海外メディアの最新報道によると、世界一の富豪であるイーロン・マスク氏が、SpaceXの従業員会議にて、傘下のSpaceXAI(旧称:xAI)データセンターの電力容量について、来年末までに約7倍に拡大し、10GWに到達する計画を明らかにした。現在のメンフィスとサウスヘイブンの二拠点で合計1.4GWであることを踏まえると、約1.5年6倍以上の急拡大となる。

アメリカのテックメディア『Tom's Hardware』は13日(木)、マスク氏が社内会議で「SpaceXAIはすでに『世界最強のAIトレーニング聚落』を構築した」と述べ、来年末までにその規模を現行の約10倍に拡大する意向を示したと報じた。

マスク氏の試算によれば、1ワットあたり30~50ドルの価値が生まれ、10GWのAI処理能力が順調に稼働すれば、xAIは年間3000億5000億ドルの収益を創出できる計算になる。

ただし、業界関係者は指摘する。データセンターの電力容量をGW単位で表現しても、それがそのまま実際のAI処理能力になるわけではない。冷却装置や照明、電源設備、ネットワーク、ストレージ、サーバーなど、さまざまなシステムが電力を消費するため、実際に演算に使える電力の割合は、全体のインフラ効率に大きく左右されるという。

アナリストらは、マスク氏のこの拡張計画が実現すれば、xAIは世界トップクラスのAIインフラ企業に躍り出ると評価している。一方で、巨額の資本支出とエネルギー調達の難しさという課題も伴う。10GWの電力規模は、複数の大型原子力発電所の出力に匹敵する。電力の確保、放熱技術、サプライチェーンの調整が、この野心的な計画を実現できるかどうかの鍵となり、市場は今後、同社の資金調達動向と実際の建設進捗を注視していくことになるだろう。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
  • 分類:ニュース
  • 関連組織:Tom's Hardware
  • 製品・サービス:AIトレーニングクラスター / 大規模データセンター