『ロサンゼルスタイムズ』は日曜日(26日)の報道で、中国のAIモデルが高価格性能比とオープンソースの優位性により、米国で急速に広がっていると伝えた。開発者ツールから企業アプリケーションまで、その浸透率は着実に上昇しているという。

同紙は、米オープンソースソフトウェア企業Mozillaの最高技術責任者(CTO)であるRaffi Krikorian氏の事例を紹介。彼は、月之暗面(Moonshot AI)のKimi K3モデルを日常業務に組み込んでおり、「応答速度が米Anthropic社のClaudeモデルよりも優れている」と評価している。また、Krikorian氏は同時に、智譜(Zhipu AI)のGLM-5.2も活用し、文書やメールの処理にあたっているという。

この流れは、昨年のDeepSeekによる業界への衝撃に続くものだ。今年に入り、智譜、月之暗面、アリババなど中国企業が次々と新モデルを発表しており、その性能は米国の大手企業の製品に肉薄している一方で、価格は明らかに低い。

米スタートアップLilyListの創業者であるCurt Meinhold氏は、「ほとんどのユーザーは最も高性能で高価なAIモデルを必要としていない。『十分使える』モデルこそが市場で支持される」と指摘する。

また、オープンソース戦略も中国AIモデルの強みの一つだ。米国の大手企業の多くが閉鎖的なエコシステムを採用する中、中国のモデルは多くの場合、開発者が再利用・改変できるよう公開されており、カスタマイズのコストを大幅に削減できる。

米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)の専門家は、米国が特定のAI技術に対して課している制限措置が、逆に中国企業に市場の隙間を生み出していると分析。価格競争力とオープンなエコシステムを武器に、中国のAIモデルは今後、米国およびグローバル市場での影響力をさらに拡大していく可能性があると指摘している。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
  • 分類:ニュース
  • 関連組織:Mozilla / Anthropic / LilyList
  • 製品・サービス:Kimi K3 / GLM-5.2