国連食糧農業機関(FAO)が2026年8月に発表した最新報告によると、2026年7月の世界食糧価格指数は平均131.1ポイントに達し、2023年1月以来、3年半ぶりの最高値を記録しました。この上昇は、地政学的対立の激化と極端な気象条件という二つの要因が重なった結果です。
商品別では、穀物価格指数が前月比3.4%上昇しました。特に小麦価格は5.8%も跳ね上がり、黒海地域の輸出障害と主要産地での熱波の影響が主な原因です。
また、砂糖価格は気象への懸念とブラジルにおけるエタノール需要の増加見通しを受けて5.6%上昇しました。植物油指数も2%上昇し、原油価格の高騰とバイオディーゼル需要の拡大が背景にあります。一方で、肉類と乳製品の価格は小幅に下落しました。
FAOのマキシモ・トレロ首席エコノミストは、世界が新たな食料インフレに直面していると警告しています。イランとウクライナをめぐる戦争、エルニーニョ現象、エネルギー価格の急騰が「パーフェクトストーム」として重なり合っていると指摘しました。特にホルムズ海峡の緊張は原油・天然ガスの供給に影響を及ぼし、輸送コストの上昇だけでなく、肥料価格の高騰も招いており、世界の農業生産者の意思決定に悪影響を与えています。
トレロ氏は、食料価格が2026年末から2027年にかけても上昇を続ける可能性があると展望しています。また、コモディティ価格の上昇が消費者価格に反映されるまでには3~6か月の遅れがあるため、今後の物価上昇が避けられない状況です。極端気象による収穫減は、世界中で数千万人が深刻な食料不安に直面するリスクを高めています。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
- 分類:調査
- 製品・サービス:食料輸出サービス