積水化学工業株式会社(代表取締役社長:清水 郁輔、以下「積水化学」)とH.B. Fuller Company(President and CEO: Celeste B. Mastin)の合弁会社である積水フーラー株式会社(代表取締役社長:山口 真史、以下「積水フーラー」)は、通常時の接着信頼性と、火災時の高温環境における耐火接着性能を両立した耐火接着剤「セキスイ耐火ボンド」を、9 月29 日の「接着の日」※に発売します。本製品は、防火・耐火部材の固定方法の選択肢を広げるとともに、火災時の部材脱落リスク低減や施工の省力化に貢献します。

※「接着の日」は9 月29 日の「929(くっつく)」の語呂合わせにちなむ記念日です。

主要指標 — KEY FIGURES

800℃
800℃×60 分加熱後も接着保持を確認
60分
800℃×60 分加熱後も接着保持を確認
5g
50mm 角の試験片に耐火ボンド5g を塗布・接着
14日
50mm 角の試験片に耐火ボンド5g を塗布・接着し、23℃で14 日養生

1.開発背景

積水フーラーは、変成シリコーン樹脂を用いたシーリング材・接着剤のパイオニアとして、住宅・建材業界において30 年以上の開発・販売実績を有します。健康に配慮した原料選定、耐久性の向上、低汚染機能の付与など、多くの住宅・建材メーカーとの取り組みを通じて、技術の蓄積を進めてきました。

近年、防災意識の高まりや建築物の高性能化に伴い、火災時の安全性向上に対するニーズが高まっています。建築分野では、防火区画材や耐火被覆材、不燃断熱材などさまざまな耐火部材が使用されていますが、これらを固定する接着剤には通常時の接着性能だけでなく、火災時にも接着性を維持する性能が求められています。

一般的な有機系接着剤は高温環境下で劣化しやすく、無機系耐火材料は耐火性能に優れる一方で、柔軟性や施工性、長期耐久性に課題がありました。積水フーラーは、30 年以上培ってきた開発技術と耐火技術の知見を融合し、通常時と火災時のいずれにおいても性能を発揮する耐火技術の開発に取り組んできました。

2022 年9 月にはセキスイ耐火シーラントを発売。止水・気密・耐火性を同時に満たす製品として

広く受け入れられています。そしてこのたび、不燃断熱材や不燃繊維生地、耐火繊維に対して高い接着性能を発揮し、かつ800℃で60 分加熱後も接着性を維持する「セキスイ耐火ボンド」の製品化に成功しました。

2.「セキスイ耐火ボンド」の特長

① 通常時の接着信頼性と火災時の耐火接着を両立

通常時は接着剤として被着材を固定し、火災時の高温環境では接着層が耐熱性を有する構造へ変化することで、接着対象物を保持します。通常時の接着性能と、火災時の高温環境における部材保持という異なる要求の両立を実現した製品です。

② 800℃×60 分加熱後も接着保持を確認

社内評価において、ALC、ロックウール、不燃繊維生地などを用いた試験体を800℃で60 分加熱し、加熱後も接着状態が維持されることを確認しました。さらに、試験体を吊り下げた状態や荷重を加えた状態での評価でも、所定の試験条件下で接着保持を確認しています。

<ALC/高密度ロックウールでの評価>

【試験条件】

・50mm 角の試験片に耐火ボンド5g を塗布・接着し、23℃で14 日養生。

・800℃に加熱した電気炉で60 分間加熱後、平面引張試験を実施。

・別の試験片を800℃炉内に宙づりで設置し、60分間の自重保持を目視確認。

【試験結果】

ALC、高密度ロックウールのいずれにおいても、800℃×60 分後の接着保持を確認し、宙づり試験でも60 分間部材を保持しました。

<不燃繊維生地での評価>

【試験条件】

・25mm 幅の耐火クロス端部に耐火ボンド1g を塗布し、25 ㎜×25 ㎜で接着。23℃で14 日間養生したものを試験片とした。

・初期養生後、および800℃×60 分加熱後にせん断引張試験を実施。

・別の試験片に100g の錘を吊るし、800℃炉内で60 分加熱後の保持状態を確認。

【試験結果】

800℃×60 分加熱後も接着性を保持し、100gの荷重を加えた宙づり試験でも60 分間落下せず部材を保持しました。

※試験データは積水フーラーのラボにおける試験結果であり、製品性能を保証するものではありません。実際の適用可否は対象部材・使用条件ごとの評価が必要です。

③ 高い耐久接着性能

セキスイ耐火ボンドは、耐火性能だけでなく、建築用途で求められる長期耐久接着性能を有しています。不燃断熱材(ロックウール)、ALC、スレートボード、セラミックタイルなど各種建材に対し高い接着性能を示し、耐水試験や耐熱試験後においても良好な接着状態を維持しました。

実際の適用にあたっては、対象部材や使用条件を確認したうえで評価を行い、耐火部材の固定や高温環境下での接着など、用途に応じた提案を行います。

④ 1 成分形で扱いやすく、施工の省力化に寄与

1 成分形のため現場での混合作業が不要で、333ml カートリッジは一般的なカートリッジガンで施工できます。また、受注生産品として25kg ペール缶での販売も可能で、使用量や施工方法に応じた供給に対応します。

3.製品概要

製品名

セキスイ耐火ボンド

想定用途

耐火部材等の接着・固定

パッケージ

333ml カートリッジ(10 本/段ボール)

受注生産品

25kg ペール缶

4.今後の展開

積水フーラーは、耐火接着を新たな機能領域と位置づけ、さまざまな耐火関連用途へ展開を図ります。耐火部材の固定、高温環境下での接着、既存の固定方法の省施工化など、耐火接着に関する幅広い用途相談に対応し、対象部材や使用条件に応じた提案・評価を進めます。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:製品発売
  • 関連組織:H.B. Fuller Company / 積水フーラー株式会社