人工知能(AI)の波が世界を席巻する中、半導体産業は構造的な変革期を迎えています。日系メディアが発表した2025年の「主要商品およびサービスの市場シェア調査」によると、日本企業はキーハイテク材料分野で強力な競争力を示しています。
半導体製造の基盤であるシリコンウェーハ市場では、信越化学とSUMCOがそれぞれ26.3%と17.8%のシェアを占め、世界第1位および第2位を獲得しています。両社合計で44.1%の市場を掌握しており、台湾、ドイツ、韓国などの競合他社との差をさらに広げています。
また、重要なフォトレジスト(光阻剤)分野では、東京応化工業(TOK)、JSR、信越化学が合わせて世界市場の60.5%を占めています。
技術力に加え、産業のビジネスモデルも変化しています。『日本経済新聞』が「グロースリサーチ」(Growth Research)の報告を引用して報じたところによると、半導体産業は過去の需要と供給の変動に左右される「周期型ビジネス」から、「受注型ビジネス」へと移行しています。
さらに、韓国の研究者Yonghee Han氏によれば、長期供給契約(LTA)の適用範囲は積層セラミックコンデンサ(MLCC)やパッケージ基板などにまで拡大しており、契約条項も前払い金、最低購入義務、および「テイク・オア・ペイ」(take-or-pay)などの仕組みを含むよう進化しています。これにより、サプライチェーンの安定性が強化されています。サムスン電子やSKハイニックスなどの大手メーカーは、AIインフラ投資による激しい競争に対応するため、多数の生産能力に対して長期契約を締結しています。
メモリ市場においては、韓国メーカーが依然としてDRAM市場を支配しており、サムスンとSKハイニックスの合計シェアは非常に高い水準にあります。しかし、日本企業にも復活の兆しが見られます。経営危機に直面していたキオクシア(Kioxia)は、AIデータセンターにおけるNANDフラッシュメモリの強力な需要に支えられ、株価が1年間で大幅に上昇し、技術的先駆者としての復活の可能性を示しています。
一方、中国の長鑫記憶體(CXMT)は、DRAM市場のシェアを3%から6%へと倍増させ、成長の勢いが強まっています。
世界半導体貿易統計機構(WSTS)は、2026年の世界半導体市場規模が1.51兆ドルに達すると予測しており、年率で着実な成長が見込まれています。
今後、半導体競争はサプライチェーン全体の能力を巡る対決へと移行する中、材料は製造の「基盤」としての戦略的価値が再定義されるでしょう。日本の学者・真壁昭夫氏は、日本企業が技術的な城壁を有しているものの、高帯域メモリ(HBM)などの先端分野では韓国企業との競争が激化していると指摘しています。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
- 分類:調査
- 関連組織:SUMCO / JSR
- 製品・サービス:DRAM