立法院は2026年7月24日、『台湾児少成長及び未来口座条例』を三読通過させ、通称「666方案」と呼ばれる新しい育児支援制度を導入しました。18歳未満のすべての台湾国民が対象となり、所得制限はありません。出生から18歳になるまでに受けられる政府補助の累計は、最大で114万円に達します。この補助金はどのように支給されるのか、18歳以降の引き出しにはどのような制限があるのか。以下に、この政策の詳細と試算例をまとめます。

児少未来口座とは?旧制度との違いは?

「児少未来口座」は国民党と民众党が共同で推進し、2026年7月24日に可決されました。この政策はこれまでの福祉制度の枠を超えて、すべての国民に適用される長期的な育児保障を実現します。

制度の核となるのは「二本立て専用口座」の設計です。補助金は以下の二つの機能に分けられます。

- 児少成長津貼専用口座(柔軟なキャッシュフロー) 款項は専用口座に直接振り込まれ、保護者は子どもの成長期間中にいつでも引き出して、粉ミルク代や学費などの日常的な養育費に充てることができます。

- 台湾未来口座(資産ロック型貯蓄) 個人信託的な性格を持ち、子どもが成人後に活用するための第一桶金を積み立てるものです。原則として18歳になるまでロックされ、引き出し時には指定された用途の証明が必要です。

「666方案」の仕組み:成長津貼と未来口座を完全解説

新制度の目玉である「666方案」は、三つの「6」に基づく設計理念を持っています。具体的には、出生時に6万円の起動金、0~6歳まで毎年6万円の成長津貼、7~17歳まで毎年合計6万円(成長津貼+口座積立)が支給されます。

114万円の内訳は以下の通りです。

| 年齢区分 | 項目と支給方法 | 累計金額 | 18歳前に引き出し可能か | |----------|------------------|-----------|------------------------| | 出生初年度 | 未来口座への一時的「起動金」 | 6万円 | ❌ 不可(18歳までロック) | | 0歳~満7歳未満 | 成長津貼(年6万円 × 7年) | 42万円 | ✅ 可能 | | 7歳~満18歳未満 | 成長津貼(年3万円 × 11年) | 33万円 | ✅ 可能 | | 7歳~満18歳未満 | 未来口座への積立(年3万円 × 11年) | 33万円 | ❌ 不可(18歳までロック) | | 合計 | 政府支給総額 | 114万円 | 成長津貼75万円+未来口座39万円 |

注:114万円は政府の基本出資金であり、保護者の自己積立、企業の寄付、ファンド投資収益は含まれていません。

保護者の自己積立と企業の上乗せ制度

政府の支給に加えて、以下の追加的な資金注入ルートも設けられています。

- 保護者の自己積立: 親や近親者が子どものために自発的に資金を積み立てることが可能で、上限はありません。ただし、三読通過した条文では租税優遇措置が削除されており、積立資金が贈与に該当するかどうかは、現行の相続税・贈与税法に基づいて判断されます。

- 企業の寄付: 雇用主は毎年、従業員の子どもの未来口座に最大5万円を寄付できます。関連する企業奨励策や免税措置については、主管機関が別途定めることになっています。

口座の運用方法:開設プロセスと運営機関

1. **自動登録による口座開設、保護者は出かけなくてもOK**

条例によると、制度は「登録による自動口座開設」方式を採用しています。地方自治体が管轄区域内に資格を持つ子どもを確認した後、3か月以内に中央政府に届け出て、労保局が専用口座を直接開設し、資金を振り込みます。保護者が市区町村役場や戸政事務所に出向いて手続きをする必要はありません。

2. **専門機関による分業体制、投資には最低保証あり**

口座資金の管理は厳格な二機関分業体制で行われます。

- 行政および口座管理: 労働部労働保険局が口座の開設、収支管理、保管を担当します。

- 資金の投資運用: 労働部労働基金運用局に委託され、投資対象は国内株式・債券など安定志向の資産に厳格に限定されます(保護者が投資先を指定することはできません)。

- 資産安全の二重防護: - 収益保証制度: 法律で、ファンドの投資収益が地元銀行の2年定期預金金利を下回らないことが定められており、不足分はすべて国庫が補填します。 - 差押禁止と物価調整: 政府が振り込んだ資金は、世帯の所得や財産に算入されず、差押えの対象にもなりません。また、支給額は3年ごとに消費者物価指数(CPI)を参考に調整されます。

未来口座の18歳での引き出し制限!用途規定と退出メカニズム

「台湾未来口座」の資金は、満18歳になったからといって無条件で自由に使えるわけではありません。口座開設者が18歳になり、精算を申請する際には、指定された用途の書面による証明を提出する必要があります。

### 認可された引き出しの6つの用途

口座開設者は、以下のいずれかの証明書を提出することで、資金を引き出すことができます。

- 就学:大学以上の学歴における在学証明。 - 就業:求人採用または在職に関する証明。 - 職業訓練:政府認可の職業訓練コース参加証明。 - 創業:創業計画書または会社設立証明書類。 - 購屋頭金:不動産売買契約関連書類。 - 租屋費用:賃貸借契約などの証明。

### 証明書がない場合や途中退出時の扱い

- **用途証明がない場合**: 18歳時点で適切な用途証明を提出できない、または10年以内に引き出さない場合、口座開設者は「保護者の自己積立」と「企業の寄付」の元本と利息のみを受け取れます。政府が支給した起動金、毎年の積立金、および投資収益はすべて国庫に返還されます。

- **途中退出を申請した場合**: 成人前に退出を申請した場合、主管機関による1年間のカウンセリングを受けた上で退出を希望する場合でも、同様に自己積立と企業寄付分のみを受け取り、政府補助はすべて国庫に返還され、一度精算すると再開設はできません。

### 虐待防止条項:

保護者が虐待、放棄、または教育義務の怠慢など『児童福祉法』に違反する行為を行った場合、裁判所は法的に保護者による「成長津貼専用口座」の支配権を停止することができます。主管機関は、不正に使われた資金を回収し、子どもに返還することもできます。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR Times
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