『MarketWatch』の報道によると、1年以上にわたり米国で時価総額トップの座を守ってきた輝達(Nvidia)(NVDA-US)は、その地位を失う可能性が出てきた。
ダウ・ジョーンズの市場データによれば、現在、蘋果(AAPL-US)の時価総額は輝達より約2000億ドル低くなっている。両社の差が縮小していることは、華爾街における輝達への過剰な期待が落ち着きを見せていることを示している。一方で、蘋果についてはAI戦略や部品コストの上昇に対する懸念があるものの、株価は比較的安定している。
Glenmedeの投資戦略副社長であるMike Reynolds氏は、「2026年の市場の重要なテーマの一つは、投資家が輝達以外のAI関連銘柄を探し始める動きだ」と指摘した。「ある企業が世界で最も時価総額の高い株式になると、自然とその地位を脅かそうとする動きが出てくる。競争優位性を弱体化させようとする圧力が高まる。まさに今、それが起きているのだ。」
Reynolds氏は、今後のAIハードウェアは多様化・カスタマイズ化が進むと予測している。さまざまな用途に応じた専用チップの開発が進む中、Alphabet(GOOG-US)やアマゾン(AMZN-US)といったテック大手も自社開発のAIチップに注力している。今週月曜日には、蘋果がブロードコム(Broadcom)(AVGO-US)との協業を延長し、カスタムシリコンの共同開発を続けることを発表した。
実際、2025年8月4日には、輝達の時価総額が蘋果を1.37兆ドルも上回るまでに拡大。これは、2025年5月2日に蘋果が「米国時価総額1位」の座を明け渡して以来、両社間で最も大きな差となった。
しかし現在、輝達の評価は明らかに低下している。ダウ・ジョーンズのデータによれば、輝達の株価収益率(PER)は今後2年間の予想利益に対して約15.63倍にまで下がっており、歴史的低水準に近づいている。2026年には、このPERが数回にわたり15.5倍を下回ったこともあり、このような評価圧縮は2013年以来、極めて稀な状況だ。
輝達は2025年6月25日にマイクロソフト(MSFT-US)を抜いてから、米国で最も時価総額の高い企業としての地位を維持し続けてきた。
現在の時価総額は、蘋果が約4.56兆ドル、輝達が約4.78兆ドル、Alphabet(GOOGL-US)が約4.43兆ドル。一方、マイクロソフトの時価総額は3兆ドルを下回っており、市場が同社のAI戦略や巨額のAI投資が収益に結びつくかについて疑念を抱いていることがうかがえる。
一方、蘋果はクラウドサービス大手に比べてAI投資が控えめで、Google Geminiとの提携を通じて、一部のAI機能を外部パートナーに依存する戦略を取っている。
Reynolds氏は、「今年の蘋果株の相対的な強さは、AI投資における『供給側と需要側の逆転関係』を浮き彫りにしている」と述べた。投資家は、AIインフラを提供する企業よりも、AI技術を既存製品に統合し、ユーザー体験を向上させる企業に注目するようになっているという。
現時点での「テックセブン」のパフォーマンスを見ると、Alphabetが今年18%上昇、蘋果が15%上昇と、他のメンバーを上回っており、S&P 500指数の上昇率を上回った唯一の2社である。
一方、輝達は今年もプラスリターンを維持しているが、上昇率は6%にとどまり、同期間のS&P 500指数の約9%の上昇を下回っている。
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