており、総務が求めるアウトソーシングの役割が作業代行から機能拡張へと変化しつつあることがうかがえます。

◼️アウトソーシング先の6割が「指示された業務のみ」対応、共同での業務設計はまだ少数派

現在アウトソーシング(BPO含む)を行っていると回答した方に、委託先が総務業務にどの程度関与しているかを尋ねたところ、「指示した業務のみ対応している」が59.7%で最も多く、「業務改善の提案を受けることがある」が24.2%、「業務設計や運用改善を共同で進めている」は16.1%にとどまりました(n=62/現在アウトソーシングを行っている企業)。

委託先の多くは指示された範囲の業務をこなす役割にとどまっており、戦略的なパートナーとして業務設計にまで踏み込む関係を築けている企業は、まだ限られていることが明らかになりました。

◼️アウトソーシングの目的、「業務負担の軽減」が71.0%で最多

アウトソーシングの主な目的を尋ねたところ、「業務負担の軽減」が71.0%で最も多く、「人手不足の補完」が59.7%、「業務品質の向上」が40.3%と続きました(n=62/現在アウトソーシングを行っている企業)。

コスト削減を目的に挙げた割合は33.9%にとどまり、価格面よりも社内のリソース不足を補う手段として、アウトソーシングが活用されている実態がうかがえます。

◼️委託先の選定基準、「実績・信頼性」が75.8%で最多

委託先を選定する際に重視した点を尋ねたところ、「実績・信頼性」が75.8%で最も多く、「業務知識・専門性」が46.8%、「価格の安さ」と「柔軟な対応力」がともに37.1%で続きました(n=62/現在アウトソーシングを行っている企業)。委託先に対して、指示した業務の遂行だけでなく業務改善の提案まで求める企業はまだ多くないことがうかがえます。

◼️約7割がアウトソーシングにより「考える業務」の時間が増加

アウトソーシングによって企画・改善などの「考える業務」に割ける時間が増えたかを尋ねたところ、「とても増えた」と「やや増えた」を合わせて約7割が増えたと回答しました(n=62/現在アウトソーシングを行っている企業)

◼️アウトソーシング導入の課題、1位「業務整理不足」2位「合意形成不足」3位「コミュニケーションの難しさ」

現在または過去にアウトソーシングを行った経験があると回答した方に、導入においてつまずいた点や課題と感じた点を尋ねたところ、「導入前の業務整理が不十分」が35.3%で最も多く、「社内の理解・合意形成不足」が29.4%、「コミュニケーションの難しさ」が27.9%と続きました(n=68/アウトソーシングをしたことがある企業)。アウトソーシング導入にあたっては、委託先選定以前に、自社業務の整理や社内合意形成が課題となっていることがうかがえます。

「課題はない」と回答したのはわずか7.4%にとどまり、多くの企業が導入プロセスにおいて何らかのつまずきを経験していることがわかりました。特に「業務整理」や「合意形成」といった委託前の準備段階に課題を感じる企業が多く、外部委託を成功させるカギは委託後の運用以前に、社内の準備にあることが示唆されます。

◼️AI・SaaSを「活用している」総務担当者は約6割

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:調査
  • 製品・サービス:総務業務アウトソーシング / BPOサービス