三幸エステート株式会社(本社:東京都中央区、取締役社長:福島正二郎)は、2026年上期の企業のオフィス需要動向についてまとめた「オフィスユーザーレポート」を公表します。
・対象エリア:東京23区
・調 査 時 点:2026年6月末
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https://www.sanko-e.co.jp/pdf/data/OfficeUserReport_20260831.pdf
東京23区のオフィス拡張移転DI
過去最高を記録も第2四半期に大幅な低下
オフィス拡張移転DIは0%から100%の間で変動し、基準となる50%を上回ると企業の拡張意欲が強いことを表し、50%を下回ると縮小意欲が強いことを表す。2026年第1四半期のオフィス拡張移転DIは76%で2019年第1四半期以降の最高値を記録したものの、第2四半期は前期比マイナス13ポイントの63%となり、大幅に低下した。
空室率は1%台の低水準で、まとまった面積の募集床が少なく、拡張移転を希望するテナントの選択肢は限定的なため、移転計画を見直すケースも増えている。賃料単価やオフィス移転に要するコストが上昇している中で、採用面を意識し立地条件やビルグレードを妥協せずに、賃借面積を小さくすることで総額を抑えようとする企業が増えていることも要因とみられる。
業種別の拡張移転の割合
業種を問わず拡張意欲が力強い状況
2026年上期における業種別の新規・拡張・同規模・縮小移転の件数割合は、いずれの業種も新規・拡張移転の合計が7割前後を占めており、業種を問わず拡張意欲が力強いことを示している。情報通信業では他業種に比べ縮小移転の割合が多いものの、立地改善を伴う前向きな移転も散見される。
採用強化やエンゲージメント向上、今後のAI時代を見据え、オフィスでのコミュニケーションやコラボレーションを重視する企業が増えており、従前よりも広いオフィススペースを求める需要は引き続き強い傾向にある。オフィスに対する支出をコストではなく投資として捉える企業が増えたことで、業績好調な企業を中心に賃料負担力も高まっているとみられる。
募集賃料 対前年同月比
規模・築年を問わず上昇傾向が一段と強まる
募集賃料の対前年同月比は大規模・築10年未満のビルでプラス16.2%となり、2025年6月時点のプラス9.7%に比べ大幅に増加している。大型・中型の築30年以上のビルにおける対前年同月比は2001年以降の最高値を記録しており、規模や築年を問わずオフィス市場全体で募集賃料の上昇傾向が一段と強まっている。背景には需給バランスがひっ迫していることに加え、高品質なオフィスを求める需要が強く、リニューアル等によって既存ビルの付加価値を高めようとするバリューアッド投資が増えていることも挙げられる。建築費の高騰によって建替や再開発計画の中止や延期が増える中で、既存ビルを中心としたオフィスの高品質化は今後更に進むことが見込まれており、賃料の上昇傾向も継続するだろう。
アナリストの視点
足元のオフィス拡張移転DIは大幅に低下したものの、テナントのオフィス拡張意欲は引き続き強い傾向にある。業績が好調でインフレ耐性が強い企業では賃料負担力も向上しており、賃料上昇にも対応できている模様だ。但し、条件に合う募集床が限定的で移転計画を取りやめる企業が増えている。また、新規・継続賃料の上昇傾向を受けて、オフィス戦略を見直すテナントも増えつつある。かつての需給ひっ迫時は値ごろ感やまとまったオフィス床の確保を理由に周辺部へ移転する企業も見られたが、足元で同様の動きは少ない。今後は限られた選択肢の中で、立地・賃料・ビルグレード等のバランスをどのように取るのかが重要になるだろう。
【参考資料】 オフィス拡張移転DIの計算方法
オフィス拡張移転DIは、オフィス移転後の賃貸面積が移転前と比較して(1)拡張、(2)同規模、(3)縮小した件数を集計し、次式により計算している。
なお、移転前後の賃貸面積の比較ができない「新規開設」はオフィス拡張移転DIの計算対象外である。
三幸エステート株式会社について
三幸エステート株式会社(1977年5月17日設立)は、企業のオフィス戦略を総合的にサポートしています。賃貸オフィスビルの選定サポートと仲介から、最適なワークプレイスの検証・提案、プロジェクト遂行に不可欠なマネジメント機能の提供まで、オフィスに関するあらゆるニーズに幅広くお応えしています。
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FACT BOX ・ 要点整理
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