億万長者のマーク・クーバン(Mark Cuban)と『大いなる空売り』の投資家マイケル・ベリー(Michael Burry)が、最近、AI大手のNVIDIAに注目している。
クーバンは、ソーシャルメディアX上で、現在の状況がインターネットバブル期を思い起こさせると述べた。当時、多くのスタートアップがIPOで資金を調達し、評価額を押し上げていた。
今回のAIブームにおいて、クーバンはNVIDIAが、ある種の資金支援者の役割を果たしていると見ている。
彼は、他の半導体メーカーが大きな技術的突破を遂げたり、NVIDIA(NVDA-US)自身が経営判断を誤ったりした場合、AIへの投資ストーリー全体が揺らぐ可能性があると警告している。
クーバンの懸念は、NVIDIAが近年、OpenAI、マイクロソフト(MSFT-US)、CoreWeave(CRWV-US)、SKハイニクス(SKHY-US)など、複数のAI関連企業と大型提携を結んでいることに起因している。しかし、これらの取引の性質は一様ではなく、投資、供給・調達契約、共同開発協定などさまざまであり、NVIDIAがすべての顧客にチップ購入資金を直接出していると単純化することはできない。
ベリーも同様の警告を発している。彼は、NVIDIAの5年物クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)価格が最近上昇していることに注目し、市場が同社の信用リスクをより意識していることを示していると指摘している。
ベリーは、この点をNVIDIAがAIエコシステムを拡大するための支出方法と関連づけ、関連取引が「循環支出」となる可能性を批判している。
ただし、CDS価格の上昇は直ちに債務不履行を意味するものではなく、市場のヘッジ需要、流動性、投資家の心理など他の要因の影響を受ける可能性もある。
両者の共通認識は、AIブームがますますNVIDIAに依存しているという点だ。
NVIDIAのチップ需要、顧客の資本支出、データセンター建設、AI関連企業の評価額が互いに深く結びついており、そのうち一環でも減速すれば、産業全体や市場の信頼感に連鎖的な影響を及ぼす可能性がある。
ただし、これはあくまで投資家によるリスク評価であり、財務危機が実際に発生しているわけではない。NVIDIAは現在もAIチップ市場の中心的サプライヤーであり、株価は高値から調整しているものの、2023年初と比べれば大幅に上昇している。
市場が真に注目すべき点は、AI需要が持続可能な収益に転化できるか、データセンター投資が需要を過度に上回っていないか、そして景気後退時にNVIDIAと顧客の取引構造が圧力を増幅するか、という点である。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
- 分類:ニュース
- 関連組織:NVIDIA / OpenAI / Microsoft
- 製品・サービス:AIチップ / GPU