令和8年7月15日
国土交通省港湾局では、18隻のクルーズ船の乗客に対して網羅的なアンケート調査を実施し、クルーズ船のクラス別、外国人・日本人別の寄港地における乗客1人当たりの平均消費額等を算出しました。これにより、港湾管理者等において自港に寄港したクルーズ船の情報から、平均的なクルーズ船寄港による経済効果(直接効果)の推計が可能となります。また、クルーズ船の滞在時間が長い程、消費額が大きくなることを確認できたことから、今後、消費額の増加を図るため、効率的な乗下船や二次交通との円滑な接続等、乗客の滞在時間を長くする取組等を重点的に実施します。
主要指標 — KEY FIGURES
調査期間
2025年8月~12月
乗客への主なアンケート内容
クルーズ船の乗客の消費額(クルーズ船クラス別、寄港地・発着地別、日本人・外国人別)
クルーズ船の船員の消費額(クルーズ船クラス別、寄港地・発着地別)
入港料等、クルーズ船が寄港する港湾で必要となる経費(船舶代理店等へのヒアリング)
主な調査結果
日本人と外国人別に見ると、外国人の消費額が大きくなっており、特に寄港地と比較して発着地での外国人の平均消費額が非常に大きかった。これは、日本周遊クルーズの乗船のために、外国人が飛行機で日本に入出国する場合、クルーズ前後の観光消費や宿泊料金が大きいためと考えられる。
クルーズ船のクラス別、乗客の日本人または外国人別の平均消費額とともに、船員のクラス別の平均消費額やクルーズ船の港湾での必要経費の平均支出額が算定されたことから、各港湾管理者において、寄港したクルーズ船の情報に基づき、平均的なクルーズ船寄港による経済効果(直接効果)の推計が可能となった。
クルーズ船の滞在時間が1時間増加すると、平均約900円の消費額の増加が確認できた。
ラグジュアリー船やエクスペディション船の乗客は、ツアー参加率が高く、相対的に高額なツアーへの参加も多く、平均的な消費額が大きくなる傾向がある。
令和8年3月に閣議決定された観光立国推進基本計画(第5次)において、「2030年までにクルーズ旅客の1人・1寄港地当たりの平均消費額を2025年の1.5倍」を掲げており、本調査の結果から目標消費額は約33,000円(2025年約22,000円)となる。
今後の取組方針
消費額の目標達成に向け、「円滑かつ安全な乗下船」、「CIQ手続き時間短縮のための受入施設の整備」や「二次交通確保の取組」といった寄港地滞在時間の確保方策とともに、良質なツアーの形成に向けた取組を重点的に実施する。
添付資料
報道発表資料 (PDF形式)
お問い合わせ先
国土交通省港湾局産業港湾課 石倉、久保、坂井
TEL:03-5253-8111 (内線46-424、46-435、46-422) 直通 03-5253-8673
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添付資料1 令和8年7月15日 港湾局産業港湾課
クルーズ船寄港に伴う経済効果を「見える化」 ~ 平均消費額 約 22,000 円/人、港湾管理者による経済効果の推計が可能に ~
国土交通省港湾局では、18 隻のクルーズ船の乗客に対して網羅的なアンケート調査を 実施し、クルーズ船のクラス別、外国人・日本人別の寄港地における乗客1人当たりの 平均消費額等を算出しました。これにより、港湾管理者等において自港に寄港したクル ーズ船の情報から、平均的なクルーズ船寄港による経済効果(直接効果)の推計が可能 となります。また、クルーズ船の滞在時間が長い程、消費額が大きくなることを確認で きたことから、今後、消費額の増加を図るため、効率的な乗下船や二次交通との円滑な 接続等、乗客の滞在時間を長くする取組等を重点的に実施します。
1. 調査期間:2025 年8月~12 月
2. 乗客への主なアンケート内容 ① クルーズ船の乗客の消費額(クルーズ船クラス別、寄港地・発着地別、日本人・外国人別) ② クルーズ船の船員の消費額(クルーズ船クラス別、寄港地・発着地別) ③ 入港料等、クルーズ船が寄港する港湾で必要となる経費(船舶代理店等へのヒアリング)
3. 主な調査結果(詳細は別紙) ① 日本人と外国人別に見ると、外国人の消費額が大きくなっており、特に寄港地と比較して発 着地での外国人の平均消費額が非常に大きかった。これは、日本周遊クルーズの乗船のため に、外国人が飛行機で日本に入出国する場合、クルーズ前後の観光消費や宿泊料金が大きい ためと考えられる。 ② クルーズ船のクラス別、乗客の日本人または外国人別の平均消費額とともに、船員のクラス 別の平均消費額やクルーズ船の港湾での必要経費の平均支出額が算定されたことから、各港 湾管理者において、寄港したクルーズ船の情報に基づき、平均的なクルーズ船寄港による経 済効果(直接効果)の推計が可能となった。 ③ クルーズ船の滞在時間が1時間増加すると、平均約 900 円の消費額の増加が確認できた。 ④ ラグジュアリー船やエクスペディション船の乗客は、ツアー参加率が高い上、相対的に高額 なツアーへの参加も多く、平均的な消費額が大きくなる傾向がある。 ⑤ 令和8年3月に閣議決定された観光立国推進基本計画(第5次)において、「2030 年までに クルーズ旅客の1人・1寄港地当たりの平均消費額を 2025 年の 1.5 倍」を掲げており、本調 査の結果から目標消費額は約 33,000 円(2025 年約 22,000 円)となる。
4. 今後の取組方針 消費額の目標達成に向け、「円滑かつ安全な乗下船」、「CIQ 手続き時間短縮のための受入施設 の整備」や「二次交通確保の取組」といった寄港地滞在時間の確保方策とともに、良質なツアー の形成に向けた取組を重点的に実施する。
【 問 い合 わせ先 】 港湾局産業港湾課 石倉、久保、坂井 ( 代 表 ) 03-5253-8 11 1 ( 内 線 46-424、 46 -43 5、 46-422) ( 直 通 ) 03-5253-8 67 3 別紙
クルーズ船寄港に伴う経済効果
令和8年7月15日
Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 経済効果アンケート調査対象船舶 ○ 2025年8月~12月に寄港したクルーズ船について、日本発着船のクラス・乗客の国籍を踏まえ、合計 18隻のクルーズ船を抽出し、乗客や船員の消費に関するアンケート調査を実施した。 ○ アンケートの内容は、属性等の基本情報と消費額であり、寄港地においては、消費額と参加ツアー料 金、発着地においてはクルーズの乗船・下船の前後日の宿泊費※1と消費額を設問とした。 ○ 入港料等、寄港する港湾で必要となる経費について、確認可能なもの※2を船舶代理店等から把握した。 ※1 国内や海外からの移動のための飛行機代は含まない ※2 港湾使用料:入港料、岸壁使用料、ターミナル使用料、入出港費用:水先人費用、曳船費用、綱取放作業費用、エスコートボート費用、警戒船費用
発着国 クラス 主な乗客(国籍)
日本人 ・・・4隻分 カジュアル船・プレミアム船 (略記:CP) 外国人 ・・・4隻分 日本
日本人 ・・・5隻分 ラグジュアリー船・エクスペディション船 (略記:LE) 外国人 ・・・5隻分
1 平均消費額の算出方法 ○ 日本発着のクルーズ船の乗客1人・1寄港地当たりの平均消費額については、今回のアンケート調査 等により、ツアー参加費を含めてクルーズ船のクラス別・国籍別に算出した。 ○ 海外発着のクルーズ船の乗客1人・1寄港地当たりの平均消費額については、観光庁のインバウンド 消費動向調査の結果を活用して算出した。
○日本発着のクルーズ船乗船客の平均消費額(日本人・外国人)について ①消費額の合計、②ツアー参加費の合計、③アンケート回答人数
平均消費額(ツアー含む)=(①+②)÷③ ※①~③いずれも今回のアンケート調査の結果
○海外発着のクルーズ船乗船客の平均消費額(外国人) について ④ツアーを除く消費額の合計:2025年観光庁のインバウンド消費動向調査における 船舶観光上陸許可を得た訪日外国人による消費額総額 ⑤日本各港の下船乗客の合計: クルーズ船毎の「船舶観光上陸許可人数※1×下船率※2×日本寄港地数」の総和 ⑥ツアーによる平均消費額:②÷③×下船率※2
平均消費額(ツアー含む)=④÷⑤+⑥ ※1:2025年出入国在留管理庁の集計 ※2:今回のヒアリング結果(CP:100%、LE:90%) 寄港地におけるオプショナルツアーの参加率と平均価格 ○ 船社へのヒアリングにより把握した寄港地におけるオプショナルツアー参加率の平均は、LEクラス船が 60%とCPクラス船の20%を大きく上回っていた。 ○ アンケート結果から算出したツアーの平均価格は、日本人より外国人の方が高く、また、CPクラス船よ りLEクラス船の方が高かった。 ○ ツアーの価格帯で見ると、CPクラス船については、日本人、外国人ともに1~2万円のツアーがよく売 れているが、LEクラス船の外国人は、2~3万円のツアーに次いで5~6万円の高額ツアーに参加して 《ツアー平均参加率》 いた。 表 ツアー平均参加率 表 乗客が参加したツアー平均価格 クラス 参加率 クラス 日本人 外国人 CP 20% CP ¥20,000 ¥23,000 LE 60% LE ¥21,000 ¥40,000
60% 50% CP船の結果 :日本人乗客 40% :外国人乗客 30% 20% (参加割合)
10% 0% ~1万円 1~2万円 2~3万円 3~4万円 4~5万円 5~6万円 6~7万円 7~8万円 8~9万円 9~10万円 10万円~
60% 50% LE船の結果 40% :日本人乗客 30% :外国人乗客 20% 10% 0% ~1万円 1~2万円 2~3万円 3~4万円 4~5万円 5~6万円 6~7万円 7~8万円 8~9万円 9~10万円 10万円~
図 ツアー価格帯別の参加割合 (ツアー価格帯) 3 1寄港地あたりの平均消費額 ○ 日本人と外国人別に見ると、外国人の消費額が大きくなっており、特に寄港地と比較して発着地での 外国人の平均消費額が非常に大きかった。これは、日本周遊クルーズの乗船のために、外国人が飛行 機で日本に入出国する場合、クルーズ前後の観光消費や宿泊料金が大きいためと考えられる。 ○ クラス別の外国人の消費額を見ると、CPクラスよりLEクラスの方が大きかった。 ○ 船員の寄港地または発着地における平均消費額はCPクラスで約10,000円/人/寄港、LEクラスで 約5,000円/人/寄港であった。 ○ クルーズ船社が発着地や寄港地の港湾で支出した港湾使用料等の必要経費はCPクラスで約430万円/寄 港、LEクラスで約208万円/寄港であった。
乗客(円/人/寄港) 船員(円/人/寄港) 船社(円/寄港) 発着地 寄港地 全港 全港 クラス 外国人 外国人 日本人 外国人 日本人 日本人・外国人 合計 (日本発着) (海外発着) 港湾使用料等 入出港費用
CP 17,000 63,000 12,000 17,000 25,000 10,000 1,295,000 3,003,000 4,298,000 LE 11,000 142,000 18,000 29,000 - 5,000 408,000 1,672,000 2,080,000
4 各寄港地での消費額の推計方法 ○ クルーズ船のクラス別、乗客の日本人または外国人別の平均消費額、船員のクラス別の平均消費額及び クルーズ船社が港湾で支出する必要経費の平均額を算定したことから、各港湾管理者において、自港に 寄港したクルーズ船の情報に基づき、平均的なクルーズ船寄港による経済効果(直接効果)の推計が可 能となった。
○推計例1 条件:発着地・CPクラス・乗客:日本国籍2,400人・外国国籍1,600人・船員1,700人(船員の下船率30%)
・日本人の消費額: 4,080万円/寄港(=17,000円/人/寄港×2,400人) ・外国人の消費額:10,080万円/寄港(=63,000円/人/寄港×1,600人) ・船 員の消費額: 510万円/寄港(=10,000円/人/寄港×1,700人×0.3) ・船 社の支出額: 430万円/寄港
4,080万円/寄港+10,080万円/寄港+510万円/寄港+430万円/寄港 =約15,100万円/寄港
○推計例2 条件:寄港地(日本発着)・LEクラス・乗客:日本国籍100人・外国国籍900人(乗客の下船率90%)・船員650人 (船員の下船率30%)
・日本人の消費額: 162万円/寄港(=18,000円/人/寄港×100人×0.9) ・外国人の消費額:2,349万円/寄港(=29,000円/人/寄港×900人×0.9) ・船 員の消費額: 98万円/寄港(=5,000円/人/寄港×650人×0.3) ・船 社の支出額: 208万円/寄港
162万円/寄港+2,349万円/寄港+98万円/寄港+208万円/寄港 =約2,817万円/寄港 5 消費額と滞在時間の関係性 ○ 寄港地におけるツアー参加費を除いた消費額とクルーズ船の滞在時間の関係を見ると、概ね滞在時間 が長い程、乗客1人当たりの平均消費額が大きくなる傾向を確認できた。 ○ 一次回帰式(相関係数0.67)の傾きから、滞在時間が1時間増加すると、平均約900円の消費額が増加 することを確認できた。このため、効率的な乗下船や二次交通との円滑な接続等、消費額を増加させ るためには、滞在時間を長くする取組が重要である。 ○ LEクラス船の方がCPクラス船よりツアー参加費を含めた消費額は高い一方で、ツアー参加費を除く消 費額についてはCPクラス船の方が高くなる傾向を示しているが、これはLEクラス船の方が高額なツ アーへの参加率が高い影響が出ているものと考えられる。
16,000 CPクラス船 14,000 y = 925.83x - 874.54 LEクラス船 1人あたりの平均消費額(円)
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 滞在時間(h) 図 消費額と滞在時間の関係 6 消費額拡大の目標と目標達成に向けた取組方針 ○今回のアンケート結果等で得られた平均消費額やツアー平均価格等を用 いて、2025年の寄港実績(速報値)から、1寄港地における乗客1人あた りの平均消費金額を推計すると約22,000円となった。
○令和8年3月27日に閣議決定された観光立国推進基本計画(第5次)に おいて、「2030年までにクルーズ旅客の1人・1寄港地当たりの平均消費額 を2025 年の1.5 倍」を掲げており、本調査の結果から目標消費額は 約 33,000円となる。
○今回の分析の結果、 ①滞在時間が長い程、平均消費額が大きくなる傾向 ②LE船では高額なツアーへの参加により平均消費額が大きくなる傾向 を確認できた。
○このため、消費額の目標達成に向け、「円滑かつ安全な乗下船」、「CIQ手 続き時間短縮のための受入施設の整備」や「二次交通確保の取組」といっ た寄港地滞在時間の確保方策とともに、良質なツアーの形成に向けた取 組を重点的に実施する。 7 【参考】乗客の属性(年齢・国籍・地域) ○ アンケートに回答していただいた乗客の属性(※1) 0~10代 2% (N=2,271) (N=1,511) 20代 5% 30代 8% 70代以上 男性 40代 33% 40% 9% 女性 平均年齢:57歳 60% 50代 60代 15% 28%
《図 乗客の性別》 《図 乗客の年齢層》 (人)1,000 900 (N=2,424) 800 700 600 500 400 300 200 100 0
《図 乗客の国籍・地域》 ※1 アンケート回答者のうち、該当項目に回答した人の割合。無回答は除く。 8 【参考】船員の属性(年齢・国籍・地域) ○ アンケートに回答していただいた船員の属性(※1) 70代以上 1% 0~10代 (N=775) 1% (N=450) 60代 3% 50代 9% 20代 女性 40代 26% 41% 17% 男性 平均年齢:34歳 59% 30代 43%
《図 船員の性別》 《図 船員の年齢層》 (人)300 (N=713) 250
200
150
100
50
0
《図 船員の国籍・地域》 ※1 アンケート回答者のうち、該当項目に回答した人の割合。無回答は除く。 9
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
- 分類:経済