うつ病特化の障害年金申請支援専門として2,500名超の支援実績を持つ、社会保険労務士法人 全国障害年金パートナーズ(東京都千代田区、代表:宮里竹識)は、厚生労働省年金局が公表した「障害年金における認定調書の取扱いについて」を受け、うつ病・精神障害の申請者に向けた「今から備えるべき3つのポイント」を公開しました。
今回の対応策では、不利益処分等となる事案について、2026年10月以降に順次、複数認定医による審査の対象とすることが明示されました。審査の客観性・公平性の向上が期待される一方、うつ病など精神障害の申請では「生活実態が書類に正確に伝わっているか」が従来以上に問われることになります。
当法人は、制度側の透明性向上と並行して、申請者側が「誰が読んでも生活実態を読み取れる書類」を整えることが重要と考え、今回の対応策が申請者に与える影響と実務上のポイントを解説します。
認定調書の取扱いをめぐる問題と、厚労省の対応策 日本年金機構 障害年金センターにおける認定医の認定調書取扱いに関する問題が報じられたことを受け、当法人はこれまで、申請者が手元資料を保存するための実務チェックリストの公開や、審査やり直しに関する調査結果を踏まえた対策解説を継続的に発信してきました。
今回、厚生労働省年金局が公表した対応策では、以下の方針が示されています。 - 審査を依頼し直す場合は、原則として同一の認定医に確認する - やむを得ず別の認定医に依頼する場合は、複数認定医による審査の対象とする - 当初の認定調書は審査書類として保存する - 審査を複数回行う場合、処理期間の目標を4か月とする - 不支給・支給停止・減額改定等の不利益処分となる事案は、2026年10月以降、順次、すべて複数認定医による審査の対象とする - 判断困難事案は認定審査委員会で判定する - 精神障害を中心に、認定事例集の作成やデータベース化を進める - 審査業務のデジタル化、ペーパーレス化、AI活用等も検討する
当法人は、認定調書の保存を明文化し審査過程を後から検証できる体制を整えた今回の対応策を、障害年金審査の透明性・客観性を高めるうえで、重要な前進だと受け止めています。
精神障害の審査が抱える3つの構造的課題 「複数認定医による審査」が標準化されることで、申請書類の記載内容は複数の専門家によって多角的に読まれることになります。当法人では、精神障害の審査には以下の構造的課題があると考えています。
1. 審査の速さと丁寧さの両立が難しい うつ病など精神障害の請求では、確認事項が多岐にわたります。症状の波や生活実態を正確に把握するには時間を要するケースが多く、処理期間を標準の枠内にとどめることが難しい事案も少なくありません。
2. 精神障害の認定は、特に判断のばらつきが生じやすい 身体障害とは異なり、検査数値だけで判断できず、複合的な情報を総合評価する必要があります。外出・食事・入浴・金銭管理・就労継続のそれぞれの可否によって審査上の評価は大きく分かれます。
3. 申請者側の書類の一貫性が、これまで以上に重要になる 診断書に重い状態が記載されているにもかかわらず申立書での生活上の困難の説明が不足している場合、疑義照会や審査の長期化につながりかねません。
厚労省対応策が示す、3つの課題への手立て 厚労省対応策は、上記課題に対し以下の手立てを講じています。 - 処理期間:複数回審査時の処理期間を4か月と明示し、丁寧な審査時間を確保 - 判断のばらつき:不利益処分等への複数認定医審査の適用拡大、認定審査委員会の活用、事例集・データベース化の推進 - 書類の一貫性:当初の認定調書を審査書類として保存し、審査過程を後から検証可能に
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR TIMES
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