米国半導体大手の高通 (QCOM-US) は29日、ドイツの高級自動車メーカーBMWと長期供給契約を締結したと発表しました。この契約により、高通はBMWの今後のデジタルコクピットおよび先進運転支援システム(ADAS)向けにチップを供給します。提携期間は今後10年間にわたり、自動車分野における高通の存在感を一層強めるものです。
両社は契約金額や、チップを搭載する車両の台数については明らかにしていません。
この契約には、高通のSnapdragonデジタルシャシー(Snapdragon Digital Chassis)シリーズのソリューションが含まれます。これには、デジタルコクピットプロセッサ、自動運転チップ、AIアクセラレータが含まれ、BMWの次世代AI自動車プラットフォームのハードウェア基盤として採用されます。これにより、車内エンターテインメント、スマートインタラクション、運転支援機能などが実現されます。
自動車メーカーがAI、自動運転、スマートコクピットの導入を加速する中、車載コンピューティングプラットフォーム市場の競争はますます激しくなっています。高通に加え、NVIDIA(NVDA-US)やMobileye(MBLY-US)も、世界中の自動車メーカーにチップとソフトウェアプラットフォームを供給し、スマートカーのサプライチェーンでより重要な地位を築こうとしています。
高通は、世界のスマートフォンチップ市場をリードする企業として知られていますが、近年はスマートフォン市場への依存度を下げ、自動車電子分野の事業を拡大しています。製品ラインは、車載エンターテインメントシステムから、デジタルコクピット、通信機能、ADASへと広がっています。
高通の自動車・産業・組み込みIoT・ロボティクス部門を統括するナクル・ダガル(Nakul Duggal)総経理は、「エージェント型AIと実体AIが次世代のスマートカーを牽引する中、本提携により高通とBMWは未来のモビリティを共に定義していく」と述べました。
今回の契約は、両社の既存の協力関係をさらに拡大するものです。高通は以前からBMWと共同でSnapdragon Ride Pilot運転支援システムを開発しており、BMWの電気SUV「iX3」に最初に搭載されました。これにより、高速道路でのハンドオフ運転、自動車線変更、駐車支援などの機能が提供されています。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
- 分類:提携
- 関連組織:NVIDIA / Mobileye
- 製品・サービス:Snapdragon Digital Chassis / Snapdragon Ride Pilot