社員の自律学習を促進するオーディオブック聴き放題プラン「audiobook.jp 法人版」を提供する株式会社オトバンク(本社:東京都文京区、代表取締役社長:久保田裕也、以下「オトバンク」)は、過去1年以内に会社からeラーニングの受講を求められた経験がある20〜69歳の会社員400名を対象に、「eラーニング受講の実態調査」を実施しました。その結果、eラーニングの受講完了率は42.5%にとどまり、さらに80.5%が他業務をしながらの「ながら受講」を経験しているなど、研修の“形骸化”の実態が明らかになりました。
調査の背景:人的資本開示の強化とeラーニングの課題
今年3月に公表された「人的資本可視化指針(改訂版)」では、経営戦略と人材戦略の連動が重視され、研修時間や費用だけでなく「施策による成果の開示」の重要性が増しています。多くの企業では、「人的資本可視化指針」への対応および、コロナ禍を経て増えたリモートワークという働き方に対応するため、eラーニングの導入・拡充を進めてきました。一方で、eラーニング導入企業では「eラーニングの利用率が上がらない」、「ちゃんと学びにつながっているかわからない」といった声も聞こえてきます。こうした状況を踏まえ、過去1年以内に会社からeラーニングの受講を求められた経験がある20〜69歳の会社員400名を対象に、「eラーニング受講の実態調査」を行いました。
【調査ハイライト】
◆ eラーニングの受講完了率は42.5%。 リモートワーク実施者ではさらに低下し30.7%に。
◆ 80.5%が「ながら受講」を経験。 受講ログ(数字)は残っても、実際には画面の裏で通常業務を行う“形骸化”が進行。
◆ 8割以上が「学びの必要性」を感じる一方、約7割が現在のeラーニングに不満。 “リスキリングのパラドックス”が発生。
◆ 次に求められる環境は「短時間」「ながら」「スマホ」。 自分の時間を奪わない、日常の動線に溶け込むインプットへのニーズが顕著。
eラーニングの完了率は42.5%、リモートワーク実施者では30.7%に低下
過去1年間に会社から受講を求められたeラーニングについて、何割くらい受講できたかを聞きました。
全体では、受講完了(100%受講)できた社員が半数以下の42.5%。この結果を、週1回以上リモートワークを実施している社員231人に絞ってみると、完了できた人は30.7%とさらに少ない結果となりました。
eラーニングは、コロナ禍を機にリモートワークが普及し、企業研修や社員教育の手段として導入が急速に進みましたが、実際にはリモートワークで働く社員ほど十分に受講できていない実態が明らかになりました。
受講を阻むのは「心理的壁」と「時間的壁」
会社から受講を求められたeラーニングについて、受講完了(100%受講)できなかった社員230人に対し、受講できなかった理由を問いました。
結果、最も多かった回答は「内容に興味が持てなかった」33.5%、次いで「長時間の動画を見るのが負担だった」30.4%、「受講に対するモチベーションがわかなかった」29.6%、「学習時間を確保できなかった」27.0%が上位を占めました。
eラーニング受講の壁となっているのは、「興味・モチベーション」といった心理的壁と、「長時間視聴・時間確保」という時間的壁が大きいといえます。
画面の裏で通常業務…。80.5%が「ながら受講」を経験
次に、メール確認や他業務など他のことをしながらのeラーニング受講「ながら受講」をした経験があるかを聞いたところ、80.5%が「ながら受講の経験がある」(「よくある」34.0%、「たまにある」46.5%)と回答しました。
受講完了の「数字(ログ)」は残っていても、実際には通常業務の裏で流しっぱなしにしているなど、人的資本開示の“形骸化”を示す象徴的なデータとなりました。
「学びたいがeラーニングが合わない」…浮かび上がる“リスキリングのパラドックス”
自身の仕事やキャリアのために、「学び続けることは必要だと思う」と答えた人は 81.8%(「とてもそう思う」31.8%、「ややそう思う」50.0%)に達し、社員の学習意欲自体は非常に高いことが分かりました。
一方で、会社指定のeラーニングについて、「受講のためにまとまった時間を確保しないといけないのは不便」68.3%、「テキストを読む、または動画を見るのが疲れる・飽きる」71.3%と、不便や不満を感じている人が多数に上り、「学びたい意欲はあるのに、eラーニングが合っていない」という“リスキリングのパラドックス”が起きています。
理想の学習環境は「短時間」「ながら」「スマホ」。“タイパ”と“場所を選ばない学習”へのニーズ
「どのような学習ツール・環境があると、現在より学びやすくなると思うか(複数回答)」という問いに対し、「短時間で学べる」40.5%、「他のことをしながら学べる」31.8%、「自分のペースで学べる」31.8%、「スマホだけで学べる」27.5%が上位を占めました。自分の時間を奪われず、場所や状況に縛られずに日常の中で軽やかにインプットできる環境へのニーズが高いことがわかります。
“学びたいのに学べない”を解決する、日常に溶け込む新しい学習スタイルへ
株式会社オトバンク 創業者・上田渉のコメント
株式会社オトバンク 創業者・上田渉
人的資本経営が重視される中、企業には研修の実施量だけではなく、「社員の成長につながっているか」という成果がより問われるようになっています。しかし今回の調査からは、eラーニングの受講を促しても、実際には業務と並行しながら受講するなど、十分に学習効果を得られていない現状が明らかになりました。
一方で、社員の多くは「学び続ける必要性」を感じており、学ぶ意欲がないわけではありません。課題は、忙しい日々の中で学習のためのまとまった時間を確保することや、長時間画面を見ることへの負担にあります。
これからの人材育成に必要なのは、社員に無理に時間を作らせる学習ではなく、日常の中に自然と学びが組み込まれる環境づくりです。通勤時間や移動時間などの「耳のスキマ時間」を活用し、社員自身が興味や必要性に応じて知識を吸収できる仕組みが、自律的な学びを促進します。
企業が提供する研修と、社員一人ひとりが主体的に取り組む日常的な学び。その両方を組み合わせることで、これからの人的資本経営につながる、持続的な人材成長の仕組みを実現できると考えています。
【アンケート調査概要】
調査期間: 2026年6月12日
調査対象: 20〜69歳の会社員(正社員)※過去1年以内に会社からeラーニングの受講を求められた人
有効回答数: 400名
調査方法: インターネットによるアンケート調査(Freeasyを利用)
▼本調査に関するホワイトペーパーはこちらからダウンロードいただけます。
https://business.audiobook.jp/download/file_06
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FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
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