高齢者の経済的負担を軽減し、地域で安心して暮らせる環境を整えるため、屏東県と雲林県が相次いで「65歳以上の高齢者に対する健康保険料の全額補助」を発表しました。両県とも実施時期や予算、所得制限(排富条項)に違いがあり、早くは2027年1月からスタートします。補助の対象となるかどうかで混乱する高齢者もいるため、実施時期、補助金額、資格要件をわかりやすく解説します。
屏東県:最高826元補助、排富条項と申告のポイント
屏東県知事の周春米氏は、2027年1月から「65歳以上の高齢者に対する健康保険料の全面補助」を実施すると発表しました。所得制限があるため、発表後、多くの住民から資格について問い合わせが寄せられています。
### 1. 対象要件と補助金額
- **住民登録要件**:屏東県に1年以上住民登録があり、65歳以上(原住民は55歳以上)であること。 - **補助金額**:月額最大826元。 - **保険種別不問**:農保、漁保、公務員保険、労働保険、国民年金を受給している人も補助対象です。 - **申請方法**:申請不要。県が住民票と税務データをもとに自動で審査・名簿作成を行います。
### 2. 所得制限(排富条項)と「扶養申告」のルール
- **課税所得税率5%以下**:対象者の前年課税所得の税率が5%以下であること。 - **子女が扶養している場合**:高齢者が無収入または申告していない場合、扶養している子女の税率も5%以下である必要があります。ただし、子女が屏東県に住んでいなくても、高齢者の補助資格には影響しません。
### 3. 保険証がロックされていても受給可能!ただし「申告が必要」
- **滞納で保険証ロック中**:審査で対象と認められれば、補助期間中は保険証の利用が可能になります。再発行などの手続きは不要です。ただし、過去の滞納分は別途国民健康保険署に支払う必要があります。 - **重要な注意点(申告しないと補助が受けられない)**:社会局長の劉美淑氏は、補助は自動審査・システム照合で行われ、保険料計算表から直接減額されるため、独居、子女不在、退職など普段申告しない高齢者は、今年中に確定申告を行う必要があると強調しています。申告しないと税務データがなく、補助対象外になります。 - **支払い時期のズレ**:健康保険料は翌月払いのため、2027年1月に届く請求書は2026年12月分です。この分は通常通り支払う必要があります。
雲林県:9億円の予算を編成、2027年実施へ
### 1. 財政改善で福祉拡充、約14.3万人が受益
雲林県知事の張麗善氏は、近年の財政体質改善により累計100億元以上の債務を返済し、県の負債比率が49.87%から15.89%まで低下したと説明しました。これにより、社会福祉の拡充が可能となり、毎年9億元以上の予算を編成し、県議会に提出しています。予算が承認されれば、2027年1月1日から実施され、県内約14.3万人の高齢者が恩恵を受ける見込みです。
### 2. 「同じ島で異なる運命」を解消するための法改正推進
張嘉郡氏は、過去に立法院で『老人福祉法』第22条の改正を提案し、全国統一の高齢者無料健康保険制度の導入を求めましたが、行政院は採用しませんでした。現在、6大都市と基隆市では高齢者への健康保険補助が行われていますが、財政的に厳しい非6大都市では導入が難しく、「同じ島で異なる運命」という不公平が生じています。雲林県の予算が通れば、地域間格差の是正に貢献します。
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
- 分類:ニュース