2026年5月、岩手県の気仙地域に宮城県仙台市の中学2年生たちがやってきました。向かった先は、ホテルでも旅館でもなく、陸前高田・大船渡・住田の家庭です。夕食をともにし、ひと晩を過ごし、翌朝を迎える。その食卓で、震災を乗り越えた大人と、震災後に生まれた中学生が、初めて同じ夜を過ごしました。
今回参加した中学2年生は、2011年の東日本大震災のあとに生まれた世代です。震災から15年が経ったいま、気仙の家々での1泊は、教科書にも語り部の講演にも収まりきらない「直接の時間」をつくる交流があります。
3市町が初めて「ひとつの受け入れ体制」に 2026年2月、認定NPO法人SETは気仙3市町が連携して修学旅行民泊を広域受け入れする構想を発表しました。それからわずか3か月後の2026年5月、宮城県・東京都の中学校計4校を迎え、その構想は現実のものとなりました。
気仙3市町が連携して修学旅行民泊を受け入れるのは、これが初めてのことです。陸前高田市の家庭が受け入れの中心を担いながら、大船渡市のガルフ株式会社、住田町のすみた民泊協会と連携し、3市町にまたがる家庭に生徒を分散して受け入れました。現在、気仙全体で約100家庭が登録しており、今後は約150家庭規模への拡充を目指しています。
2026年5月13日から始まった春の受け入れは、5月13〜14日に仙台市立の中学校107名、5月21〜22日に仙台市立の中学校269名、5月28〜29日に江東区立の中学校88名が気仙地域を訪れ、現在3校・計464名を受け入れました。6月11〜12日には東京都からの中学校(112名予定)を迎え、今春の受け入れが完結します。
初めて受け入れた家庭から 今回の気仙民泊には、気仙民泊として初めて受入家庭に参加した新規の家庭がいらっしゃいます。
大船渡市で今回初めて受け入れに参加した家庭では、夜のバーベキューが大盛り上がりとなりました。見知らぬ土地からやってきた中学生たちと、火を囲んで賑やかな夜を過ごしたようです。
陸前高田市で初めて参加した家庭では、生徒たちが積極的に家事を手伝い、帰り際には掃除まできちんとして帰っていったとのことでした。
「礼儀が良くて、可愛い子たちばかり。話してよかったです」 終わったあと、ある受入家庭はそう話してくれました。
お別れの場では、熱い握手やハグを交わし、涙をこらえきれない生徒の姿も見られました。1泊という短い時間が、それぞれの家庭で確かな交流の場になりました。
「続く関係」へ——気仙民泊のこれから 認定NPO法人SETが陸前高田で民泊事業を始めてから、受け入れ家庭と学生・生徒たちの間には「また来たい」「また来てほしい」という言葉が何度も生まれてきました。 気仙民泊の広域化は、その関係性の土台を、より多くの家庭・より多くの地域へと広げる試みです。
3市町の約100家庭が連携し、規模の異なる学校をひとつの体制で迎える、その仕組みが整うことで、一度きりで終わらない「続く関係」が生まれやすくなります。
2026年度 受け入れ状況と今後の予定 春シーズンは計4校・576名を受け入れます。秋シーズン(9〜11月)は、宮城県の中学校(約150名)、神奈川県立の高校4校(計約960名)、東京都立の高校(約270名)、東京都の私立高校2校(計約280名)の計8校・約1,670名を受け入れ予定です。
2026年度は春・秋合わせて計12校・約2,250名の受け入れを予定しています。
気仙民泊への問い合わせは、認定NPO法人SETの民泊事務局までお気軽にお問い合わせください。陸前高田・大船渡・住田の食卓は今後も、全国の学校と気仙をつなぐ場所であり続けます。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
- 分類:ニュース
- 関連組織:ガルフ株式会社 / すみた民泊協会