慢性腎臓病(CKD)に関する情報発信を行う「with Kidneyプロジェクト」は、腎臓病や糖尿病の患者さんに関わる医療者60名を対象に、「患者さんへの説明」に関するアンケート調査を実施しました。

CKDは自覚症状が少なく、治療や生活習慣の継続が重要な慢性疾患です。そのため、患者さん自身が病気を理解し、医療者と協力しながら自己管理を続けていくことが欠かせません。

医療者が患者さんにどのような内容を説明しているのか、また、どのような点に難しさを感じているのかについてアンケート調査を実施しましたのでお知らせいたします。

アンケート内容

主要指標 — KEY FIGURES

75.0パーセント
75.0%が「概ね説明できている」
60
医療者60名を対象に
19項目
全19項目の平均では

CKDについて(10項目)

生活習慣について(3項目)

高血圧について(2項目)

薬物療法について(3項目)

その他(2項目)

調査で見えてきたこと

①全体としては「概ね説明できている」

全19項目の平均では、「うまく説明できている」「まあまあ説明できている」と回答した割合は75.0%でした。

②基本事項は説明できている

CKDは進行性の病気であること、定期検査の重要性、食事や生活習慣の管理、腎性貧血などについては、説明できているという回答が大半を占めました。

③説明が難しいテーマも存在する

一方で、以下の項目では「あまりうまく説明できていない」と回答した方が比較的多く見られました。

・腸腎連関(*1)

・心理社会的側面や精神症状

・脂質異常症・メタボリックシンドロームとCKDの関係

・医療費や社会保障制度

・ポリファーマシー(*2)

・シックデイ(*3)、シックデイルール(*4)

・CKD-MBD(*5)

*1 腸内環境と腎臓が互いに密接に影響を及ぼし合う関係。

*2 単に服用する薬の数が多いことではなく、薬が多くなることで、副作用などの問題が起こりやすい状態。

*3 体調の悪い日。CKDや糖尿病がある人が、発熱・下痢・嘔吐・食欲不振などで体調を崩した状態。

*4 シックデイの際に、脱水や薬の影響を防ぐための対応の基本。

*5 CKDに伴う骨やミネラル代謝の異常。骨がもろくなったり、血管の石灰化によって心血管疾患のリスクが高まる。

④患者さんに合わせた説明の工夫

専門用語を避ける、理解度や受け入れ状況に応じて説明を変えるなどの工夫が挙げられました。また、他職種につなぐという回答も多く、多職種連携の重要性がうかがえました。

⑤CKD特有の「説明の難しさ」

自覚症状が少なく受け入れにくい病気特性があり、説明に苦労している様子も見られました。

これらから、医療者は知識を伝えるだけでなく、患者さん一人ひとりに合わせて説明方法を工夫していることが分かりました。

調査概要

調査方法|ウェブアンケート

調査対象|腎臓病や糖尿病の患者さんに関わる医療者の方

調査期間|2024年11月21日(金)~2026年4月20日(月)

有効回答数|60

▼本調査結果の詳細はこちら

https://www.jinlab.jp/withkidney/survey/survey14_202411.html

調査結果を反映した「82枚のCKDシート」を公開中

with Kidneyプロジェクトでは、調査で見えた課題や傾向を、実際の自己管理や情報整理に役立つ形へ落とし込むことを重視してきました。公開中の82枚のCKDシートも、その一環として作成されたものです。

慢性腎臓病とともに生きるための情報を、1テーマ1枚で整理し、「病気を知る」だけでなく、以下の3つを目的としています。

・自分に必要な知識を整理する

・医療者や家族と共有する

・生活の中で自己管理につなげる

CKDシートは、当事者・医療者・ライフサイエンス企業などが関わるwith Kidneyプロジェクトの中で作成されました。

▼CKDシート一覧 https://www.jinlab.jp/withkidney/sheets/

サービス概要

じんラボについて

2013年4月にオープンした、腎臓病・透析と向き合う方のための、正しく知り、共感し、支え合い、自立を後押しするプラットフォームです。

URL| https://www.jinlab.jp/

【じんラボ所長 宿野部武志(しゅくのべ たけし)からのメッセージ】

私は3歳のとき腎臓病に罹りました。そして18歳から現在まで39年以上透析をしています。私は腎臓病の辛さ、苦しさを知っています。だからこそ私は一人でも多くの腎臓病患者を救いたい! と心から本気で思っています。腎臓病で悩み苦しむ方を一人でも減らしたいと。

自身の体験と想いから生まれたのが「じんラボ」です。

腎臓がちょっと気がかりの方、検査で指摘を受けられた方など多くの方にとって、悩みや辛さを減らす一助になれば本当に嬉しいです。

法人概要

法人名|一般社団法人ピーペック

所在地|〒157-0062 東京都世田谷区南烏山 6-33-1 サンライズプラザ 501

代表理事|宿野部武志

設立|2019年1月

事業内容|メディア運営事業、イベント企画運営事業、団体運営支援事業、当事者のこえ活用事業、就労支援/継続支援事業、政策提言/調査研究事業など

ウェブサイト|https://ppecc.jp

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:調査
  • 関連組織:with Kidneyプロジェクト / じんラボ / 一般社団法人ピーペック