夜間経済が日本で徐々に盛り上がりを見せ、市場規模はすでに10兆円近くに迫っている。日本の観光はもはや夜になっても居酒屋やスーパーだけではなく、岡山県の倉敷美観地区では、江戸時代の白壁の町並みと古運河をライトアップし、提灯を持って散策する夜間体験が登場した。しかし、マーケティング専門家の王福闓(おう・ふうけい)氏は、日本の夜間観光は地域によって発展に差があり、近年では外国人の運転規制が厳しくなったことや夜間の交通手段が限られている点が課題だと指摘している。王氏は、台湾もこうした日本のモデルを参考にし、自由行やバックパッカーを対象にした夜間のパッケージツアーを推進すべきだと提言している。
古蹟夜遊が注目されているのか?岡山・倉敷で提灯を持って夜の街を歩く体験が江戸情緒を演出
日本の夜の生活や夜間観光というと、多くの旅行者がまず思い浮かべるのは、サラリーマンでにぎわう居酒屋の光景だろう。しかし近年、日本各地の観光施策は大きく変化しており、史跡や歴史的街並みが従来の夕方閉館というルールを打破し、「夜間経済(ナイトツーリズム)」の市場を積極的に開拓している。統計によると、この夜間観光の波は日本の市場規模で10兆円近くに達しており、観光産業における新たなブルーオーシャンとなっている。
この夜間経済の流れの中で、中国地方に位置する岡山県は、特に工夫を凝らした取り組みを進めている。有名な倉敷美観地区では、これまで夜になると静まり返っていた街並みを一新し、夜間に限定された体験を提供している。観光客は提携ホテルから特製の提灯を借りて、夜の帳が降りた後に歴史的街並みを提灯片手に散策できるのだ。古運河に沿って歩きながら、江戸時代から残る白壁の町家に灯りが照らし出される様子を楽しむことができ、昼間とはまったく異なる日本の伝統的な美意識を体感できる。
地元住民によると、日本人の生活習慣として、退社後に帰宅して夕食の準備をすることが一般的だったため、夜の住宅地や史跡周辺ではほとんど活動がなかった。しかし、観光客はせっかく海外に来たのだから、より充実した体験をしたいというニーズがある。そのため、地域の観光機関と事業者が協力して、夜間でも文化とリラクゼーションを楽しめる提灯散策イベントを企画した。これにより、倉敷を訪れた観光客は夜になっても、文化的な体験ができるようになった。
夜間経済は本当に全国で広がっているのか?マーケティング専門家が地域差と交通の課題を指摘
日本の夜間経済が活発化している一方で、マーケティング専門家の王福闓氏は、こうした夜間した夜間観光の効果は地域性に大きく左右されると分析している。王氏によれば、東京のような超大都市では特定エリアに夜の集客が集中しているが、その内容は感覚的・官能的なものに偏りがちだという。一方、福岡など新興都市では、夜間の観光需要がまだ十分に育っていない。対照的に、大阪の市街地や京都の鴨川周辺では夜が非常に賑わっており、多くの人々が夜9時から10時まで、一部の地域では深夜11時頃まで活発な活動が続いている。これは、パンデミック後の夜間観光の回復が進んでいることを示している。
地域差に加えて、観光客の移動手段の変化も夜間経済に影響を与えている。王氏は、数年前までは台湾やその他の国からの外国人観光客が、日本旅行でレンタカーを活用する傾向が強かったと指摘する。これにより、交通が不便な地域にある夜間観光スポットにもアクセスしやすくなり、観光の選択肢が広がっていた。しかし最近、日本は外国人の運転免許証の管理やレンタカーの利用規制を厳格化しており、自転車やレンタカーの利用が難しくなっている。また、夜間の公共交通機関の運行本数は昼間に比べて少なく、観光客は移動手段の制約に直面している。このため、自転車やレンタカーの利用が制限される中で、夜間のパッケージツアー(例:花火大会の観覧や夜間ライトアップ見学)に参加する形が増えていくと見られている。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
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