内政部長の劉世芳氏は今月30日、記者会見を開き、統一促進党(統促党)の違憲解散を憲法裁判所に正式に申請したことを明らかにしました。国家安全関係者は、政党の違憲解散は台湾独自の措置ではなく、多くの民主国家でも、憲政秩序を脅かすとされる政党が司法を通じて解散させられていると説明しました。
関係者は、統促党が長年にわたり台湾の社会の安寧、国家安全、そして民主制度を損ない、国民の間に不安を広げていると指摘。そのため、憲法裁判所への解散申請は国民の安心を確保するための必要措置だと強調しました。
2024年に調査局が発表した内容によると、統促党の发言人が中国共産党当局からの資金提供を受け、嘉雲ラジオなどの放送局で司会を務めながら、中国による台湾向けの認知作戦や浸透活動を支援していた疑いがあるとされています。さらに、2025年には台湾高等法院高雄高分院の判決で、同党の副秘書長・温瓏氏が中国の諜報関係者と連携し、現職および退役軍人との接触を指示されていたことが判明しました。これは、中国が台湾に対して諜報活動や浸透工作を行う一環だったとされています。
また、統促党の幹部には竹聯幫(チョンユニオン)の背景を持つ者が極めて多いことも問題視されています。2010年から2024年の間に、殺人、強盗、国際的な人身売買などの重大犯罪に関与したとされる統促党員は、実に134人に上りました。
国家安全関係者は、暴力や犯罪行為によって政党が違憲解散を命じられる事例は、台湾が初めてではないと強調しました。多くの民主国家でも、憲政秩序を脅かすと判断された政党が司法手続きで解散させられていると指摘しています。そして、そうした国の事例と統促党の行動を比較すれば、解散は避けられない必然の措置だと述べました。
具体的な例として、スペインのバタスナ党(Batasuna)が挙げられました。この政党は、国際的にバスク分離主義武装組織「エタ(ETA)」の政治的側面と見なされており、度々治安を乱す事件を引き起こし、警察官や軍幹部、政府関係者を殺害するなど、社会に恐怖を広げていました。スペイン政府は長年にわたりこの党を重点監視対象としてきましたが、最終的に最高裁判所が解散を裁定。2013年にすべての活動を正式に終了しました。
韓国の統合進歩党についても言及されました。この政党は北朝鮮を称賛し、民主制度の破壊を試みたとして問題視されました。2014年、同党の幹部・李石基氏らが、韓国の通信設備や石油貯蔵施設などの重要インフラを破壊しようとしたほか、戦争が発生した際に北朝鮮と連携して韓国に対して武力行動を起こす計画を立てていたことが発覚しました。韓国憲法裁判所は、統合進歩党の目的が北朝鮮の戦略と一致しており、韓国の自由民主主義体制を転覆させ、憲法を改変しようとしていたと判断。民主国家における政党の基本秩序に反するとして、解散を命じました。
国家安全関係者は、各国の裁判所が政党の解散を認める際の核心的な基準は、「国家安全に対する脅威」と「民主体制の破壊」であると分析しました。単なる政治的立場の相違や政府への批判的な発言だけでは、解散の理由にはならないと強調しています。韓国の統合進歩党の事例では、秘密会合の録音やインフラ破壊の具体的な計画という明確な証拠が存在しました。スペインのバタスナ党の場合も、テロ組織との資金的・人的なつながりが証明されていました。
統促党についても、長年にわたり台湾の民主主義や法の支配を損ない、中国共産党のために退役軍人を勧誘し、宮廟(廟宇)への浸透活動を支援するなど、国家安全を著しく脅かしていると指摘されています。幹部から一般党員に至るまで多数が犯罪に関与しており、多くの事件はすでに判決が確定しています。今回の内政部による憲法裁判所への解散申請は、国民の安心を守るための不可避の措置だと結論づけました。
関連報道によると、風伝媒は以下の情報を独自に報じています。
・ 張安楽氏が危機に? 暴力団が政党の外皮をかぶって中国の選挙干渉を支援 内政部が正式に「統促党の解散」を申請
・ 竹聯幫の新ボスが発表される? 張安楽氏が記者会見を中止 警察庁長官が警告:「発表すれば即逮捕」
・ 警察庁が動揺? 張安楽氏が竹聯幫35の支部を召集 今夜、立法院近くのレストラン「康園」で「ボス選び」を実施予定との情報
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
- 分類:ニュース