英国国家統計局(ONS)が発表した最新のデータによると、英国の6月消費者物価指数(CPI)は前年比2.6%上昇となり、5月の2.8%から低下しました。これは市場予想の2.7%を下回るだけでなく、14か月ぶりの低水準です。このデータは、今週就任したばかりの新首相アンディ・バーハム氏とその内閣にとって、強力な経済的追い風となります。
今回のインフレ率の予想以上の低下は、主に燃料価格の下落が要因です。6月のガソリンとディーゼル価格は単月で3.1%下落し、燃料インフレ率は24.6%から21.3%に低下しました。食品・飲料のインフレ率も2.2%から1.7%に鈍化しており、これは2024年8月以来の最低水準です。
また、ONSの主任経済学者は、夏季セールが衣料品価格の下落を促進したほか、原油価格の下落により原材料コストが1月以来初めて低下したと指摘しています。
新任の財務大臣ジョン・ヒーリー氏は、インフレ率の低下は家庭にとって歓迎すべきニュースだと述べましたが、政府にはまだやるべき仕事が多くあるとも強調しました。
バーハム政権は就任初週から生活コスト問題への対応を表明し、全国のバス運賃の上限を2ポンドに引き下げることや、冬季の電気料金に対して1年間の付加価値税(VAT)免除を実施すると発表しました。この措置により、10月以降のCPIがさらに0.2ポイント低下すると予想されています。
インフレデータの改善にもかかわらず、経済専門家の間では慎重な見方が続いています。コアインフレ率は2.6%で横ばいを維持しており、サービス業のインフレ率もわずかに低下したにとどまっています。キャピタル・エコノミクス社は、エネルギー価格の遅行効果や7月の公共料金上限の13.5%引き上げにより、9月にはインフレ率が3.0%以上に再上昇する可能性があると予測しています。さらに、2027年初頭には3.5%に達する可能性もあるとしています。
また、中東の緊張情勢がブレント原油価格を1バレル90ドル以上に押し上げており、今後の物価変動の不安要素となっています。市場予想では、イングランド銀行は来週、政策金利を3.75%で据え置くと見られており、国際情勢が経済に与える影響を注視する姿勢を示しています。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
- 分類:調査
- 関連組織:ONS / Capital Economics