AIサーバー需要の継続的な高まりが記憶体市場を押し上げており、調査機関TrendForce(集邦科技)は本日(9日)、最新の調査結果を発表しました。それによると、2026年第3四半期のServer DRAMの契約価格は、前四半期比13%から18%上昇すると予測されています。

一部の記憶体メーカーはすでに第2四半期から価格上昇を反映させ始めていますが、複数の米系クラウドサービスプロバイダー(CSP)が長期契約を結んでいるため、大手顧客に対するさらなる価格引き上げの余地は限られています。しかし、需給逼迫が続く中で、メーカーが相次いで価格を上方修正する可能性は残されています。

TrendForceは、CPUの供給不足がサーバーの組立ペースに影響を与え、米系CSPのDRAM在庫水準が第2四半期にかけて徐々に高まっていると指摘しています。しかし、大手クラウド事業者は調達ペースを緩めず、その背景には、2026年下半期から2027年にかけてCPU供給が改善され、サーバー組立規模が拡大するとの市場予測があるためです。

2027年に供給不足のリスクはあるのか?

TrendForceは、2027年のServer DRAM市場で供給不足が明確になりつつあると分析しています。このため、CSP各社は記憶体メーカーに対して需要の追加を積極的に求めています。一方、供給面では、主要な記憶体メーカーが第2四半期後半から2027年の供給計画を顧客に提示し始めています。初期試算では、RDIMMのビット供給の年間増加率は約15%から20%にとどまり、サーバーCPUの台数成長スピードを明らかに下回っています。

これは、2026年下半期の基本的な供給を確保している買主であっても、2027年の供給リスクに備えて在庫を前倒しで積み増す可能性があることを意味します。つまり、追加的な備蓄需要が生まれ、Server DRAMの価格は短期的に下支えされ、市場の需給圧力は完全には緩和されていない状態が続くということです。

長期契約が価格上昇を制限 非契約顧客が主力負担者に

注目すべき点として、一部の大手CSPが長期契約により供給と価格条件を固定しており、記憶体メーカーがこれらの顧客に対して価格を引き上げる余地が制限されていることが挙げられます。TrendForceは、2026年第3四半期以降のServer DRAM出荷価格の上昇要因が、長期契約を結んでいない顧客や、長期契約顧客に対する追加供給(契約外)にシフトしていくと予測しています。

同社はまた、2026年下半期から2027年下半期にかけて、Server DRAMの契約価格は四半期ごとに上昇を続けるものの、上昇幅は徐々に収束していくと見込んでいます。つまり、価格上昇トレンドは終わっておらず、今後も前四半期のような急激な価格跳ね上がりは見られない可能性が高いということです。

モジュール容量構成の調整 低容量製品の出荷増加へ

価格変動に加え、サーバー用メモリモジュールの容量構成も変化しています。TrendForceによると、調達コストの管理およびCPU供給のペースの影響を受け、2026年上半期以降、一部のCSPやサーバーOEMがRDIMMの調達構成を見直しており、96GBや128GBから32GB、64GBへの仕様変更が一部で行われています。

TrendForceは、この仕様変更が第3四半期からメーカーの出荷構成に反映され、低容量モジュールの出荷本数が四半期比で増加すると予測しています。これにより、これまで出荷ビット数の比率が低下していた状況も緩やかに改善していく見込みです。全体として、AIサーバー需要がServer DRAM価格を支える主要な原動力であり続けますが、長期契約、コスト管理、供給構成の調整によって、市場の上昇トレンドはより精緻な構造的変化の段階に入ると分析しています。

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FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
  • 分類:調査
  • 関連組織:TrendForce
  • 製品・サービス:Server DRAM / RDIMM