当社は、2026年12月期第2四半期決算発表後に、株主・投資家の皆様より多くのご質問・ご意見を頂戴しております。本資料は、実際にお寄せいただいた主なご質問に加え、投資家の皆様の関心が高いと想定される重要事項について、当社の現時点における考え方をご説明することを目的として作成しております。

本資料が、当社の決算内容および今後の成長戦略へのご理解を深めていただく一助となれば幸いです。なお、記載内容は作成時点における情報および当社見解に基づいており、今後の事業環境や市場動向等により変更となる可能性があります。

決算説明資料の公開

主要指標 — KEY FIGURES

87百万円
下期の営業利益計画は87百万円
624百万円
上期は売上高624百万円
45.8
粗利率も45.8%まで改善

2026 年 12 月期第2四半期決算短信

2026 年 12 月期第2四半期決算説明資料

2026 年 12 月期第2四半期決算説明動画

FAQ

1. 業績・計画の達成度に関するご質問

Q1.上期営業利益13百万円に対して、通期営業利益101百万円という計画ですが、下期に利益が大きく伸びる理由を教えてください。

A1.上期に構築した事業基盤を、下期に「高付加価値化」と「生産性向上・コスト削減」の両面から利益へ転換するためです。単なる売上拡大のみを前提とした計画ではありません。上期は売上高624百万円(前年同期比42.1%増)、粗利率も45.8%まで改善しており、収益構造そのものが着実に強化されています。下期は以下の4つの具体施策を推進し、上期の成果を利益へ転換します。

① 高付加価値案件の拡大

FDE(Forward Deployed Engineer)を活用し、顧客の業務・経営課題の上流からアプローチすることで、単なる開発受託から高付加価値なAIソリューション提供へシフトし、案件単価・粗利率の向上を図ります。

② AI Agent・AIプロダクトの導入拡大

VAAP(Voice AI Agent Platform)を基盤として、開発したAI AgentやAIソリューションを複数顧客へ横展開することで、追加開発コストを抑えながら売上を拡大し、利益率の向上につなげます。

③ 「AI本社」NaNaによる全社的なAIネイティブ経営への転換

AI本社「NaNa」を中心に、営業、開発、管理など社内の各業務にAIを組み込み、業務プロセスそのものをAI前提へと転換します。これにより、間接業務を含めた生産性向上と、全社的なコスト構造の改善を進めます。

④ FD-X・AI駆動開発による開発生産性の向上

当社独自のAIネイティブ開発モデル「FD-X」を本格的に展開し、AIを開発プロセスそのものに組み込むことで、設計・開発・テスト等の工数を削減します。同じ人員でもより多くのAI Agent・AIソリューションを開発・提供できる体制を構築し、開発生産性と収益性を高めます。

また、コラボテクノ社とのPMIを進め、開発リソースの最適化や外注費の内製化を進めることで、原価構造の改善も同時に進めます。このように、下期は「売上を増やす」だけではなく、「AIによって売上成長と利益成長が連動する事業構造へ転換する」ことを重視しています。

(※)FDE(Forward Deployed Engineer): 顧客の業務現場に入り込み、課題特定からAIの実装・定着までを一体で行うエンジニア。

Q2.下期の営業利益計画は87百万円と上期を大きく上回ります。計画達成の確度をどのように考えていますか?

A2.下期は既存案件の収益化に加え、コラボテクノ社の連結開始や高付加価値案件の拡大が本格化するため、上期とは収益構造(利益率)が異なります。計画達成に向けては、以下の「即効性のある施策」と「中長期の施策」を明確に切り分けて確実に実行しています。

即効性のある施策(原価・コスト削減)

コラボテクノ社への開発業務の移管・内製化を進め、外注費の削減と開発リソースの最適化を図ります。PMIによるグループ内の開発体制の最適化も進め、利益率の改善につなげます。

中長期的な施策(粗利率向上)

FDEを活用した高付加価値案件へのシフトや案件単価の向上、VAAPを活用したAI Agent・AIソリューションの横展開を進め、売上の増加とともに粗利率が向上する事業構造への転換を図ります。

開発生産性の向上(FD-X)

独自のAIネイティブ開発モデル「FD-X」を開発現場に本格導入し、設計・実装・テスト等の開発工程にAIを組み込むことで、開発工数の削減と開発生産性の向上を進めます。

全社生産性の向上(AI本社「NaNa」)

AI本社「NaNa」を中心に、開発だけでなく営業・管理を含む全社の業務プロセスにAIを組み込み、間接業務の効率化や意思決定の迅速化を進めます。これにより、全社的な生産性向上とコスト構造の改善を図ります。

これらは一時的なコスト削減だけを目的としたものではなく、「売上成長」「粗利率向上」「開発生産性向上」「全社生産性向上」を同時に実現するための構造改革です。加えて、案件ごとの粗利・原価管理を徹底し、月次で進捗をモニタリングすることで、下期営業利益87百万円の計画達成を確実なものとしていきます。

2. 事業モデル・成長戦略(VAAP / AI Agent)

Q3.AIプロダクト売上比率を中期的に70%まで引き上げる計画ですが、現在約38%からどのように実現するのでしょうか?

A3.単純なプロダクト販売ではなく、「AIソリューションからAIプロダクト、さらにAI Agentへ転換するフロー」を構築することで実現を目指します。具体的には、以下のステップでストック収益を積み上げてまいります。

1. AIソリューション: 顧客課題の把握と個別受託開発(重要な顧客接点)

2. AIプロダクト: 共通化されたプロダクトの導入

3. AI Agent展開: 業務ごとの機能拡張(AI Agent)を追加導入

4. VAAP基盤活用: 複数Agentの同一プラットフォーム上での集約利用

5. ARR拡大: 継続利用によるストック収益(ARR)の積み上げ

Q4.VAAPとは具体的にどのようなプラットフォームなのでしょうか?

A4.VAAP(Voice AI Agent Platform)は、企業が業務に必要なAI Agentを組み合わせて利用できる共通基盤(プラットフォーム)です。これまで当社は、音声認識や音声AIを活用した個別プロダクト(Voice Contact, Terry, FAST-D等)を提供してきました。今後はこれらを共通基盤(Agent Core)上に集約し、生成AIや音声AIなどを組み合わせた「業務ごとのAI Agent」として提供します。これにより、「開発コストの逓減」「提供スピードの飛躍的向上」「AI Agent追加導入によるARR(年間定額収益)の拡大」を同時に実現します。

Q5.「FAST-D(異常音検知AI)」は、VAAPを中心としたプラットフォーム戦略においてどのような位置付けになりますか?

A5.FAST-Dは、プラットフォーム戦略における「Factory / Physical AI(※)領域を担う基幹Agent(Factory Agent)」という極めて重要な位置付けです。従来は工場の設備監視や水道管の漏水検知などの個別プロダクトでしたが、VAAP上では「現場の音・振動データを解析し、保全業務を自動化するAI Agent」へと進化します。

データの統合管理: オフィスの音声データ(コンタクトセンター等)と、製造・インフラ現場の「物理世界の音データ」を同一のVAAP基盤上で統合

強力な導入実績: 東邦ガスエナジーエンジニアリング様や四国電力様などの大手実績を強みに推進

事業モデル: デバイス・IoT × AI解析 × 現場運用(Agent)を一体化した高利益なストック型モデル(サブスクリプション)として拡大

(※)Physical AI: ロボティクスや工場設備・インフラなど、現実空間・物理世界で機能・稼働するAI技術。

Q6.VAAPによって、Hmcommのビジネスモデルはどのように変わるのでしょうか?

A6.「AIを個別開発する会社」から、「AI Agentを継続的に提供するプラットフォーム企業」への転換を果たします。従来型の案件ごとの開発から脱却し、VAAP上に蓄積した共通コンポーネントを複数顧客へ横展開します。

Q7.AIプロダクトの拡大によって、ARRはどのように成長していくのでしょうか?

A7.単発の「売上高」だけでなく、「ARR(年間定額収益)」を主要な経営KPIとして捉えていきます。VAAP上で複数のAI Agentを継続利用いただくモデルへの移行により、以下の掛け算でARRを積み上げます。1つのAgent(例:会議議事録)を導入した顧客に対し、コンタクトセンター、現場設備監視(FAST-D)、コンプライアンスチェックなど、別の業務Agentをクロスセルすることで、NRR(売上維持率)の向上と持続的な成長を実現します。

3. M&A・PMI(コラボテクノ社等)に関するご質問

Q8.コラボテクノ社を買収した最大の目的は何でしょうか?

A8.最大の目的は、単なる売上規模の確保ではなく、当社AI技術を企業の業務現場へ実装・量産するための「エンジニアリング能力(AI Engineering)」を獲得することです。生成AIの進化に伴い、AIモデルそのものの開発以上に「AIを既存業務へ組み込み、現場で確実に稼働させる能力」が競争力の源泉となっています。当社はこれまで、音声AI、生成AI、VAAP、FAST-DなどのAI技術・プロダクトを蓄積してきました。一方で、これらを顧客の現場に深く入り込んで実装し、業務プロセスまで変革していくためには、エンジニアリングリソースの強化が不可欠です。そこで、コラボテクノ社のエンジニアリングリソースとHmcommのAI技術を組み合わせ、FDE(Forward Deployed Engineer)モデルを強化します。具体的には、FDEが顧客の現場に入り込み、課題の発見からAIソリューションの設計・開発・導入・改善までを一貫して担うことで、AIを「開発して終わり」にするのではなく、顧客の業務に実装し、実際の成果につなげる体制を構築します。今回の買収は、コラボテクノ社を単なる子会社として取り込むものではなく、HmcommのAI技術を顧客現場へ届けるためのエンジニアリング基盤を強化することが最大の狙いです。

Q9.コラボテクノ社とのPMIでは、具体的にどのようなシナジーを期待していますか?

A9.シナジーを「即効性のあるコストシナジー」と「中長期の成長シナジー」の2フェーズで推進します。

【フェーズ1:即効性シナジー(下期直近で寄与)】

Hmcomm案件の内製化: 従来外部委託していた開発を移管し、外注費を直接削減

開発効率化: コラボテクノ社の現場リソースへ当社の「AI駆動開発手法」を導入

【フェーズ2:中長期シナジー(来期以降本格化)】

FDEによる高付加価値化: 現場実装力を強みに、案件単価および利益率を向上

実装・運用能力の強化: VAAP/FAST-Dの大規模案件におけるデリバリー速度を向上

相互クロスセル: コラボテクノ社の既存顧客基盤へ当社のAIプロダクト・Agentを展開

※PMIの進捗は、「共同案件数」「内製化率」「外注費削減額」「AI Agent導入件数」などの定量KPIで管理いたします。

Q10.コラボテクノ社の買収に伴うのれん負担について、投資回収に懸念はありませんか?

A10.投資回収についてはコラボテクノ社単体の利益だけでなく、「外注費削減効果」や「共同案件獲得によるグループ全体の粗利増加」などのPMIシナジーを含めて評価・管理しているため、懸念はありません。今回のM&Aで獲得したエンジニアリング能力をHmcommのAI事業へ組み込むことで、開発効率化、外注費削減、単価上昇、プロダクト実装力の向上を実現し、グループ全体の企業価値向上につなげてまいります。進捗および具体的な収益効果は、今後も定期的に開示いたします。

4. 技術的優位性・開発体制・将来展望

Q11.生成AIの急速な進化により、特定のAIモデルに依存するリスクはありませんか?

A11.当社は「特定のAIモデルに依存しない(モデル・アグノスティック)」ことを重要な設計思想としています。VAAPでは、オープンソースモデルから最先端の商用AIモデルまで、複数のAIを柔軟に組み合わせ・切り替えができる「マルチモデル・オーケストレーション」を採用しています。

これにより、特定のAIモデルの性能向上・価格変更・仕様変更に左右されることなく、顧客の要件に応じて最適なモデルを選択できる柔軟性を確保しています。

顧客メリット: コスト、精度、処理速度、セキュリティ、データ管理等の要件に応じて、最適なAIモデルを選択・組み合わせることが可能

将来性: 新たなAIモデルが登場した場合にも、特定モデルに固定されることなく、適切なモデルを取り込んでいくことが可能

当社のポジション: 「特定のAIモデルを販売する会社」ではなく、複数のAIモデルを顧客の目的に応じて最適に組み合わせるAI基盤を提供する会社

当社は、AIモデルそのものの競争ではなく、モデルの進化を取り込みながら、顧客にとって最適なAIを継続的に提供できるプラットフォームを構築することで、特定モデルへの依存リスクを抑え、長期的な競争優位性につなげていきます。

Q12.HmcommのAI事業における競争優位性は何でしょうか?

A12.以下の3つの要素を高度に統合している点が最大の強みです。

1. 音声・音響AIの技術資産(無形資産)

2. 長年蓄積した業務ドメインの知見

3. FDEによる現場実装力(システム間の泥臭い繋ぎ込み・データ連携力)

AIモデル自体がコモディティ化しても、企業の実業務へ定着させるには現場特有の泥臭い実装力が必要です。当社は蓄積したデータとノウハウをVAAPへ集約し、再利用可能なコンポーネント(モジュール)化していくことで、他社が容易に模倣できない参入障壁を築きます。

Q13.AI駆動開発によって、今後の開発体制はどのように変わるのでしょうか?

A13.人員数に依存する「人月依存型開発」から、「AIを前提とした高生産性開発モデル」へ転換します。コード自動生成、テストコード作成、ドキュメント生成、コードレビュー等にAIをフル活用し、エンジニア1人当たりのアウトプットを飛躍的に高めます。

類似案件の工数削減: 2社目以降の類似Agent導入工数を大幅に削減

高付加価値領域へのシフト: 創出した時間をFDEなどの高単価業務へ集中投下

人員増に頼らない成長: 人員を倍増させることなくデリバリー能力を拡大し、売上成長と利益率改善を両立

Q14.今後のM&A戦略について教えてください。

A14.今後のM&Aは、売上規模の拡大目的ではなく、VAAPを中心としたAI Agent事業の成長を加速させるために、自社でゼロから構築するには長い時間を要する「市場・現場・技術・業務知識」などの無形資産を獲得する「時間を買うM&A」を基本戦略とします。

具体的には、以下の4つの無形資産を重点的な対象とします。

① 市場へのアクセス:業界特化型の顧客ネットワーク・販売チャネル

② 現場へのアクセス:IoT・センサー・エッジ技術

③ AI実装能力:FDE・エンジニアリング・デリバリー能力

④ 業務へのアクセス:業界ドメイン知識・強固な顧客接点

このように、当社がM&Aで求めるのは、単純な売上高や人員規模ではありません。「自社で3年かかるものをM&Aで1年以内に獲得する」など、時間を買うことでAI Agent事業の立ち上げを加速できるかを重要な判断基準とします。M&Aによって獲得した無形資産をVAAPと組み合わせ、「市場へのアクセス × 現場へのアクセス × AI実装能力 × 業務ドメイン知識」を蓄積することで、AI Agent事業の成長速度と参入障壁を同時に高めていきます。

Q15.中長期的にHmcommはどのような企業を目指しているのでしょうか?

A15.当社は、音声認識やFAST-D、生成AI等の「音×AI」技術と現場実装力を強みに、個別開発会社から「Enterprise AI Agent Platform企業」への進化を目指しています。今後はこれらの強みをAI Agent Platform「VAAP」へ集約し、コールセンターや製造保全など多様な業務のAI化を推進します。単発の受託開発から、開発したAI Agentを横展開して継続収益(ARR)を積み上げる高収益モデルへ転換を図ります。また、VAAPは特定のAIモデルに依存しないマルチモデル型とし、技術の急速な進化を成長機会に変えていきます。さらにM&Aを「時間を買う施策」と位置付け、自社構築に時間を要する顧客基盤や技術等の無形資産を獲得します。

これにより、

「音声AIの技術力」×「FDEによる現場実装力」×「VAAPによるAI Agentの横展開」×「M&Aによる市場・無形資産の獲得」

という独自の成長モデルを構築します。

最終的には、単なるAI開発会社ではなく、企業の業務を継続的にAI Agentへ置き換え、AI Agentの数と利用が増えるほど売上・ARR・利益が積み上がる、AIネイティブな高収益プラットフォーム企業を目指します。当社が目指すのは、「音声AIの会社」の延長線上ではありません。音を起点に、企業の業務をAI化し、日本企業の生産性そのものを引き上げる「音×AIの社会インフラ企業」への進化です。

5. 株主還元に関するFAQ

Q16. 現時点で「無配(配当0円)」となっていますが、今後の株主還元の考え方を教えてください。

A16. 当社は、生成AI・AIエージェント市場が急成長する現在において、「事業成長による中長期的な時価総額(企業価値)の最大化」こそが最大の株主還元であると考えております。現在は創出したキャッシュを最優先で「AIエージェント領域への研究開発」や「時間を買うための戦略的M&A」へ再投資し、EPS(1株当たり利益)の非連続な成長を通じた株価上昇(キャピタルゲイン)でお応えする方針です。一方で、配当による直接還元も経営上の重要課題と認識しております。今後の収益構造改革の進展等を勘案し、早期に配当を実施できるよう収益力の向上に努めてまいります。

【Hmcomm株式会社について】

・URL    https://hmcom.co.jp

・所在地   東京都港区浜松町2-10-6 PMO浜松町Ⅲ 4階

・事業内容  人工知能(AI)音声処理技術を基盤とした要素技術の研究/開発およびソリューション/サービスの提供

<本リリースに関するお問合せ>

報道関係者様:Hmcomm株式会社 IR担当 [email protected]

TEL:03-6550-9830 FAX:03-6550-9831

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:決算
  • 関連組織:コラボテクノ社 / 東邦ガスエナジーエンジニアリング