令和8年7月31日

国土交通省海事局は、次世代船舶等の最適な供給可能体制の構築及び船舶供給に係る経済安全保障の確保に資する基盤情報を整備する観点から、エネルギー需給その他の経済活動を支えるために必要な船舶に加え、水素やアンモニア、CO2といった新たな輸送需要が見込まれる貨物の運搬船も対象とした船舶需要予測を実施し、「世界の荷動量を支えるための船舶需要予測 (最終とりまとめ)」を公表しましたので、お知らせします。

主要指標 — KEY FIGURES

99%
貿易量の99%以上を担う海上輸送
9,000万総トン
2035年で約9,000万総トン
1.1億総トン
2050年で約1.1億総トン

四面を海に囲まれ、エネルギーや食料の多くを海外に依存する我が国において、貿易量の99%以上を担う海上輸送は国民生活・経済活動を支える重要なインフラです。また、海上輸送に不可欠な船舶の安定供給を担う造船業は経済安全保障上重要な基盤産業であり、同盟国・同志国等との協力の重要性も一層高まっています。

我が国造船業は厳しい国際競争に直面しており、近年は建造量が減少傾向にある一方、世界の造船市場では、ゼロエミッション船をはじめとする次世代船舶への需要拡大が見込まれるなど、新たな成長の機会が生じています。

こうした状況を踏まえ、学識経験者、海運業界、造船業界及び関係省庁等から構成される「将来の船舶需要予測検討タスクフォース」において、世界の海上荷動量を支えるために必要となる将来の船舶需要を予測しました。具体的には、国際機関等が作成している2050年までの将来シナリオを基に輸送需要及び必要船腹量を推計し、建造需要を算出しました。

本予測は、今後の政策立案に資する基盤情報であるとともに、海運・造船関係事業者が中長期的な投資判断を行っていくに当たっての重要な検討材料となることが期待されます。

今後は、本最終取りまとめで示した需要見通しも踏まえ、我が国造船業の更なる成長ビジョンについて検討を進めてまいります。

添付資料

報道発表資料 (PDF形式)

世界の海上荷動量を支えるための船舶需要予測(最終とりまとめ) (PDF形式)

お問い合わせ先

国土交通省海事局船舶産業課 今、國貞、杉浦

TEL:03-5253-8111 (内線43-639、43-637、43-653) 直通 03-5253-8634

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添付資料1 令和8年7月 31 日 海事局船舶産業課

世界の海上荷動量を支えるための船舶の需要を予測しました ~「将来の船舶需要予測検討タスクフォース」最終とりまとめ~

国土交通省海事局は、次世代船舶等の最適な供給可能体制の構築及び船舶供給に係る 経済安全保障の確保に資する基盤情報を整備する観点から、エネルギー需給その他の経 済活動を支えるために必要な船舶に加え、水素やアンモニア、CO2といった新たな輸送 需要が見込まれる貨物の運搬船も対象とした船舶需要予測を実施し、「世界の荷動量を 支えるための船舶需要予測 (最終とりまとめ)」を公表しましたので、お知らせします。

四面を海に囲まれ、エネルギーや食料の多くを海外に依存する我が国において、貿易 量の 99%以上を担う海上輸送は国民生活・経済活動を支える重要なインフラです。また、 海上輸送に不可欠な船舶の安定供給を担う造船業は経済安全保障上重要な基盤産業であ り、同盟国・同志国等との協力の重要性も一層高まっています。

我が国造船業は厳しい国際競争に直面しており、近年は建造量が減少傾向にある一方、 世界の造船市場では、ゼロエミッション船をはじめとする次世代船舶への需要拡大が見 込まれるなど、新たな成長の機会が生じています。

こうした状況を踏まえ、学識経験者、海運業界、造船業界及び関係省庁等から構成さ れる「将来の船舶需要予測検討タスクフォース」において、世界の海上荷動量を支える ために必要となる将来の船舶需要を予測しました。具体的には、国際機関等が作成して いる 2050 年までの将来シナリオを基に輸送需要及び必要船腹量を推計し、建造需要を算 出しました。

本予測は、今後の政策立案に資する基盤情報であるとともに、海運・造船関係事業者 が中長期的な投資判断を行っていくに当たっての重要な検討材料となることが期待され ます。

今後は、本最終取りまとめで示した需要見通しも踏まえ、我が国造船業の更なる成長 ビジョンについて検討を進めてまいります。

<お問い合わせ先> 海事局 船舶産業課 今、國貞、杉浦 (代表)03-5253-8111(内線)43-639、43-637、43-653 (直通)03-5253-8634

添付資料2 世界の海上荷動量を支えるための船舶需要予測 (最終とりまとめ)

2026年7月31日 海事局船舶産業課

Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 将来の船舶需要予測検討タスクフォース • 次世代船舶等の最適な供給可能体制、船舶供給にかかる経済安全保障を確保する観点から、エネルギー需給 その他の経済活動を支えるために必要な船腹量を予測することは、将来の政策の企画・立案に必要な基盤情報 になるとともに、関係者が投資を行っていくに当たっての重要な検討材料となる。 • 今回、学識者、海運、造船、関係省庁等から構成される「将来の船舶需要予測検討タスクフォース」において、 世界の海上荷動量を支えるための船舶需要予測作業を実施した。 • 各国際機関が作成している2050年までの将来シナリオに基づく輸送需要・必要船腹量を推計し、建造需要を 算出した。

検討事項 世界の海上荷動量と 委員 (トンマイル) 船腹量の推移 (百万DWT) • 将来の海上輸送量等を見据 75,000 2500 稗方 和夫(座長) 東京大学大学院 教授 えた船舶の需要予測 60,000 2000 岡田 啓 東京都市大学 准教授 ※海上技術安全研究所、東京大学 45,000 1500 柴崎研究室らとも協力して検討 <商社> 伊藤忠商事、住友商事、三井物産、三菱商事 30,000 1000 海上荷動量(左) <海運> 川崎汽船、商船三井、日本郵船 15,000 500 検討経緯 船腹量(右) <造船> 大島造船所、川崎重工業、ジャパン マリンユナイテッド、 0 0 令和6年12月10日 第1回TF 名村造船所、日本シップヤード、三菱造船 2007 2010 2013 2016 2019 2022 2025 2028 2031

令和7年 3月28日 第2回TF <オブザーバー> 日本政策投資銀行、日本船主協会、 令和7年 5月21日 第3回TF 日本造船工業会

令和7年 6月20日 中間とりまとめ <関係省庁> 経済産業省、資源エネルギー庁

令和7年 12月16日 第4回TF <事務局> 国土交通省海事局船舶産業課

令和8年 7月31日 最終とりまとめ 1 世界の建造需要予測の結果

• 建造需要は全体として増加傾向にあり、2035年約9,000万総トン、2050年約1.1億総トンに達す る見込み。 • 船種別に見ると、従来船種の建造需要が引き続き存在することに加え、エネルギー転換に伴い、新貨物輸 送船の建造需要は増加していく見込み。 • 燃料別に見ると、当初は重油・天然ガスが大半を占めるが、年を追うごとに新燃料・バイオ燃料の比率が拡 大していく見込み。

船種別の建造需要 燃料別の建造需要 12,000 12,000 11,000 11,000 10,000 10,000 建造需要[10,000GT]

9,000

建造需要[10,000GT] 9,000 8,000 8,000 7,000 7,000 6,000 6,000 5,000 5,000 4,000 4,000 3,000 3,000 2,000 2,000 1,000 1,000 0 0 2026 2027 2028 2029 2030 2031 2032 2033 2034 2035 2036 2037 2038 2039 2040 2041 2042 2043 2044 2045 2046 2047 2048 2049 2050

2026 2027 2028 2029 2030 2031 2032 2033 2034 2035 2036 2037 2038 2039 2040 2041 2042 2043 2044 2045 2046 2047 2048 2049 2050 Tanker Bulker Container PCC 重油 Oil バイオ Bioenergy 天然ガス Natural gas 新燃料 New fuels Other Dry Cargo Ships Non Cargo Carring Ships Small Tanker Gas, LH2, NH3, CO2 carrier 2 (参考)需要予測における前提条件

経済モデル 地域的な経済・社会状況(経済成長、人口増加、エネルギー需要の変化)を考慮するため、応用一般均衡(GCE: Computable General Equilibrium)モデル※1の枠組みで従来貨物を対象にした地域間国際海上荷動き量を予測 CGEは、 GTAP(Global Trade Analysis Project)のデータベースとモデルを使用 社会経済シナリオとしてSSP2※2、エネルギー政策シナリオとしてAPS(Announced Pledged Scenario)※3を基に設定

従来貨物船舶需要予測モデル 経済モデルにより算出された輸送需要の増減及び船齢構成と残存率を加味した更新需要により建造需要を予測 LLI(Lloyd’s List Intelligence)の船舶動静データを用いて、どの船種がどの品目・地域間輸送を担うのかを分析し、輸送需要の増減に 応じた船種別建造需要を予測 S&P Globalの解撤された船舶を含む船舶データから残存率を算出し、データのフィッティングにより作成した残存率モデルを適用すること で、船種別更新需要を予測

新貨物船舶需要予測モデル IEA報告書(Towards hydrogen definitions based on their emissions)、GTAPの計算値等により、新貨物の海上荷動き量、 平均輸送距離等を設定し、輸送量の予測及び船齢構成と残存率を加味した代替需要により建造需要を予測

代替燃料の予測 船種ごとの特性を踏まえ、IMOの削減目標達成に向けた国際海運における代替燃料導入比率を予測 重油船等には、船上CCS搭載船が含まれる

※1 消費の効用最大化、生産の費用最小化という合理的な行動を仮定し、市場が均衡状態にあることを前提に、経済を分析するモデル ※2 IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)が提示する、将来の社会経済の発展のあり方を示す複数の社会経済シナリオ (SSP: Shared Socioeconomic Pathways)の一つである、中道的な発展の下で気候政策を導入するシナリオ ※3 有志国が宣言した野心を反映したシナリオ(表明公約シナリオ) 3

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
  • 分類:政策
  • 関連組織:ジャパン マリンユナイテッド / 日本シップヤード