日本九州熊本県28日午後4時27分に強い地震が発生しました。日本気象庁(JMA)は地震の規模を7.1と測定し(アメリカ地質調査所USGSは6.8と発表)、最大震度は7に達しました。震源の深さは約10キロメートルでした。この強い地震により、建物の倒壊、大規模な停電・断水、複数の火災が発生しました。日本首相の高市早苗氏は29日、地震による死者が少なくとも13人になり、さらに5人が心肺停止(CPA)状態、250人以上が負傷したことを確認しました。救助隊は時間との戦いを続けています。

日本消防庁によると、28日に熊本で強い地震が発生した後、熊本県と隣接する長崎県で26万人以上が避難指示を受けました。熊本県嘉島町にある「永旺夢楽城」(Aeon Mall)は、地震から約1時間後に激しい爆発的な衝撃を受け、2階の一部の床板が崩壊し、約30人の顧客と従業員が取り残されました。熊本県知事の木村敬氏は、警察、消防、そして3,600人の自衛隊員が夜通しで救出活動を行ったと述べました。29日朝までに、がれきの中から8人が救出され、そのうち20代の女性2人が現場で死亡が確認され、1人が心肺停止、5人が軽重傷を負いました。

2026年7月28日、日本南部熊本県鹿島市で地震が発生した後、永旺モールが大きく損傷しました。(ロイター)

高市早苗首相は29日午前、犠牲者遺族に哀悼の意を表し、救出活動にあたる関係者に感謝の言葉を述べました。「まだ救助を待っている人々がいます。これは時間との戦いです」と高市首相は強調しました。「政府はあらゆる資源を動員し、命を救うことに全力を尽くします。」

台積電熊本工場、全員安全に避難

熊本県は近年、台積電(TSMC)が工場を設立したことで、世界的な半導体製造の拠点へと変貌しました。28日の強い地震後、台積電は直ちに緊急対応体制を発動し、工場内の全員を避難させました。台積電は声明を発表し、初期の構造点検の結果、建物に構造的な問題はなく、従業員は全員無事であり、操業は順次再開していると明らかにしました。周辺のサプライチェーン企業であるソニーの半導体部門も、従業員が安全に退避したことを確認しています。

2026年7月28日、日本九州熊本県で強い地震が発生し、日本製紙工業株式会社八代工場の煙突が倒壊しました。(ロイター)

半導体サプライチェーンに大きな問題はないとされましたが、熊本県の産業・民生インフラは深刻な打撃を受けました。熊本県八代市にある製紙工場の巨大な煙突が強い地震で倒壊し、11人の作業員が取り残されました。救助隊は4人を救出しましたが、そのうち2人が心肺停止の状態です。九州電力によると、29日朝時点で3万5,000戸以上が停電しており、国土交通省の統計では、周辺5県で約8万4,000戸が断水しています。熊本空港は29日に運航を再開する予定ですが、九州新幹線など複数の鉄道路線が運休しており、主要高速道路の一部区間も引き続き閉鎖されています。

2026年7月28日、日本九州熊本県で強い地震が発生し、八代市の九州自動車道の路面が損傷しました。(ロイター)

重災地では断水・停電が続き、住民は車中で避難生活

『毎日新聞』によると、震度7を観測した熊本県氷川町では、災害後の行政機能が極度に麻痺しています。地元の役場は停電・断水のため、発電機で基本的な照明しか確保できず、コンピュータシステムはすべて停止しており、公式の災害情報サイトも更新できません。町内の11か所の指定避難所は、水と電気がないため使用できず、当局は防災無線を通じて、3つの小学校と2つの中学校の校庭を「車中泊」用に緊急開放しました。

車の中で余震の夜を過ごした79歳の住民、岩岡重美さんは、強い地震で自分と妻がソファから投げ出され、外に出ると向かいの家が完全に崩壊していたと語りました。77歳の妻は「こんなに暑いのに、復旧が遅ければ車の中で熱中症になるのが心配」と不安を口にしました。熊本県では10年前に28時間のうちに規模7の地震が連続で発生し、200人以上が犠牲になりました。今回の被災者の中には、同じ悲劇が繰り返されるのではと心配し、一晩中眠れない人も多くいます。

八代市では強い地震により住宅が多数倒壊し、貨物列車も脱線・転覆しました。地元の避難所には約140人が避難しています。76歳の住民、藤本和子さんは、車に避難したものの、一晩中続く余震で揺れ続け、まったく眠れなかったと話しました。宇城市の73歳の農民、杉浦臣夫さんは住宅の倒壊で梁に押しつぶされ、亡くなりました。弟の杉浦成生さん(67歳)は涙ながらに「兄が苦しむことなく逝けたことを願うばかりです」と語りました。また、国の史跡に指定されている「八代城跡」の八代宮や石垣が崩壊し、八代市の竹原神社も倒壊しました。

2026年7月28日、日本南部九州熊本県で地震が発生し、八代神社が倒壊しました。(ロイター)

専門家「更大規模の余震の恐れ」

今回の地震の原因について、東北大学の地震地質学教授・遠田晉次氏は、震央が2016年の熊本地震で活動した「布田川断層」の南側にある「日奈久断層」に位置すると分析しました。日本気象庁も記者会見で、被災地の住民に対し、今後も強い余震や豪雨による土砂災害に高い警戒を呼びかけました。

遠田晋次教授は警告しました。「80キロメートルにわたる日奈久断層は、10年前の地震で北側の4~5キロメートルしか破壊されていませんでした。そのとき、隣接する断層の動きが圧力を移動させ、この断層の大地震リスクが高まりました。今回、実際に発生しました。しかし、現時点では断層が完全にエネルギーを解放したわけではなく、未破裂の部分が残っている可能性があります。今後1週間で、同等またはそれ以上の規模の地震が発生する可能性は否定できません。」

2026年7月28日、日本南部九州熊本県で地震が発生し、サルバドール・サリアの看板が倒れています。(ロイター)

2026年7月28日、日本南部九州熊本県で地震が発生し、熊本城の石垣の一部が損傷しています。(ロイター)

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
  • 分類:ニュース