行政院長の卓栄泰氏が最近の中聯発癌油事件に関する発言は、わずか一週間のうちに三度も方向を変えており、7月9日の院会で台中市が「急ぎすぎた」と疑問を呈したかと思えば、7月15日には地方政府が検査・制裁の主管機関だと述べ、さらに7月16日には盧秀燕市長が「初日から具体的な行動を取った」と感謝の意を示すまでに変わった。このような「昨日否定して、今日持ち上げる」対応は、中央と地方が連携して食品安全を守っているというよりも、むしろ「湯だんごをこねる」ような政治的危機処理に見える。しかし、私たちは感覚だけで語るべきではない。卓院長が堂々としていると主張するのなら、証拠を示すべきである。
第一に、7月9日の行政院会の会議記録はどこにあるのか。当日、卓院長は台中市副市長の黄国榮氏に対し、「なぜ急ぐのか」と直接問い質し、中央のデータと台中市が公表した内容が一致していないと指摘した。この発言は「助言」なのか「警告」なのか。地方に対して「勝手に公表してはならない」と明確に指示したのか。ぜひ逐字記録を公開するか、当日出席していた省庁の長官たちが真実を語るべきである。
第二に、厚生労働部が持っているという「台中市とは異なる」データをなぜ未だに公開しないのか。もし中央のデータがより包括的であるなら、なぜ早く公表しないのか。逆に中央のデータが不完全であるなら、どうして地方が「急ぎすぎた」と非難できるのか。この矛盾した論理は、国民に「中央はこの流通情報をもっと遅れて公表しようとしていたのではないか」と疑念を抱かせる。
第三に、黄国榮氏以外に、卓院長の発言を裏付ける証人は誰か。当日の会議に出席していた厚生労働部長、食品医薬品管理局長、行政院報道官らは、ほとんど発言していない。もし行政院が誤解されていると感じるのであれば、むしろ記録を公開し、説明を強化すべきである。本当に「揉み消された」のか。それとも、沈黙を守っているのか。
しかし、手続きの不透明さ以上に気になるのは、卓院長の責任転嫁の論理である。彼は責任を「民間企業の隠蔽」に押し付け、「企業が意図的に通報を遅らせ、事実を隠したため、中央も遅れた」と述べた。だが、この発言こそが最大の問題を露呈している。「企業が隠蔽したから『食品クラウド』に情報がない。企業が隠蔽したから監査体制が機能しない。では、『食品安全五環』は一体、誰のために設計されたのか。正直な企業に対するものなのか。」
監督体制が「悪意ある企業」に対して完全に機能しなくなるなら、その体制自体が失敗していると言える。卓院長が「悪い企業」のせいにするのは、すなわち「中央の監督システムは君子には効くが、小人には効かない」と認めているに等しい。
一方、盧秀燕市長の「見つけたところから即時公表する」という姿勢は、国民にこう伝えている。「企業が隠しても、私は何とかして掘り出してあなたに知らせる」と。盧市長には「食品安全五環」はない。彼女が持っているのは「一つの環」、つまり「見つけたことをそのまま伝える」ことだけだ。だが、今回の事件では、この「一つの環」が中央の「五つの環」よりもはるかに有効だった。
両者を比べれば、誰が国民を守ろうとしているのか、誰が自分たちを守ろうとしているのか、明らかである。私たちは安易に「卓院長が湯だんごをこねた」と断定したくはない。だからこそ、証拠を求めている。もし行政院が7月9日の院会の議論が誤解されていると感じるのであれば、最も簡単な方法は、記録を公開し、意思決定のプロセスを説明することだ。情報が透明であればあるほど、食品安全への信頼は回復する。情報が曖昧であればあるほど、国民は「高官たちが院会で湯だんごをこねている」と疑うだろう。
*著者は資産管理の専門家
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- 出典:PR Times
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