日本企業が海外に求めるのは、もはや「安さ」だけではない。日本進出を目指す台湾企業にも、製品を現地仕様に作り直す開発ニーズがある。JoinXは「台湾×日本」の双方向クロスボーダー開発をつなぐ。
東京DXPO 2026 出展概要
主要指標 — KEY FIGURES
JoinX は、2026年8月19日から21日まで東京で開催された「DXPO東京'26【夏】」に出展した。ブースでは「台湾×日本」をコンセプトに掲げ、Webシステム、業務システム、AI開発、アプリ開発など、企業のデジタル開発ニーズに応えるサービスを紹介した。今回の出展は、同社が日本市場で積み上げてきた取り組みをさらに一歩進め、台湾の技術力・開発力を、日本企業がデジタルソリューションや開発パートナーを探す実際のビジネスの現場へ届ける機会となった。
オフショア開発の価値が変化している背景
日本企業が海外の開発リソースを活用すること自体は、目新しい話ではない。ただし、その目的は大きく変わりつつある。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「DX動向2025」によれば、日本企業の85.1%が、DXを推進する人材の「量」が不足していると回答している。この割合は米国やドイツを大きく上回る水準だ。既存システムの刷新、AI活用、デジタルプロダクト開発、DX推進――これらが同時並行で求められるなか、必要な技術人材や開発リソースをどう確保するかは、多くの日本企業にとって解決の見えにくい課題となっている。
そのため、海外開発を活用する理由も、単なるコスト削減から、人材確保や技術力の補完、さらには事業戦略の一部へと広がりつつある。「オフショア開発白書2025」でも、日本のオフショア開発市場が「リソース確保・コスト削減」を主目的とする段階から、「事業戦略の一部」として活用される段階へと移りつつあることが指摘されている。一方で、コミュニケーションと品質管理は、海外開発を検討する企業にとって今なお大きな課題であり続けている。
こうした変化の中で、「どこで開発するか」以上に、「どのように国境を越えて協働するか」が問われる時代になってきた。
コスト削減だけではない ― オフショア開発の「総合的な価値」を問い直す
従来のオフショア開発では、人件費の差から生まれるコストメリットが最大の魅力とされてきた。しかし、継続的なコミュニケーションを要するプロジェクトや、開発途中で要件が変わる案件、AIと既存システムを組み合わせるような開発では、人月単価だけで実際のコストを語ることは難しくなっている。
要件を正しく理解するのに、どれだけのやり取りが必要か。仕様変更に、どれだけ迅速に対応できるか。品質上の問題で、どの程度の手戻りが発生するか。そして発注企業側は、プロジェクト管理にどれだけのリソースを割かなければならないか――。こうした要素まで含めて初めて、クロスボーダー開発の本当のコストパフォーマンスが見えてくる。
JoinX が今回の東京DXPOで、「台湾×日本で実現する 高品質・高コストパフォーマンス開発」をメインメッセージに掲げた背景には、こうした考え方がある。
台湾市場の技術力と日本企業のニーズ
ここでの「コストパフォーマンス」とは、単に開発費が安いという意味ではない。技術力、コミュニケーション効率、品質管理、プロジェクト遂行力――これらを総合的に評価したうえで、企業が本当に必要とするプロダクトやシステムを、適切なリソースで実現できるかどうかを指している。
現在、日本のオフショア開発市場では、ベトナム、中国、インドなどが主要な開発先となっている。そのなかで台湾は、必ずしも最安値の人件費で勝負する市場ではない。
一方で、日本と台湾の時差はわずか1時間で、双方の業務時間はほぼ重なる。加えて、台湾には成熟したテクノロジー産業・デジタル産業の基盤がある。こうした条件は、頻繁なコミュニケーションや迅速な調整、技術的な協働が求められるプロジェクトにおいて、従来型の低コスト志向のオフショア開発とは異なる価値を生み出す可能性がある。
実際、2025年のIMD世界デジタル競争力ランキングでは、台湾は主要69カ国・地域中10位となり、「将来への準備度(Future Readiness)」の項目では3位を獲得した。GDPに占める研究開発費の比率、人口当たりの研究開発人材数でも、いずれも世界2位にランクインしている。
もちろん、これらの数字が個々のソフトウェア開発プロジェクトの品質を直接保証するわけではない。しかし、台湾が研究開発・テクノロジー・デジタル産業において、確かな基盤を持つ市場であることを示す材料にはなるだろう。
日本企業にとって台湾は、仕様書を受け取ってプログラムを実装するだけのオフショア拠点にとどまらない。既存の開発体制を補完する、技術・人材・プロダクト開発のパートナー候補としても捉えられる存在になりつつある。
「台湾×日本」は、日本企業だけのための取り組みではない
JoinX が日本市場で目指しているのは、日本企業から開発案件を受託することだけではない。
もう一つ重要な方向性として、日本市場への進出を目指す台湾企業の支援がある。
台湾ですでに運用されているWebサービス、アプリ、SaaS、デジタルサービスを日本市場へ展開する際に必要なのは、単純な日本語翻訳だけではない。ユーザーの操作習慣、会員登録やログインのフロー、機能設計、決済、外部サービスとの連携、さらには実際の業務運用まで、市場環境の違いによって新たな開発要件が生まれることがある。
台湾で完成度の高いプロダクトであっても、そのまま日本市場へ持ち込めるとは限らない。現地の利用シーンに合わせて、一部の機能やフローを設計し直す必要が生じるケースもある。
日本市場への対応をプロダクト完成後に始めた場合、既存のシステム構成や業務フローを大きく手直しする必要が生じかねない。逆に、市場参入の初期段階から日本での利用環境を想定し、プロダクトや技術の設計に組み込んでおければ、開発そのものを海外展開戦略の一部として位置づけることができる。
そのため、JoinX にとって「台湾×日本」には双方向の意味がある。
日本企業に対しては、台湾の技術・開発リソースを既存のデジタル開発体制に取り入れる選択肢を提供する。日本進出を目指す台湾企業に対しては、プロダクトやサービスを日本市場へ展開する過程で、市場ニーズと技術開発をより早い段階から結びつける。
両者は一見すると異なるニーズのように思える。しかし共通しているのは、企業のプロダクト・技術・市場が国境を越えたとき、仕様書を別の国の開発チームに渡すだけでは、新たな開発課題に十分対応しきれないケースが増えているという点だ。
東京DXPOを起点に、日台クロスボーダー開発の新たな接点へ
今回の東京DXPOへの出展は、JoinX がこうしたクロスボーダー開発の考え方を、日本市場へ具体的に示す機会の一つとなった。
Webシステム、業務システム、AI、アプリ開発――企業の実際の開発ニーズを起点に、JoinX が目指しているのは「より安価な海外開発」という位置づけではない。日本国内で完結する開発か、従来型のオフショア外注か、という二択にとどまらず、技術リソースの組み合わせ方そのものを、国境を越えて問い直すという、新たな選択肢を企業に提示することにある。
日本企業にとって、台湾はデジタル人材や技術リソースを補完できるパートナー市場になり得る。日本進出を目指す台湾企業にとっても、日本は単なる次の販売市場ではなく、プロダクト・システム・運用のあり方を改めて考える必要がある、新たな利用環境となる。
東京DXPOへの出展を一つの接点として、JoinX は今後も日本市場での取り組みを進めていく。単一市場での事業拡大に留まらず、日本と台湾の企業をつなぐ双方向の技術・開発協業を、これからも広げていく方針だ。
企業が次のシステム、デジタルプロダクト、AI活用を日本と台湾の双方で展開しようとするとき、「台湾×日本」が意味するのは、単なる開発拠点の組み合わせではない。
国境を越えて市場、プロダクト、技術をつなぎ、クロスボーダーでの事業展開を支える、新しい開発・協業のかたちである。
【JoinX株式会社 会社概要】
所在地:東京都品川区東五反田5-22-37 オフィスサークルN五反田9階
代表者:王大中
事業内容:Web・業務システム開発、アプリ開発、AI導入支援、UI/UXデザイン
URL:https://joinx.co/ja/
【本件に関するお問い合わせ】
JoinX株式会社 広報担当
Email:[email protected]
Tel:03-6820-7685
(2026年東京DXPOに出展したJoinX チーム。「台湾×日本」によるクロスボーダー開発を打ち出した。)
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
- 分類:企業活動
- 関連組織:JoinX / IMD