中聯油脂が発がん物質「ベンゾピレン」が基準値を超えていた問題油を販売した重大な食品安全事件が発覚し、台湾全土で食の安全への不安が広がっている。これに対し、メディア人である黃揚明氏は自身のフェイスブックで「発がん油事件の時間軸」を整理し、食薬署が事件を正式に発表した2日後、賴清德大統領がペット用品展で、中聯油脂の取締役であり、福壽グループ会長でもある洪堯昆氏と同席してテープカットを行い、握手を交わしたことを明らかにした。

黃揚明氏は、大統領府の公式サイトに掲載された写真を指摘してから5日が経過しているが、賴清德氏は依然として説明を行っていないと批判。民進党と大統領府が野党への政治献金問題を持ち出して反論していることについて、「焦点のすり替え」と断じ、幕僚の政治的センシティブさの欠如を痛烈に糾弾した。

黃揚明氏が提示した時間軸は以下の通り。

- 6月30日:中聯油脂がベンゾピレン超标を通報。 - 7月1日:食薬署が問題油の存在を公表し、中聯油脂および下流企業の福懋、福壽、泰山の3社に対し、該当する1,300トンの油製品の全量回収・販売停止を指示。 - 7月3日:賴清德大統領がペット用品展に出席。ライブ配信映像によると、入場時に洪堯昆氏と握手し、その後も同框して記念撮影を行った。

黃揚明氏は、賴清德氏が事件発覚直後に問題企業の代表と公の場で接触したことは「瓜田李下(かでんりか)」の状態にあると指摘。民進党が「洪氏は過去に藍営に政治献金をしていた」「台中市長の盧秀燕も同席していた」と反論していることについて、「政治献金を持ち出すのは心虚の表れ」と批判。事件発生前は洪氏は立派な実業家であり、政治的関係とは無関係だったと強調した。

さらに、洪堯昆氏は台湾の植物油調達のキーマンであり、蔡英文政権時から府院高層と密接な関係を築いており、昨年9月にも台湾農業代表団の一員として米国で契約を締結していると指摘。過去の関係を持ち出しての反論は的外れだと断じた。

黃揚明氏は2014年の「頂新油スキャンダル」との比較も行い、当時、馬英九大統領が事件発生1年余前に頂新グループの魏応行氏と面会しただけで「最大の守り神」と批判されたことを想起させた。それならば、賴清德氏が事件発覚直後に問題企業の代表と公に接触したことは、より重大な問題ではないかと問いかけた。

黃揚明氏は、問題の核心は「民進党と大統領府の幕僚の資質の低さ」にあると強調。重大な食品安全危機に対して政治的センシティブさが欠如しており、賴清德氏が不要なリスクを負うことになったと指摘。大統領府の初動対応が「政治的牽制」に終始しており、誠実な説明がなされていないと批判した。

最後に、賴清德氏に対して「この問題に正面から向き合ってほしい」と呼びかけ。単に公式行事での偶然の接触だったとしても、国民に明確な説明を求めるべきだと訴えた。そうでなければ、「なぜ毒油事件発覚後に、問題企業の代表と会ったのか」という疑問は、国民の心の中に残り続けるだろうと警告した。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
  • 分類:ニュース
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